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信用創造とは?

華やかなりしバブルは現代史と化し、今や株や不動産が青天井で膨らむことはなくなりました。が、しかし、あの頃も今も変わらずに膨らみ続けているものがあるのです。何でしょう。それは、世に出回るお金の量です。

「はぁ? 膨らまないから借りるんだけど」と言いたげなあなた、ここはひとつ発想を逆転してみてください。あなたが借りるからこそ、世に出回るお金の量が増えるのです。

例えば、あなたが銀行から100万円借りたとします。その瞬間、貴方の預金通帳に100万円が印字されます。この100万円の印字は、あなたが100万円を借り受けたことの証拠であると同時に、銀行があなたに貸した100万円を預かったという証拠にもなります。

銀行は、顧客から預かったお金の一部を預金準備金として日銀に預けなければなりませんが、残りは他の顧客への貸付に回すことができますから、仮に預金準備金が1万円だとすれば、99万円を私に貸すことができるのです。そして、私が99万円を借りた瞬間、私の通帳には99万円が印字され、それは私が借りた証拠であるとともに銀行が預かった証拠にもなり、銀行はその一部を預金準備金として日銀に預け入れ、残りをまた別の誰かに貸しつけて…

わかりやすく言うと、マトリョーシカですね。一見、一体の人形のように見えるものの、パカッと割れば中からひとまわり小さい人形が次から次へと出てくるでしょう。あんなイメージでお金はどんどん膨らんでいくのです。

この手品師のような仕組みを、金融用語で『信用創造』と言います。

★文例★
信用創造により信用貨幣が増加するとともにマネーサプライが増加するのよ



もしもこのnoteを面白いと思って下さる方が沢山いらっしゃるようでしたら、
今度は『預金準備金』について書いてみようと思います。