218 白川郷へ去り行く冬を惜しむ旅
早いものでもう3月。
今日は楽しいひな祭り♪ です。
うちは女の子いないんでなにもしませんけど。
日中は温かい日も増えてきて、目が痒い日も増えてきました。
春はもうそこまで来ています。
温かくなれば活動しやすくなるので嬉しいんですが、寒い冬ならではの旅が暫くできなくなるというのも寂しいもの。
そんなわけで、2022年度最後の冬を感じる旅をしようと、白川郷に旅立ちました。
名古屋の名鉄バスセンターから2時間40分で雪に抱かれる世界遺産、白川郷に到着します。
今でこそ東海北陸道ができて名古屋や富山から簡単にアクセスすることができますが、それ以前は冬は雪に閉ざされ到達することが困難な地でした。世界遺産になったこともあり、今では冬も多くの人で賑わう人気の観光地になっています。
白川郷といえば、何といっても合掌造り。日本の中でも屈指の豪雪地帯という地理的な条件からこのような独特の建物が生み出されました。
こちらは火薬の原料となる焔硝の取引で財を成した和田家住宅。バスセンターのすぐそばにあるので訪ねやすく、中も見学することができます。
が、10年ほどまえに来たときに見学しているので今回は外を見るだけ。ほかの建物を見学することにします。
お土産屋さんも合掌造り。合掌造りの建物はここのほかにも富山県の五箇山や旧庄川村にもありますが、白川村の荻町地区が最も有名で観光客も多く集まります。外国人客にも人気のようでかなり多くの外国人の方が来ていました。
合掌造りの建物の最大の恐怖は「火災」。街のいたるところに放水銃があって、いち早く消火ができるように対策が取られています。
バス乗り場から合掌造りの集落を抜けると「であい橋」に到着します。高岡方面に流れる庄川を渡るのも旅の楽しみの一つ。丈夫な橋なんですが、たくさんの人が歩くのと、川は風の通り道になるのでそこそこ揺れます。
川の向こうには県の重要文化財に指定されている合掌造りの建物や水車小屋などを見学できる「合掌造り民家園」があります。入場料は600円。今回はここを見学することにします。
雪化粧をした水車小屋。雪解け水が豊富にあったゆえに集落ができたんでしょうが、冬の生活はさぞ厳しかっただろうと考えてしまいます。
園内を散策しているうちに雪が降り出してきました。去りゆく冬を感じに来た旅なんですが、なかなか厳しい寒さになり、思い切り冬を堪能させてくれます。
いくつかの建物は中を見学することができます。寒さ凌ぎもかねて中を見学します。
居間の囲炉裏は当時の豪雪地帯の建物には欠かせないものです。今はかなり広いですが、土地の狭い白川郷は分家して新しい建物を次々建てられないため親戚縁者がみな同じ建物に住むケースが多くありました。そのため大家族になり広い今が必要となるのです。
このころの人、プライバシーなんて全然なかったんだろうなぁ。
こちらのお宅では2階で養蚕を行っていました。白川郷の二大産業は焔硝と養蚕。山間部で農業ができないこの地域で特に養蚕は貴重な収入源となる産業でした。
こちらも養蚕に使われていた3階。明るい陽射しが建物の中に届いています。合掌造りの建物はすべて南向きに建っています。できるだけ日光が多く入るようにと考え出された村人たちの知恵です。
また寒い外に出てきました。こちらは唐臼小屋。水車ではなく鹿威しのような構造物を使って臼を挽く小屋。水車を回せない細い川筋に造られたそうです。
民家園を出るころには雪がやみ、青空が見えてきました。山の天気は変わりやすい。そのおかげで、青空の中の合掌造りも雪降る中の合掌造りも見ることができました。
冬の白川郷は予想した通りの寒さでした。白川郷は四季で全く違った姿を見せます。紅葉の頃の白川郷もまた美しい。次はまた違った顔を観にこの地を訪ねてみたいと思いました。
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