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234 大阪駅・新時代突入へ~「うめきた新駅」開業

3月18日はJR各社のダイヤ改正が行われました。

さまざまな改正が行われた今回のダイヤ改正ですが、中でも大きな目玉となったのが大阪駅の「うめきた新駅」開業。

従来からある大阪環状線や東海道本線の大阪駅のホームからやや離れた地下部分。上の地図の「JR西日本マーク」があるところが、今回開業した「うめきた新駅」です。

大阪駅構内にも大々的に看板が掲げられています。

「うめきた新駅」は通称であり、あくまでも大阪駅の一部。実はこの駅の開業が大阪の鉄道輸送体系を大きく変えると言われています。今回はそんな大阪の未来を担う「うめきた新駅」をご紹介します。

大阪駅の駅前は30年にわたり再開発が行われてきました。もともとこの地には梅田貨物駅がありましたが、2013年までに駅を廃止し、跡地にはグランフロント大阪などの商業施設が建設されました。現在もマンションなどの建設が進められています。

グランフロント大阪から階下に降りると、真新しい地下道がありました。この地下道を通って新たなステージ「うめきた新駅」に向かうことにします。

やってきました「うめきた新駅」。私と同様に写真を撮る人もいますが、一般の乗客の方も大勢います。この写真だけ見るとごく普通の地下駅ですよね。

ところが改札に来るとこのような異様なゲートに出迎えられ度肝を抜かれます。こちらは顔認証改札機。JR西日本のアプリで顔認証登録をしておけば、ICカードをタッチしなくても改札を通ることができるという代物です。まさに新時代の自動改札機。なんか電気ショック受けそうな様相ですが…。

今はここにしか設置されていないので、目的地の駅では結局ICカードをタッチしないといけないのですが、これから徐々に増えていくんでしょうかね。

駅の看板は従来固定式でしたが、こちらでは画面。将来発着する列車が変更になっても画面であれば表示するデータを変更するだけですみます。
画面が変わる様子は動画でご覧ください。


コンコースの奥には水族館のような映像が映し出されています。泳ぐ魚の映像を見ていると待ち時間も楽しくなります。

待ち時間が楽しくなるといえばこれ。トイレの空き状況を教えてくれます。満室だと「×」とか表示出るんでしょうかね。まるで何かのアトラクションのようです。

さて、いよいよホームに降りてきました。こちらは21番線ホーム。下り方面の「くろしお」と「はるか」が停車する特急ホームで、このホームだけホームドアがあります。

これまで、「くろしお」も「はるか」も、新大阪駅からは大阪駅をかすめるように貨物線を通って天王寺駅に向かっていました。ホームのない大阪駅は通過していたのですが、今回の「うめきた新駅」ができたことで大阪駅にも停車するようになり、天王寺駅での乗り換えが不要になりました。

ホームドアには大きな行き先表示と停車駅の掲示。これなら乗り違えることはないでしょうね。


電車が近づくと行き先表示は消えて注意のメッセージに変わります。

このホームドアは、車両によって扉の位置が異なることから、それに対応して開く位置が変わるという優れモノのホームドア。ここでも時代の最先端を行きます。

ホームの反対側、22番線におおさか東線経由奈良行きの快速がやってきました。これまで久宝寺から新大阪までを結んでいたおおさか東線は、この日から大阪駅まで延伸開業。大阪駅からJRで奈良に行く快速といえばこれまで「大和路快速」しかありませんでしたが、この「うめきた新駅」開業で「おおさか東線経由」で奈良に行くことができるようになりました。

ちなみに大阪ー新大阪間は東海道本線でいくと混雑しますが、おおさか東線経由はまだ空いていて狙い目です。

こちらは大阪環状線ホームの「大和路快速」。

大阪駅では大和路快速は地上、おおさか東線経由の直通快速は地下ホームから発車するので乗り間違いは少ないでしょうが、奈良駅から乗る場合はどちら経由なのかよく見ておく必要がありますね。直通快速は天王寺方面いきませんし、大和路快速は新大阪いきません。

話は変わりますが、うめきた新駅ができたことにより、珍しい切符が誕生しました。入場券ならぬ「通行証」。券売機で無料で「買う」ことができます。これはうめきた地下口と大阪環状線などのある大阪駅西口の間にある改札内地下道を通りたい人専用の通行証。人の往来の便宜を図ったものです。ICカードでも0円で通り抜けられるんですが、鉄道マニアとしては記念に残る「券面」が欲しいものです。

wikipediaより引用。

さて、今回開業した大阪駅「うめきた新駅」。現在はJR特急とおおさか東線のみの乗り入れですが話はこれで終わりません。

大阪では現在JR西日本と南海との間で「なにわ筋線」という新線が計画されていて、大阪駅から西本町という新駅を経由してJRはJR難波に乗り入れて関西本線方面へ、南海は新今宮に乗り入れて和歌山方面に抜ける計画となっています。そうなると「うめきた新駅」にはJR関西本線や南海も乗り入れてくるようになります。さらには阪急も十三から新大阪までの連絡線をつくりなにわ筋線に乗り入れる計画もあります。「うめきた新駅」は複数の鉄道会社がこぞって乗り入れる一大ターミナルに変貌する予定なのです。

大坂の鉄道網を一変させる可能性を秘める「うめきた新駅」。大阪に来られた際はぜひ寄り道してみてください。



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