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音を食べるという解釈

先日、NEWSのライブツアー「音楽」に行ってきた。
近年のNEWSのアルバムといえば、
コンセプチュアルごりごりの4部作(興味ある方は調べてみてほしい)で、
それを抜け出して、自由を得た。そんなタイミングで。

今回の「音楽」

幕間として入ってくる、
メンバーの加藤シゲアキさんが書いた話が面白い。
もう作家を初めて10年になるらしい。


主人公は、手足があり、目や鼻、耳を持っている。

しかし、なぜか口だけはなかった。

「君は何を食べるんだい」と男が問う。

「僕は耳で音を食べるんだ」

と始まる。 

音を食べる

めちゃくちゃキャッチーで、聞いたことがなくて、
でもものすごく腑に落ちる。

話の流れではこのあと、
男が音楽を教える流れになるのだけど、脱線してしまうので割愛。
松たか子さんの語りが秀逸なので、ぜひ聞いてほしい。

音楽を食べる

よりも個人的には

音を食べる

の方が実際しっくりくる。

効果音を録っている時の充足感。
それが私にとっての、音を食べる だと思った。

いつ鳴るかわからないクラクションを待つのも、
何の音も出さず、無言で環境音を5分、10分録り続けるのも、

音を食べている。だから苦にならない。

ついでに言えば、食べるのが嫌になったら、食べなくていい。
飽きたら、そこで止めてしまってもいい。帰って眠ればいい。

ほら。私は音を食べている。

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