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人からの頼みを断れなくて消耗している人へ

突然ですが、私は人からの頼みが本当に断れません。
この「頼み」というのは様々ありますが、飲みの誘いから仕事まで、とにかく幅広く。
それでも、頼みを受けたあと「楽しかった」とか「ありがとう」とか言われるとそれで満足できていたのですが、ある日コーチングを受けている間に気が付きました。

「あれ・・・なんだか、自分の時間が、ない?」

コーチは私がやりたいと言ったこと、そして今私が抱えている予定について時間換算して提示してくれました。

「時間、足りないですよね?」
「足りない・・・ですね」

同時に、蓄積した心の疲れに気が付きました。人から頼まれるのはうれしい。だって私のことを頼りになるって思ってくれてるから。でも、なぜかどんどん疲れている?
この時コーチと話した「1何故断れないのか」「2何故断ってみようと思ったか」「3断ったらどうなったか」が、もしかしたら他にも同じようなことで悩んでいる人にも役立つかもしれない。そう思って、今日は筆を取りました。

1. 何故断れないのか
私はなぜ頼みを断れないのか。これは明確でした。わざわざ自分を選んで頼んでくれた人をがっかりさせたくない・・・いや、ちがう。頼ってくれる人のがっかりした顔を自分が見たくない、がっかりされたくない。これが一番でした。
深ぼってみると、私はどこか自己肯定感が低かったことに気が付きます。誰かに何かを頼まれると、「自分は必要なんだな」となんだか安心する。そんなところがありました。
そんな私にとって「断る」というのは、期待を裏切ることでもあり、自分の存在意義を自分で否定するような気持ちだったんだと思います。
がっかりした顔をみるくらいなら、今度頼られなくなってしまうなら、受けてしまったほうが楽。
でも。本当に、楽?

2. 何故断ってみようと思ったか。
「人の役に立ちたい」
これは自己肯定感の話を抜きにしても、昔から自分の中にある感情で、全部否定するものではありません。できるだけ、誰かの役にたてたらうれしい。
でも、事実私は疲れていました。疲れていて、かつ、受けた話に対するクオリティについて心がモヤモヤとしていました。
頼まれごとをどれもうける。そうすると、自分をメンテナンスしたり、「本当はこれに時間を割きたい」というものに時間をさけなくなり、ついには受けたもののクオリティが下がってしまったり、クオリティは保てても疲れ果てている、というようなことが起きていたのです。受けたモノに対してベストコンディションでできない、ということは、恐ろしく自己肯定感を下げていました。ここでコーチの一言。
「それを受けることは、本当の意味でいいことですか?自分にとっても、相手にとっても」
これは、「人の役に立ちたい」私が、断る必要性を強く感じた一言となりました。

自分のキャパシティや意思を無視した「yes」は、結果として相手の期待を裏切っていることになるのではないか、と。「自分のため」という考え方に拒絶反応があった私も、これはすっと腹に落ちました。

3. 断ったらどうなったか
自分のキャパシティや意思を無視した「yes」は、結局自分にも相手にもいい影響を及ぼさない。ここから、私は小さなことからいくつかNOをいうことを試してみます。NOを言う方法は主に3つ。
①すぐに反応しない(少し時間をおく)
②そのままは受けない、期限を変えたり代替案を出したりする
③今ここで断る気まずさではなく、中長期の自分と相手のメリットで考える

この2つは、「相手の期待を裏切ってしまうのでは・・」という私でも、あまり無理なくできる方法でした。そして、いくつか断って思ったこと。

「ちゃんと断ったほうが結果、いい!」

まず、心が楽になりました。できないものをできないときちんと伝えることは、自分のキャパシティに嘘をついて受けたときよりも晴れていました。
また、私の大好きな人達はきちんと断ればみんな理解してくれたし、関係は全く変わりませんでした。私は何を恐れていたのだろう?と。そういえば、自分は友達を誘って、今すごく忙しいから時期を少しずらしてもいい?といわれて気にするだろうか?いや、しないな、と。断ることに対して過剰に敏感になっていた自分に気が付きました。

もちろん、今も断るのが苦手、という癖自体は変わっていません。断るときは胸がズキズキするし、相変わらず「受けてしまったほうが楽」と思うこともあります。
けど、そのときは、①すぐに反応しない②そのままは受けない③中長期のメリットを考える。
「断るのが苦手だ」というコーチからの直伝だけあって、私はだいぶできるようになってきましたし、その分、気持ちよく過ごせるようになりました。もし、今、前の私と同じように、断れないことで体と心が疲れ始めている人は、是非試してみてください。

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