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かつて“日本一の鉱都”と呼ばれ栄えた足尾銅山へGo! 【栃木県日光市】

2018年4月30日(月)

ゴールデンウィーク前半戦最終日の朝。高速道路の渋滞情報を検索すると、全体的に空いています。さすがに連休最終日ともなると下り方面で渋滞することは無さそうです。 

ここぞとばかりに栃木の「足尾銅山」へ行くことにしました。

この足尾銅山は北尾トロ氏の著作「いきどまり鉄道の旅」の「わたらせ渓谷鐵道」編で登場し、それを読んでから行ってみたいと考えていた次第です。

当日は朝9時に家を出発。トロ氏は「わたらせ渓谷鐵道(通称わ鉄)」で行きましたが、私は車です。

関越道を使い嵐山PAで小休憩。高崎から北関東自動車道に入り伊勢崎ICでOUT。下道で足尾銅山へ向かいます。R122に入ってからは「わ鉄」と並行して走り、目的地の「足尾銅山観光」へは11時半に到着。高速1時間半、下道1時間の道程でした。

足尾銅山

足尾銅山は400年の歴史を誇り、かつて“日本一の鉱都”と呼ばれ栄えていました。

足尾銅山鉱毒事件

足尾銅山と言えば19世紀後半(明治時代初期)から栃木県と群馬県の渡良瀬川周辺で起きた足尾銅山鉱毒事件が有名です。

足尾銅山の開発により排煙、鉱毒ガス、鉱毒水などの有害物質が周辺環境に著しい影響をもたらした事件です。

足尾の精錬所は1980年代まで稼働し続け、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で渡良瀬川下流から基準値を超える鉛が検出されるなど、21世紀となった現在でも影響が残っている負の遺産です。

足尾銅山観光

この足尾銅山は、現在は閉山後の坑内の一部が開放され観光施設となっています。

トロッコ電車に乗って全長700メートルの薄暗い坑道に入っていくと、当時の辛く厳しい鉱石採掘の様子が年代ごとにリアルな人形で再現されています。

しかし、ここで一つ残念なのがトロッコ電車に乗る距離の短さ。せっかくなのでもう少し長い距離を走って貰いたいと思うのは私だけではないはず。

北尾トロ氏はこの人形の出来が悪いと「いきどまり鉄道の旅」で書いていましたが、それほど悪くはないと思いました。むしろ悪いという先入観があったせいか、逆に思ったより良かったと感じました。

他にも鉱石から銅になるまでの過程などが展示されている銅資料館も併設されており、日本の近代化を支えた足尾銅山の歴史や役割を学ぶことができる施設となっています。

銅インゴット
足尾銅山で採掘された鉱石

足尾銅山は世界遺産の登録を目指しているらしいですが、今の施設状況からすると、ちょっと難しい気がします。

まずトロッコ列車で大渋滞を起こし、坑道内も狭く薄暗いため大人数での鑑賞には向いていません。世界遺産にするためにはまずは環境整備からしっかりする必要がありそうですね。

足尾銅山観光DATA

  • 所在地:栃木県日光市足尾町通洞9-2

  • 電話番号:0288-93-3240 (足尾銅山観光管理事務所)

  • 営業時間:9:00~17:00(トロッコ最終 16:15)

  • 定休日:無休

  • 料金:大人830円、小・中学生410円

  • アクセス:JR日光駅または東武日光駅から市営バスで53分

足尾銅山観光を見終えた後、近くにある「足尾歴史館」へと足を運びました。


足尾歴史館

館内にはボランティアの説明員がいますが、説明を頼んでしまうとかなりの時間を取られてしまうみたいです。実際、私が入ったとき、入口で老夫婦が説明を受けていましたが、私が見終えて退館するときもまだ入口にいました。興味があれば聞いてみるのも良いかも知れませんが、個人的にはさっさと他を回った方が良いと思います。

歴史館で一番驚いた情報は坑道の長さ。なんと総延長は1,234kmで、東京から博多までの距離に匹敵する長さとのこと。

また、歴史館前を「わ鉄」が走っており、時間が合えば目の前で鉄道を見ることができます。

わたらせ渓谷鐵道
わたらせ渓谷鐵道
わたらせ渓谷鐵道

味わい深い一両編成。潔し。

足尾歴史館DATA

  • 所在地:栃木県日光市足尾町松原2825

  • TEL:0288-25-5810(平日は0288-93-3255)

  • 開館期間:4月~11月

  • 開館日:金・土・日・祝日(月、火、水、木が祝日の場合は、祝日の翌日が休館)

  • 開館時間:10:00~16:00 (15:30受付終了)

  • 入館料:大人400円、小・中学生300円、団体(20名以上) 大人300円、小・中学生200円 ※障害者手帳をお持ちの方は無料

この後、「わ鉄」の通洞駅へ歩いていったわけですが、長くなってしまいますので次の記事で書きたいと思います。

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