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[ホンダ•ZR-V]"SUVテイスト"が、車の全てではない証明。

今春に発売を予定しているホンダの新型SUV・ZR-Vに試乗。

ヴェゼル以上/CR-V以下の位置付けとなる、取り回し良いミドルサイズのSUVボディに。シビックに並ぶ走りの爽快感を併せ持つ、ホンダの意欲作。

内外装については、以前アップした先行展示会レポートでチェックしているため。
今回は試乗レポートをメインにお届けします。

※内装レビューは以下の記事を参照

◾️爽快SUVの誕生⁉︎


ホンダの営業マンや、各種メディア等でも「SUV版シビック」と例えられる事が多いZR-V。
それもそのはず。昨年夏に販売されたシビックe:HEVと共用部分が多いからだ。

パワートレーンに至っては全く同一である。数値的違いと言えば、約200キロの重量増にともなう燃費の違いぐらいしか見当たらない。

上位グレードのe:HEV ZのFF車にて
カタログ燃費は22.0km/LとなるZR-V。

プラットフォームについても、シビックとの共用部は多い。
詳しいメカニズムの細かな違いについては、申し訳ないが筆者は把握出来ていない。

しかし見える範囲の相違点で言えばタイヤサイズの違いがある。
標準装備のタイヤサイズは、シビックは235/40R18なのに対して、ZR-Vは225/55R18を装着している。
ZR-Vの方が10mm細いタイヤを履いてるのは意外だったが、ハンドリングの軽快さを出すためなのかなと思った。

さらに、多数の共通点に加えて、セダンと同等のシートポジションとなるように設定されているという事もあり。
確かにSUV版シビックと呼ばれても疑問に思わないだろう。

他に見える範囲おけるシビックとの大きな違いは、クーペライクなSUVボディと、ドライブモードセレクトにSNOWモードが追加された事だろう。

標準装備は画像の18インチだが。
OPパーツでは19インチホイールも用意されている。
素性が言い分。インチアップによる乗り味の違いも
筆者としては気になるところ。

では、肝心の走り点に関してはどうなのだろうか?

結果から言えば、シビックとは似て非なる味付けとなっていると筆者は感じた。
それこそ、SUVとセダンの良いとこどりをホンダは上手くやったなーといった具合に。

街中では余裕感のあるSUVらしいマイルドな乗り味を発揮する。
搭載するe:HEVシステムの恩恵もあり、約1.6トンの車重を感じさせないスムーズな発進&加速を実現。
そして柔らかすぎずにしっかりとショックをいなす足回りにより、乗り心地も特に嫌味を感じる事はなかった。

対してワインディングでは、セダンテイストなシャープな走りを見せる。

連続コーナー区間に差し掛かった時、走りごたえを実感したいと思い、すかさずドライブモードをSPORTに設定。
トルク感の増した加速フィールを維持しながらコーナーリング中はフットブレーキは最小限に、減速セレクターを最大にしたアクセルON/OFFをメインとした走り方を行ってみた。

全高があるボディだからこそ、多少のロールはあるにしろ。そこそこのスピードレンジでコーナーに進入してもサスペンションがしっかり粘り、不安感無くコーナーをクリアしていった。

これこそシビックベースのプラットフォームの真骨頂だろう。
ユーティリティ性の高いSUVボディに、確かに爽快感のある走行性能を組み合わせる事で。
各メーカーが鎬を削るSUV市場に、ホンダとして新たな価値を投入してきたと言っていいだろう1台だった。

正直なところ、実は筆者はSUVやミニバンなど、全高の高い車はあまり得意ではない。
(スポーツカー好きも高じてだが、やはりロー&ワイドな車の方がカッコイイと思っているからだ。)
だが、世帯持ちである身ゆえに、SUVの利便性の高さについては理解はしている方だと思う。

今回試乗したZR-Vのように。
走行性能も高いSUVが今後増えてくるのであれば「将来的には検討の余地もあるかも?」と思わされた。それぐらい、走りの良さがある車だった。

現在、先行オーダーにおいてもかなりの受注が入っているらしい。確かに、これは人気になるわー!と強く思えた車だった。


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