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未来少年コナン 第二話、おじいはなぜ死ななければならなかったのか

こんにちは。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
ぼくは未来少年コナンのことばかり考えてしまう日々を過ごしています。
エンディングテーマの「幸せの予感」が頭のなかでエンドレスで流れ続けていて辛いです。

第一話の感想を読んでくださった方、本当にありがとうございます。
自分でも読み返しましたが、読みずらいことこの上無い文章で申し訳ないです。
ですが一朝一夕でぼくの文章能力が上がる訳もなく、今回も読みずらいまま語らせていただきます。(すみません)
もちろん!一生懸命努力はしますが、何をするにも時間がかかりすぎてしまう性質ですので……。

まだ「未来少年コナン」を見たことがない人はこれを読まずに、先にアニメを見て欲しいです。
アニメの世界には、ぼくの感想なんかより
何百倍も自由で、素晴らしい世界が広がっています。
感想を先に読んであなたの視野を狭める必要はありません。
まず、アニメを観ましょう!
さぁ!「未来少年コナン」を観ましょう!

…と、ウザくなるくらい未来少年コナンは素晴らしいんです…(泣)


また前置きが長くなってしまいました。
ではそろそろ。

前回、飛行艇を「ファルコン」と書きましたが、正しくは「ファルコ」でした。失礼しました。訂正します。

第二話「旅立ち」

ラナが拉致された飛行艇「ファルコ」の翼に飛び乗るコナン。
ここから第二話がはじまる。

このコナンの跳躍は見ていて気持ちが良かった。
タイミング的には絶対に間に合わない筈なのだが、コナンはまるで鳥のように高く飛び、ファルコの翼にふわりと着地する。
コナンは翼にモリを突き立てて風に飛ばされないようにふんばる。

出会ったばかりの女の子にここまでできるなんて…。


同情するのはわかるがコナンはお人好しすぎないだろうか?
昨日浜辺でラナを見つけ、今日になって少し話をしただけなのに、命を懸けて助けるだろうか?
相手は大人で、三人もいるし、銃を持っている。
敵うわけがないのだ。

助けに行かなきゃ話が続かないじゃないか、と言いたくなるが、コナンにとって、ちゃんとした理由があるとぼくは思っている。



しかし理屈抜きで「コナン!どうかラナを助けてくれ!」と思ってしまっている。
ラナ…なんて罪深いんだ…。


おじいのことも心配である。
おじいは「あのこを助けてやれ」とコナンに言った。
そもそもおじいが爆弾を持ち出さなければ、敵であるモンスリーに見つかることもなかったのでは…。(詳しくは第一話を見返していただきたい)

(疑問;なぜコナンはラナを助けるのか
この疑問については第三話で改めて書きたいと思う。)

翼の上での攻防はハラハラした。だってここでラナを助けられなかったらそのあとどうやってラナを取り返せというのだろう。
のこされ島には船もないし、コナンにとって世界は未知なのだ。

銃に対抗してコナンがモリを投げてしまい、風圧に耐えられず落ちそうになるシーンがある。いくらコナンの身体能力が高いとはいえ、足の親指と人差し指だけで翼に捕まる演出には驚いたが、そこがアニメの面白いところだ。
アニメはおとぎ話なのであり、奇跡の物語なのだ。大人になってしまうと、こんなのはあり得ない、と切り捨てて冷笑するのだが、もともとアニメはあり得ない世界を描いている。
ぼくはそんなアニメならではの表現が大好きだし、元気をもらえると感じている。

しかし風圧に耐えられるわけもなく、とうとう翼から足が離れてしまい、海に落ちていくコナン。
この落下シーンも凄い。心臓が「ひゅっ」ってなる。コナンの叫び声だけが響き、海に落ちる音がする。
コナンには申し訳ないが、爽快でもある。
死なないならあの広大な海に落ちてみたい。



モンスリーは「あの高さから落ちたら助からない」と言った。

が、コナンは生きていた。

コナンはなんとかのこされ島にたどり着き、砂浜で倒れるが、すぐ起き上がる。
助けられなかったことに落ち込むコナンだがすぐおじいのもとへ向かった。
家の前で苦しんでいたおじいが居なくなっていたが、
家の中でベッドに横たわるおじいを発見するコナン。
おじいはコナンに「仲間のために生きろ」と言い残して死んでしまった。

疑問;コナンは生き残ったのに、なぜおじいは死んだのか

モンスリー「そんなもの撃てばお前も死ぬのよ」
→おじい、爆発したのに生きてる

モンスリー「無駄よ、あの高さから落ちたら助からないわ」
→コナン、あの高さから落ちたのに生きてる

…これはコントなのか…?

それともモンスリーが非常識なのだろうか。

否。

本来ならコナンも死んでいるはずであるし、
爆弾を抱えたまま爆発に巻き込まれたおじいだって本来なら即死である。
爆発の後、おじいは苦しがっていたが外傷は全く無いようだった。そりゃ子供向けのアニメなのだからグロテスクになるのは困るが、爆発してもおじいは服が破れて汚れただけだった。

なぜか?

コナンとおじいの共通点は、「物理的な衝撃では死なない」ということである。
現実的に考えると不思議だが、それが「未来少年コナン」の世界の法則だと仮定しておこう。

ではおじいは何が原因で死んでしまったのか。

ぼくの考察はこうだ。


→おじいは精神的に深い傷を負い、生きる気力を失ってしまった

前回の感想では書かなかったが、第一話でモンスリーとおじいはかなり深刻な喧嘩をしている。


おじい「銃などを振り回しおって(略)その考え方が世界を滅ぼしたんだ!(略)」
モンスリー「(略)戦争を引き起こしたのはあのとき大人だったあんたたちじゃない!(略)子供が生き残るためにどんなに苦しい思いをしたか、あんたにわかる?戦争を引き起こして野蛮人になり下がった無責任な大人のクセに!あんたに偉そうなことを言う資格はどこにもないわ!」


おじいの言う「その考え方」は、はっきりとは語られていないが、「兵器(暴力)で人間を服従させる」という考え方ではないかと推察する。
おじいの言うことも、モンスリーの言うことも、どちらも正しい。しかし、ふたりとも、「言っていることと行動が伴っていない」のだ。モンスリーは戦争を嫌っているのに銃を所持しているし、おじいもこのあと爆弾を持ち出してしまう。そしてグズウは銃を発泡してしまう。
おじいの世代の大人たちも、モンスリーの世代の大人たちも、兵器(暴力)なしでは生きることが出来なくなってしまったのだ。(大げさな言い方だが)

モンスリーの反論に何も言い返せなくなってしまったおじいは家の奥から爆弾を取り出し、「出ていけ」と脅す。
「その考え方が世界を滅ぼした」を、今まさにおじいが体現してしまっているのだ。
これは皮肉なのか。

モンスリーとグズウは撤退を決めたが、去り際にグズウが銃を発泡。
その弾が爆弾にあたって爆発した。

「おじいが爆弾を持ち出す」というこの行動こそが、おじい自身のメンタルにとって致命傷になったのではないか。
おじいが「兵器(暴力)で人間を服従」させようとした結果、ラナが連れ去られてしまったからだ。
攻撃が目的ではなくても、兵器を持ち出すという行為こそが、また新たな争いを生み、更なる悲劇へと発展して行く。
おじいは未来を担う子供を守るどころか、危険にさらしてしまったのである。
モンスリーの反論によっておじいのメンタルはズタボロになっただろう。その上、自分の過ちに気づいてしまったおじいは、ベッドに横になり、その生涯を閉じようと決めたのではないか。まるで自分の罪を贖うかのようである。

おじいがわざわざベッドに寝て、ものすごく綺麗に、律儀に毛布をかけている事が不思議で仕方がなかったのだが、自らの最期を決めた上での「死ぬための身だしなみ」なのだとしたらなんとなく納得がいくような気がする。
自ら兵器を持ち出すなど、おじいの信念が許さなかったのかもしれない。

でもおじいには生きていて欲しかったよ…。

まとめ(?)

未来少年コナンの世界では外傷では死なない。

「心が深く傷つくと、その肉体も滅ぶ」
         ↕️
「仲間を助けるとき、その肉体は力を増す」

まとめになっていないがこんな感じだろうか。

コナンは、「兵器(暴力)で人間を服従させる」ということは絶対にしない。
コナンはモリを持っているが、人間を傷つけることはない。
モリを使うのは相手の兵器を破壊する時だけだ。
身を守るためだけに使っている。(第一話で巨大なサメ、ハナジロはモリで殺してしまったが…)

おじいの遺言について

おじいの遺言は本当に素晴らしいので第二話を再度見ていただきたい。
次の時代を担う子供たちに向けた、お手本のような遺言である。

アニメで見た方がいい。
絶対に。
おじい役の山内雅人さん、モンスリーとの言い合いの時も凄かったが、最期も凄かった。(語彙力がない)
というか未来少年コナンの声優の方々が全員素晴らしすぎる。


仲間を見つけ、仲間のために生きろ

コナンはおじいの遺言通り、のこされ島を出て、仲間を探す旅に出る。
この辺りのことは第三話で書きたいと思う。

おじいが亡くなった後、コナンが泣き叫びながら岩を投げ続ける場面は凄絶だ。
岩を割って割って割りまくる。
自分よりでかい岩を持ち上げて投げている。

これより以前に、ぼくらはコナンが岩を投げるシーンを既に観ている。

そう、グズウがおじいに向けて銃を撃つ瞬間、コナンはグズウの銃に向かって岩を投げているのである。しかしほんの一瞬間に合わず、銃は発泡されてしまった。

きっとコナンは、間に合わなかったその一瞬を悔いているのだ。
悔いても悔いても悔いきれない。
もしもっと早く岩を投げていれば、おじいは死ななかったかもしれない。
なんでおじいを助けられなかったのか。
コナンが岩を割るのは、自分自身への怒りもあるのかもしれない。

自分を責め続けているようにも見える。
とても苦しいシーンだ。

そしてコナンは石を積んでおじいのお墓を作る。
石を積むという行為も、まるで罪を贖うかのようである。

そしてコナンはおじいのお墓に向かって決意する。

「この島を出るよ」

そう言ってコナンはひとりで船を作った。

コナンは何度もおじいにさようならを言う。

名残惜しそうなさようなら
寂しさを振りきるようなさようなら
ありがとうの意味と、未来への期待を込めたさようなら
こういうところが凄いと思う。こういうところが本当に凄い、、。

コナンはついに旅に出る。

第二話も坂を転がるように話が進んでいった。早すぎて「おいおいちょっと待ってくれ、気持ちの整理をさせてくれ」と言いたくなる。


世界に飛び出したコナンはラナに会えるのだろうか。

note更新の活力にします‼️