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キャリコン試験(実技面接)の心得! ~意識するとしないでは大違い~

 まもなくキャリアコンサルタントの資格試験ですね。はじめて試験を受ける方にとって、実技の面接試験は特に緊張しますし、不安ですよね。今日は試験にどのように臨むべきかを考えます。

 よく、試験前になると、「自信がない」「練習不足です」というお話をお聴きします。本来は、『そのような状態で試験に臨んでほしくないなぁ』と個人的には思います。とはいえ時間がない中で、できる限り努力している方がほとんどだと思います。養成講座のトレーニングだけではどうしようもないというのが現状ですよね。まして、本番(40~60分間のキャリアコンサルティング)を経験できている方はごくごくわずかではないでしょうか……。

 そもそも、国家資格(第16回)は、合格率は59.4%でありつつも、合格平均点は61.3点(60点以上で合格)と低めです。さらに、2級(第25回)の実技合格率は16.82%、1級(第10回)の実技合格率は7.25%と難易度は上がります。準備できていない人もかなりいることが想像される試験ですね……

 試験までの日数は残り少ないですが、皆さんにはできる限りトレーニングを積み、自信を持って試験に臨めるよう頑張っていただきたいと思います。
 
とはいえ、時間がない中、どうすればよいのか? 今回は、試験にどのような態度で臨むべきかについてのポイントをお話しします。

🧐キャリコン試験(実技面接)の心得!

目指せ_M-4_試験の心得ー4つのポイント

1.試験だと思わない

 まず、「試験」だと思って、試験会場に向かうのはやめましょう!
 ぜひ、「クライエントに会いに行く気持ち」になってください。当日、あなたはロールプレイングをしに行くのではないのです。初めてのクライエントに会いに行く気持ちで、「どんな方が来るのかな」「どんな相談かな」ドキドキ、ワクワクしながら臨んでもらいたいと思います。
 試験に緊張するのではなく、クライエントに対して適度な緊張感を持ってください。

2.不安を持ち込まない

 次に、うまくできないかもしれないと考えるのはやめましょう!
 不安な気持ちで試験に臨むのは正しいことではありません。「うまくできないかも」と考えながらクライエントの前に立つのは、あなたが、面談に「成功」と「失敗」があり、「失敗」が起きることを想定していることと同じです。クライエントに、「失敗しました。すみません。」と言う想定をして、面談に向かうのはなんだかおかしくないですか?
 常に「最善を尽くそうという気持ち」で取り組むことが大切です。今持てる力を全部出し切りましょう。といっても、何も肩に力をいれる必要はありません。自然体でクライエントの話に耳を傾けましょう。傾聴の姿勢を忘れずに!

3.事前にゴールをつくらない

 3つめに、事前にゴールを設定して面談に臨むのはやめましょう!
 上記の「1」「2」ができていれば、事前にゴール設定することはないと思いますが、「試験だ!」と思っている方の中には、「残り時間〇分くらいになったら、要約を入れよう」とか、「クライエントの最初の言葉は、必ず繰り返そう」とか、「口頭試問でこう聞かれたらこう答えよう」などと、事前に準備していることが少なくありません。
 しかし、それらの準備は不要です。というより、してはいけません。養成講座や勉強会でそのように教えられたから、あるいは試験対策でこのように習ったから、などと思われるかもしれません。しかしながら、実際のキャリアコンサルタントの面談の場で、そのようなことが起きるでしょうか?
 批判になってしまいますが、私は、もしそのように教えている方がいたら、「キャリアコンサルティングを何だと思っているんだ!」と激怒してしまうかもしれません。たとえ試験対策であっても、このようにすればよいというものであってはいけないと思います。クライエントの置かれている状況や相談内容は様々です。状況に合わせたキャリアコンサルティングをしていくべきではないでしょうか。
 また、試験は、本来40~60分程度のキャリアコンサルティングの冒頭15分という設定です。特に国家資格キャリアコンサルタント資格の養成講座の出身者は、実際のキャリアコンサルティングを行う経験がないまま、試験に臨むことが多いようです。
 このような状況こそ、キャリアコンサルタントの質が向上しない要因となっているのではないでしょうか。「現場に出てからやりなさい」とは乱暴な試験だと思います……。車の運転免許でも路上講習があるのに……。愚痴っちゃいました。。。

4.口頭試問は上司への報告のつもりで

 さいごに、口頭試問は上司からの質問だと思って回答しましょう!
「今日のクライエントはどうだった?」
「どんな人が来たの?」
「どんなふうに進めたのか?」
「自分では、どんなところがうまくできたと思う? 改善したい点は?」
「次回どうする?」
などと、上司から質問されていると思うと、回答しやすくないですか?
面談の振り返りを上司に報告している、そんな場面だと思って、感じたことを素直に答えましょう。

🧐まとめ

 繰り返しになりますが、試験と思わず、目の前のクライエントのために最善を尽くしましょう。そのためには、自分のスキル向上のため、ロールプレイングなどのトレーニングはできる限り取り組んでから臨みましょう。
そして、もしも自分の実力が不十分かもしれないと思っても、当日はクライエントのために、精一杯、持てる力のすべてを発揮する気持ちで面談に臨みましょう。大切なのは、試験に受かる気持ちではなく、クライエントのためにキャリアカウンセリングができるかどうかです
とはいえ、資格試験ですので、受験される皆さんの合格をお祈りしております!がんばって!!

ではまた次回!「1回の面談を大切に!ベストを尽くそう!!」

バックナンバー
#1 キャリコンの上位資格取得は、誰のため?
#2 プロ意識が成果を生む! キャリコンの自信のなさはクライエントに失礼!
#3 思わず絶句してしまう”予測不能なクライエント“との向き合い方


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