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I-3)新卒採用って、あたりまえじゃない!

前回の記事で、30年前に新卒だった自分の勝手な視点について書きました。しかし、そもそも新卒を採用して育てていくのはとても難しいことと思っています。

 単独では仕事ができない、会社のプロセスも覚えていない一人を育成しようとすると、手がかかります。誰が丁寧に面倒を見れるのでしょう。新卒採用があたりまえにされている企業は体制と経験があり別ですが、そうではない企業にとっては、決して簡単ではありません。

 私の入社式の前日に、同期となる他の30名と共に、伊豆で一泊二日の研修がありました。体育館で皆でバレーボールをした楽しい思い出がよみがえりますが、それ以外に強烈に記憶に残っているのは、人事課長から、

 「いいですか、皆さん。皆さんを、新卒を昨年に続き採用するのが、どんなに大変だったことか。企業にとって新卒社員の採用をする決断はとても難しいものでした。少なくとも、外国人幹部は猛反対だったんですよ」

と言われたことです。その時私は、入社直前で嬉々としていた一人でしたので、私たちに対して、この人何を言ってるのかしら?会社が新卒を採るなんて当り前じゃない?と思ったのです。

 1986年3月30日の午後聞いたこの話を、私は後でじっくり思い出すことになりました。私の前職において約13年ぶりに新卒採用をすることになった時です。アメリカ本社の意見やら、日本の現地法人社長の思いやらを人事部長として意見調整する立場となり、あの時人事課長が語った「大変だった」思いに共感できました。当時新人だった自分には、なーんにも想像できなかったことですね。無理もありませんが。

 こんなこと、毎年の新卒採用があたりまえにできている企業様や学生の方には違和感でしかないかもしれません。こんな一面も新卒採用にはある、ということ、ただのご参考までに。

あ、写真はシェイカーという楽器の一種です。フルーツではありません。いや、色々な種類がありますでしょ?同時期に入社した色々な社員みたいに、多様性を表してるかな、ってちょっと思いましたので。


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