見出し画像

名前がないキャリア

キャリアはみんなのもの
それは老若男女問わず誰もが持ち合わせ、使いこなすことで人生を充実させていくことができます。

最近お気に入りのコンビニがあります。よく立ち寄る朝のセブンイレブンで元気なご婦人が働いています。
ご年齢は70代前後とお見受けしています。

その方は誰よりも大きな声で「いらっしゃいませー」と挨拶を店内に響かせ、レジにお客が並ぶと少ししゃがれているけど「こちらへどうぞー」と声をかけてくれる。

僕はコーヒーとハッシュドポテトをよく頼む。
ご婦人は「ハッシュワーン!」と確認のためか、店内を盛り上げるためか。それはわからないが勢いよく声を上げる。

元気だなあと感じつつ、一方でほかのお店の方からは元気や楽しさを感じません。
まあ、今どきのコンビニに明るい接客だの、フレンドリーな対応は求めていないというのが世間的な見方と思っています。

僕はお店の仕事が好きなので、このような状況は悲しく思います。
しかし今回は接客云々ではなく、働く人のキャリアについて改めて取り上げます。

なぜ冒頭にこのご婦人の話題を挙げたかというと、このご婦人は様々な経験値を持ち、それをコンビニのお仕事に活かしているのだと察しています。

これは偏見かもしれませんが、このご婦人が若かりし頃、「大企業の社長」という風には見えませんでした。何らかのお仕事の経験はおありでしょうが、今でいうような●●マネージャーや○○部長というような風格も感じません。(勝手なイメージです。おばちゃんごめんなさい)

けれど、店内で一番輝くのは一番若い方でも、店長さんでも、きれいな女性の方でもありません。この70代前後のご婦人です。

なぜ彼女は輝いているのでしょうか。

僕はこれを「キャリアが活きている」からだと思っています。

(僕の勝手な)推測にすぎませんが、彼女がこのコンビニで働き始めたのもここ数年ではないかと思います。
なぜならそこのセブンイレブンは2~3年前にできたばかりで、それまで付近にコンビニはありませんでした。ましてや彼女が若かりし頃はコンビニはなかったと思います。

しかし実務の経験があるから輝いて見えるわけではないと思います。
キャリアが活きているというのはつまり、今の仕事に関連する、あるいは基礎となる経験があるということです。

以前書いた経験に関するnoteです。
https://note.mu/career_nori/n/n3b01bca80060

今回のコンビニの高齢女性は過去に何をしてきたのかはわかりません。
ただ、突然接客に目覚めたとは考えにくいと思います。
彼女のこれまでの人生の中での人との接し方や仕事の向き合い方が、今のコンビニの仕事にも活かせられているのだと思います。
これは働く場所が変わろうとも、働き方のルールが変わろうとも自分の中に残る、将来使える財産なのです。

高齢女性のコンビニでのお仕事に終始してしまいましたが、こういった事例は他の多くの仕事にも言えることです。
僕は「がんばって働いて入れば、老後も楽しく働ける」と言いたいわけではありません。

今回一番お伝えしたいことは、今の自分の日常生活や仕事、勉強、部活、趣味などひとつひとつの体験には学びがあるということです。
私たちが体験の中に学びがあったと気付けば、将来に「自分が進みたい道」を見つけやすくすることができます。

体験の中の気づき(学び)は誰にでも見つけることは可能です。
将来働き始めて「○○部長・課長」など、その会社でしか通用しない肩書を誇っても仕方がありません。

自分の経験が何に活きてくるのかを示すことができればそれは立派なキャリアです。つまり名前はなくても自分自身を表現できるエピソードこそが自身のキャリアです。

学生など若者に低価格で就職支援を行っております。サポートをいただいた際には、その活動の原資にあてたいと思います。 皆様のご支援が社会で活躍する若者の後押しにも繋がりますので、ぜひご協力、ご支援をよろしくお願いいたします。