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主婦はスーパーキャリア。人生のバックグラウンドにキャリアがある。

キャリアはみんなのもの。

とある女性が「私には大したキャリアがない」と嘆かれていました。

彼女は結婚し子供を2人授かり、10年ほど主婦として家庭を切り盛りされていました。

それまでは小売店の接客販売員として店頭で働き、そこでは特に役柄、例えば店長のような仕事はしていなかったようです。

「だから私には大したキャリアがない」と言われていました。
この言葉はそれ以上の思考を止めてしまい、本当にやりたいことに自信が持てない状態にしてしまいます。
つまり、やりたいことがあっても、自分には何もないと思い込んでしまうことで夢に向かう推進力にブレーキをかけるようなものです。

今回のキャリアはこの事例の方を参考にしながら女性のキャリアについて私の観点で書きたいと思います。

主婦業はキャリアではない??

産前産後休暇、育児休暇を一年ほど経て職場に復帰するときに「ブランクがある」とよく言われます。
一年のブランクだけではなく、子供が就学するまで主婦業を務められる方もそれ以上長くされる方もいらっしゃると思います。
長くなればなるほど仕事に戻るのが難しいと感じられるようです。

もちろんこの期間は実務をしていないという意味での空白期間ですが、仕事をする上で全てをマイナスに捉える必要はないと思っています。

私の考えは主婦の経験は紛れもない「キャリア」です。主婦経験は生活に直結している分、すぐに活かせるスーパーキャリアです。

どうしても名刺に書かれた肩書などでキャリアがあるとか、キャリアウーマンだとか思われがちですが、キャリアは名刺にある肩書だけを指すわけではありません。どちらかと言えば人生のバックグラウンドにあります。

だから普段は気が付きにくいだけなんです。
これはどのような意味かは次で書きます。

振り替えればキャリアがある

過去の考え方、それこそ昭和から平成初期の世の中の考えは男が会社で働き、女が家庭を守るという凝り固まった状態のようでした。
そのせいか、「主婦」と呼ばれるこの役割は仕事ではない、「主婦」はなにか別のものとして見られる傾向があったと思います。
中には主婦の方がブランクを経て再就職することを「社会復帰」というように揶揄することも聞いたことがあります。

本人たちは確かにそういった心境になることもあるでしょうが、どの方も実社会から離れていたわけではありません。それを迎え入れる人たち(会社に属して働いている方々)が余裕を失っているような気さえします。

では僕のいう主婦としてのキャリアはなんなのか?

はじめに言いますが、単純に家事育児をしてきたから、ほかの主婦あるいはお母さんの気持ちがわかるというわけではありません。

もちろん「大変」と漠然とした記憶で共感できる点は多いと思います。
それ自体は否定しません。

むしろもっと大切なことは自分が主婦として何をしてきたのか?
と仕事を始める前に振り返るべきだと思います。
自分の人生のバックグラウンドを眺めてみることです。

あるかどうかわかりませんが、例えば次のようなことです。

・衣類の汚れなら様々な方法を駆使して落とすことができる(専門知識)
・毎日のメイクを素早くきれいにする方法を熟知している(専門技術)
・食材の一番安い店舗を知っている、チラシの傾向を熟知(調査・分析)
・子供の習い事を通じて優秀な先生と仲良くなれた(人脈づくり)
・フリマやメルカリなど積極的に出店・出品して売り上げた(商売感覚)
・ハンドメイドをして自分の考えた商品を持っている(アイディア・創作)
・料理が得意でcookpadにレシピを投稿した(手順づくり・マニュアル化)

括弧書きは仕事をする上で求められてくる能力や技術です。
主婦だからといって何もしていないわけではありません。むしろ労働時間でとらえると、会社員よりも長く家庭という組織に拘束されています。

もちろん、上記のような経験をされていても多くの方がそれらは趣味だから仕事には関係ないと諦められたり、仕事は仕事と割り切られると思います。

使えるキャリアにするためにまずは見つけることから

僕は人のキャリアが自分の過去の思い出だけになるのはもったいないと思っています。

以前も書きましたが、キャリアは語源から考えると
「車輪の通った跡(轍)」を意味するといわれています。

自分は何をできるのか、やりたいのかを確かめるためには、自分で作ってきた轍を直接確かめるしかありません。轍があれば、つまり積み上げた経験があるということです。この経験を読み解いて、そしてそれらの経験が何に使えるのかを考え社会に結び付けていく。

これは自分にしか見返すことができません。親しい友人でもできません。友人はアドバイスはくれるかもしれませんが、どうしても人は自分の価値観や先入観が邪魔をして、まっすぐな純粋な目で相手を見ることができません。

そこでキャリアコンサルタントの出番だと思います。

客観的な立場で聴くことができる役割を活用するのが手だと思います。

公共の場で無料でカウンセリングを行ってくれるキャリアコンサルタントの方もいらっしゃいます。

私は個人で行っていますので、どうしても1時間7000円~はかかります。

https://careerconsultant.mhlw.go.jp/search/Matching/CareerDetail?e=45001a2ae658c953bc712c78de3e1a24
※私のキャリアコンサルタント業務の依頼フォームです。
ご相談はこちらからどうぞ。


自分だけで考えず相談をしてみることは新しい気づきを与えてくれます。
そういう意味では無料の公共機関を利用されるのがいいと思います。

一番は相談できるキャリアコンサルタントを一人つけておいたほうが長い目で見た時に断片的にみる公共機関よりも、良いアドバイスがしやすいと思います。

まとめ

こういった形で主婦のキャリアなんて書いていますので、もしかしたら多くの女性の方にお叱りを受けるかもしれません。

何もわかってないくせに!と。

本当にその通りでした。
僕は最近になって兼業主夫をしています。
家事全般(掃除、洗濯、朝夕食事の用意、保育園の送り)を始めました。

これは想像以上に大変で、自分の時間の確保がまず無理になりました。

なぜこのように主夫なのかと言いますと、恥ずかしながら前職で体調を崩し思うように会社で働けなくなりました。そこで妻が代わりに僕の稼ぎをフォローしてくれるため働いてくれています。

だから泣き言は言えません。

でも、だからこそ、主婦の仕事の中にはその後のビジネスにつながることが多いと身をもって理解できました。

メディアでも「ふつうの主婦だった私が社長に!?」みたいな話題が時々特集されていますが、あれは事実です。特別な才能でも特別な経験でもなく、自分には何ができるのか?何をしたいのか?この社会の中で何に役立つべきなのか?と自分と仕事と社会に向き合って答えをだしたのだと想像します。

会社ではまだまだ働きずらい部分もあると思います。これは男性だけではなく、女性自身も女性は家庭にいて、復帰するときはブランクを持っていると凝り固まった考え持っているせいだと感じています。

みんながみんなではないにしても、自分なりの働き方を見つけられ、個人でも会社でも自分のキャリアを活かせる世の中になってほしいです。

そのためには、自分の積み上げてきたキャリアを見つけなければなりません。

おまけ

冒頭にできてきた女性は、お化粧が大好きでした。

彼女は忙しい毎日でも必ずメイクは怠らなかったそうです。自分の得意な化粧を使って世の中に貢献したい。自分はただのメイクではない。忙しい主婦でもスピーディに自分らしさを表現するためのメイクを教えられる「日常メイクアーティスト」なのです。

このように考え行動に移すことにした彼女は、現在プロのメイクアーティストに弟子入りして、さらに化粧を扱うドラッグストアにアルバイトとして入社して、日常メイクの指導を仕事を通して実践しています。

独立するまでにはまだ時間がかかりそうですが、自分の考えたやりたいことをやっているときは本当に楽しそうです。

誰にでも必ず経験して学んだことがあります。大人ならなおさらです。
それを放置せず、振り返ることで新しい自分の可能性を切り開くことができると思います。

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