バーチャル蠱毒ラウンド2 公式転生プロジェクトを追う

バーチャル蠱毒と呼ばれたあのイベントも既に数か月前になった。ここで今まで大して大きな音沙汰が無かった公式転生プロジェクトが始動したので再び記録を追おうと思う。

まずはお披露目配信から転生者たちのプロフィールを纏める。


登場人物紹介

※転生プロジェクトお披露目配信での発表順

・水瀬しあ

金髪のツインテ―ルに似た髪型にピンクの目、スポーティな水色の服を着る女の子。ぼっち属性で仮面ライダーなどの特撮に興味がある。

・幸糖ミュウミュウ

猫耳メイドを基調にしているだろう黄緑~黄色あたりの髪の女の子。設定もメイド属性で、猫を吸う事がお賃金の代わり。

・青咲ローズ

博多に咲いた青い薔薇。青い薔薇を使った青い帽子を被っている。博多弁女子でファッションへの熱意が深い。

・泡沫調

歌うのが好きな王族で13番目の末っ子。王族という事で、王冠を被っていたり、王子様の服を女性用にアレンジしたような服装をしている。

・白石ひなた

犬。柴犬とポメラニアンの血筋の犬に人のDNAが混入したバーチャルキメラ。花粉症なので散歩がつらくて出前を取ってる。

・三田そにあ

ハープを携えた金髪女子。元々人間だったがバーチャルへ。ハープは彼女の魔女戦士としての変身アイテムらしい。情報量が多すぎて書ききれない。

・縁うか

和装メイドのような服装の金髪おかっぱ眼鏡ちゃん。神社仏閣や巫女、和楽器など和風な事柄への興味が深い。

・都三代らみょん

ラーメン片手のお団子チャイナ娘。次郎系ラーメンが好き。変な料理を生成する。視聴者コメント「転生しきれなかった」「転生というより蘇生」。

・紫吹ふうか

ピンク~紫ぐらいの色の髪のオッドアイっ子。拾ったカワウソ(名前:ごんくん)が頭に乗ってる。しゅわしゅわのお菓子が好き。ごんは喋るそうだ。

・菜花なな

名前に「な」が異様に多い。愛称は「ばななちゃん」。菜の花を多くあしらった服装。最近ウクレレを始めて、お披露目放送では弾き語りも披露。

・碧惺スキア

身体が鉱石で出来ている。クールなロングヘアに青いドレス。性別:不明。1000年の眠りから目覚めて、ボカロなど最近の音楽に興味がある。

・九条杏子

紫色のアクセサリーと眼鏡を身に着けた吸血鬼。東の九条。黒魔術の学校の生徒だがレポートに追われている。眼鏡フェチ。

・九条棗

猫又の系譜にある吸血鬼。北の九条家。声も見た目もセクシーなポニテ美女で、黒猫に変身できる。ナレーションの仕事に興味。

・九条茘枝

吸血鬼とオークのハーフ。南の九条。さっぱりしたショートヘアで所謂おっぱいの付いたイケメン。好きなのはMONSTERとメンマ。



第一話:お披露目

3月17日夜、お披露目配信が行われた。発表された順番及び主なトーク内容については以上の通りである。

一流イラストレーターたちによる信頼と安心のイラスト・デザインのクオリティ。(特に元笑虹枠の)キャラ設定の濃さ。オーディションのファイナリスト、そうでなくとも本選まで生き残った人が殆どであるのもあり、配信者本人のポテンシャルも逸材揃い…………視聴者たちはくちぐちに「可愛い子が多すぎて選べない!」と嬉しい悲鳴を上げる事になる。

また配信者によっては「分かる人には分かるネタ」でほんのりと前世を示唆したりといった事もあり、くすりと出来るような場面も。

中でも特に大きな反響があったのは九条林檎枠の転生者たちである。

それまでは前世と全く切り離したような姿で現れた人ばかりだっただけに、「九条」という聞き慣れた姓に、果物をモチーフにした名前。驚いた人も多かった事だろう。九条家の血族として蘇ったのである。

↑ 林檎様作成の動画。動画作成どころかLive2D(絵が動くやつ)まで作ったというから驚きだ。すごい。

一方結目ユイは唯一の旧ユイ枠である水瀬しあを妹分として猛プッシュ。イベント開始前から4千人近いフォロワーを獲得する。各イラストレーターも自身の子供たちを宣伝しており、多くの人々が卵の孵化を喜んだ。


第二話:イベント開始

・初日 3/18

翌日18:00。転生イベントが開始した。

このイベントは1位になった者が3Dモデルを獲得できるというイベントである。蠱毒再びでもあるが、今回は負けても別に死ぬわけではない。また1位になれなくても50万ポイントを獲得できれば副賞的にオリジナルアバターが獲得できるのである。一般的にはアバター欲しさにわざわざイベントに参加する事も普通にあるぐらいなので、それだけでも価値はある。

九条杏子水瀬しあ青咲ローズ三田そにあ幸糖ミュウミュウの5人が18時のスタートに合わせて初動。夜になるにつれて遅れて多くの配信者が初日から配信する。

夕方の間は九条杏子水瀬しあの一進一退の一騎打ち。夜になるにつれて九条棗菜花ななが上位レースに参加し、三田そにあも追い上げる。半分近くの配信者が10万pt達成、九条棗水瀬しあは早くも20万ptに到達した。

ようやく転生して配信を見れたファンたちの喜びの声は数知れず。一方で転生前の内輪ネタをファンが持ち込みすぎだという不満の声も少なからず存在しており、難色を示す配信者も居た。

・2日目 3/19

2日目となった今日、昨日配信していなかった紫吹ふうかがここではじめて配信した。これで殆どの配信者が1度以上の配信を行った事になる。1人を残して。

配信者たちは推しマークやルーム名、ファンの総称などお決まりの事柄について着々と決めていく。有志ファンによるポイント集計やタイムテーブル整理などの整備も整っていく。

前日1位だった九条棗がこの日配信を行わなかった為、前日2位の水瀬しあが差を埋めてトップに君臨した。しあはこの日オルタニキガチャを爆死した。

・3日目 3/20

水瀬しあが1位を独走。しかし上位は配信のタイミングなどに応じて定期的に入れ替わる凄まじい一進一退。九条杏子・菜花なな・三田そにあ・碧惺スキアが3位圏内を行ったり来たりを繰り返している。

転生プロジェクトとは関係ないのだが、この日から九条林檎のイベントも開始している。道頓堀での放送権をかけたガチイベだ。しあや旧九条林檎枠の非公式転生者である秋野蘭と交流する場面も。

ところで時期が時期なので、皆花粉症にやられている。

23時前頃、水瀬しあが50万pt達成。3日目にして早くも初のアバター権獲得者が現れた。

・4日目 3/21

0時頃、九条棗が6位から2位まで一気に復帰。彼女は3Dアバターの獲得は二の次に惜しさを追求し、2位を目指す方針としてイベントに参加している。

そしてこの日、都三代らみょんが遅れてようやく初配信。いつも遅れてんな!!と前世の行いを彷彿とさせる。これまでスケジュール的に難しかったようだ。かなりの人数を呼び込み健闘するものの、ここまでの蓄積の差が激しく順位的には振るわない。しかしながら配信時間比の問題なので、ここからの追い上げに期待がかかる。

この日の夜のうちに九条棗がアバター獲得ラインに到達した。



第三話:突然の変更

・5日目 3/22

夜までに碧惺スキア三田そにあが相次いでアバター獲得ラインに到達。

そしてこの日、突然イベントページにある文言が出現した。

運営からの重要なお知らせ 【2019/03/22(金)20:00更新】

!?

本イベントにおける特典内容を以下の通りに変更いたしました。

旧)★ランキング1位の方
ご自身のキャラクターをもとにした3Dモデルを獲得できます!

新)★ランキング1位の方
ご自身のキャラクターをもとにした3Dモデルを獲得できます!
更に、下記①〜③の機材の中からご希望のものを1つプレゼント!
① ・オーディオインターフェース
  ・マイク
②キャプチャーボード(HDMIケーブル付)
③バイノーラルマイク

★ランキング2位の方
ご自身のキャラクターをもとにした3Dモデルを獲得できます!

き、聞いてないですよ!

さて内容をまとめると、これまで1位になると3Dモデルを貰えるルールだった。それが2位まで貰えるようになる変更。代わりに1位には機材がプラスアルファで与えられる事で差別化されるという事。これまで1位を諦めていた者や、逆に3Dを特に狙っていなかった者などの作戦変更が求められる事になる。

ま、そうなるよな……

オーディションに勝利した先発組の方にも機材を差し上げてください……


さて、ここで菜花ななもアバター獲得ラインに到達した。これで早くも5人目になる。ランキングの方は水瀬しあが相変わらず独走しているが、2位以下は団子でありまだ分からない。

・6日目 3/23

この日は生憎筆者が多忙につき、配信を殆ど追う事が出来なかった。幸糖ミュウミュウ九条茘枝九条杏子の3人がこの日のうちにアバター獲得ラインに到達にしてる事はデータから把握した。

ネタがないついでに語ると、ここ数日間の間、実はひっそりと名前被りへの懸念が寄せられている。

まず白石ひなただが、漫画の登場人物と名前が被ってしまった。検索に掛けて見るとよく分かるのだが、彼女の事ではなく漫画の方ばかりがヒットしてしまう。漫画家とのやり取りも経て表示名をひなわんこに変えてている。(白石ひなた名義も引き続き利用してる)

また縁うかの愛称「うか様」が著名なVと被ってしまった事も話題になった。彼女だが、配信ペースが遅い事もありポイントがかなり大きく出遅れてしまっている。しかし全員でアバターを獲得しようという箱推しの動きも強く、夜の配信でポイントを稼いでいく。

・7日目 3/24

ついにイベント期間も折り返しになったこの日、青咲ローズが50万pt達成。アバター獲得ラインである50万ptへの到達者も既に半分を越えている。全員がアバター権を獲得するというのも早くもかなり現実的になってきた。

コラボ配信はイベントでは基本禁止されているものなのだが、コラボと呼べない範囲で交流を深める脱法コラボが実は度々行われている。この日の深夜にも碧惺スキア紫吹ふうかの交流が行われた。

・8日目 3/25

1位を独走し続ける水瀬しあがついに100万ptの大台に乗っていく。ランキングの方はこの頃碧惺スキア三田そにあ菜花なな九条棗の順で徐々に安定し始めるが、まだひっくり返す事が可能な範囲だ。

この日VRadio最終回に出演した九条林檎雨ヶ崎笑虹によって転生組のメンバーも紹介された。(笑虹はっちゃけてたな……)

紫吹ふうかが夜にアバター権獲得ラインに到達した。

フォローしてあげて。

・9日目 3/26

ちょうど日付が変わった0時過ぎ頃、泡沫調が50万pt達成。直後にトトロの「さんぽ」を熱唱した。これにはイラストレーターのフカヒレ氏も反応している。また夜には白石ひなたもボーダーに達した。

またこの頃になると有志ファンによる3Dモデルも続々と登場しだしている。規約的にそれを正式利用するのは難しいが、MMDモデルのような要領でファンたちは遊び出す。水面下では厳しい声もあるようだが?

この日九条林檎のガチイベが1位通過で終了し、九条杏子は次の配信で祝いの言葉を述べた。

・10日目 3/27

アバター権獲得を本人も危惧していた縁うかだったが、この日深夜に達成する。碧惺スキア三田そにあが100万の大台に乗り、熾烈な2位が繰り広げられる。

・11日目 3/28

都三代らみょんがこの日の配信でアバター獲得ラインに乗った。これによって全員のアバター権獲得が決定する。これには箱推しファンもニッコリ。各配信者たちも全員でアバターを獲得できることに喜んだ。

またこの日水瀬しあが外部のVである高槻りつとコラボした。しあのルームではコラボが禁止なのだが、今回は向こうのホームへ出張するタイプの形式なので許可されたようだ。


第四話:決戦

・12日目 3/29

さて、いよいよ全員のアバター獲得が決定し、いよいよ3Dモデルをかけての戦いが本格的に始まる事になった。ある意味、このモデルを諦め順位を追わないという方針の者たちはこれ以上の戦いを強いらず、また逆に本気で狙っていく方針の者たちはスパートをかけ始める。三田そにあ【ピンチ!】表記になるなど、一層ラストスパート感が出始める。

この時点で水瀬しあが1位、三田そにあ・碧惺スキアが2位3位争い、次いで九条棗・菜花ななが入る、という感じで上位のメンツは固定されつつあった。この5人の間には大して大きな溝がある訳でもなく、課金次第では追い抜きも可能だ。

またこの頃転生組たちもyoutubeでの活動を始めるようになった。

・13日目 3/30

嵐の前の静けさなのか、あまり特筆する事はなかった。

しかし特に下位の配信者は、イベント終了時間を待たずに最終配信として区切りをつけイベント期間中の配信を徐々に終了し始める。

・最終日 3/31

ついにイベントの最終日となった。ちなみにこの日は都三代らみょんの誕生日だったようだ。一時三田そにあがそれまで首位をキープしていた水瀬しあを抜いたりなど、1位2位争いが激化していた。

実は結論から言うと、前回の蠱毒のような札束合戦はそれほど繰り広げられなかったのであった。順位は終始しあ・そにあ・スキア・棗・ばななの順番で固定されており、2位のそにあと3位のスキアの差があまりにも大きかった為なのか追撃は行われなかった。そしてこれがそのまま最終順位になる事になる。

しかしながら三田そにあ水瀬しあの1位争いは他を追随しない過激さであった。そにあが追う、しかししあも逃げる、という一進一退の攻防。しかし水瀬しあがやはり最後まで1位を守り通した。

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