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なぜ?!日本の総合商社で若手離職が続く理由。本当にやばいの?AIと考えた。

日本の総合商社は、世界では稀なビジネス形態です。人事制度も今や昔ながらの日本の人事文化があり、異動はあり、ほぼ例外を除き管理職まで昇進します。

2024年現在、この長年、就職先として人気だった総合商社に異変が起こっていますので、それをお伝えしていきます。

まず、1980年の文系就職人気ランキングを見てみましょう。堂々と総合商社が3つランクインされています。その後も、総合商社は、最近まで10位以内には必ず常連となる人気の就職先でした。待遇がいい、かっこいい、将来のエリート。こんなイメージが常にありました。

〇1980年文系総合ランキング

1三菱商事
2公務員
3三井物産
4サントリー
5日本交通公社
6日本航空
7電通
8住友商事
9東京海上火災
10日本生命

直近の24年卒の人気ランキングを見てみましょう。

〇2024年日経Mynaviの文系総合ランキング

「マイナビ・日経 2024年卒大学生就職企業人気ランキング」調査概要

1ニトリ
2東京海上日動火災保険
3JTBグループ
4ファーストリテイリング
(ユニクロ・ジーユー・プラステ・セオリー)
5伊藤忠商事
6三菱UFJ銀行
7味の素
8日本生命保険
9ソニーミュージックグループ
10Plan・Do・See

上記のように、1社しか名を連ねていません。価値観多様の時代だからでしょうか。様々な業種が名を連ねていますね。

一体総合商社に何が起こっているのか?

上記ランキングにかかわらず、今、肌感覚でも、せっかく入社した総合商社を3年以内に離職する若手をよく目にします。

なぜ、エリートとされる総合商社をそう簡単にやめてしまうのか?それは、以下の理由があるといわれています。最新のChatGPT4.0の見解や、ウェブ上のコメントや、私自身の職業経験から4つにまとめてみましょう。

若手が総合商社を辞める4つの理由

過度な労働時間:

過度な労働時間

日本の総合商社は、傾向的には長時間労働が常態化している場合が多く、プライベートの時間が確保しにくいことから、ワークライフバランスを重視する若手社員にとっては退職の一因となります。まだまだ、24時間働けますか的なシニア層の社員がたくさん残っているのが現状です。

また、比較的早く管理職層になるのはいいが、管理職層になると労働時間制限の枠から外れ、これが労働時間の制約を外すという実態もあります。

過度な人間関係

過度な人間関係

昔ながらの濃厚な人間関係が残るのも商社の特徴です。伝統的な企業文化がまだまだ残っている最後の砦ともいわれ、上下関係が厳しいのも特徴です。
週末のゴルフは必須などの文化が残る部署も多いでしょう。

上位者にいかに忖度するか、気を利かすかという暗黙の評価項目も垣間見られるので、若手の適性によっては耐えられないという方もいます。

権限の委譲がない

権限の委譲がない

特に上下関係が強い職場では、新しいアイデアや働き方を受け入れにくい傾向があり、変化を求める若手にとってはストレスの原因となることがあります。

これについては、形式的に、若手に権限移譲がされることもありますが、「実態」は「XXさんに念のため、耳に入れておこう」と上位下達的な文化は、根強く残ることが多いでしょう。

異動や転勤の多さ:

異動や転勤の多さ

国内外を問わず異動や転勤が頻繁に行われる業務は、プライベートや家族との時間を重視する若手にとっては大きな負担となり、これが退職の理由となっていることがあります。

もちろん、異動や転勤を望む社員にとっては、願ってもない環境ですが、昨今の共稼ぎ世帯の増加からすると、単身赴任で海外勤務することも増えたのが特徴です。単身赴任して、子供から離れるぐらいなら、辞めようというわけです。

なお、上記の対策としては、最近では、優秀な現地社員や現地のコンサルを起用し、海外駐在員を増やさない傾向もありますが、まだまだ、日本人が出張るという文化が消えるわけではありません。

逆に総合商社の良い点

総合商社の良い点

逆に総合商社の良い点もあるでしょう。挙げると以下です。
・ほぼ年収1000万円以上は早期にもらえる
・海外でダイナミックな仕事を動かせる
・バイタリティのある人が多い(相性が合えば学びになる事も)

総合商社を辞めてどこへいく?

総合商社を辞めてどこへいく

総合商社を辞めた後の傾向としては以下が多いでしょう。
・スタートアップ
・金融・投資会社系
・事業会社(メーカーなど)
・自ら起業

総合商社は「合う人にはあう、合う人には合わない」という特徴がありそうです。このような粘着度の高い組織文化が好き!という方もいますので、一概に総合商社の文化を否定するわけではありませんが、自分の望む環境で働くことが、何よりではありますね。

参考になれば幸いです。



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