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『知らない』という言いわけ

 「自動車のことで困ったらここへ電話したらいいと聞いて電話しました」という丁寧な声の若い男性から。

  「話は聞くけどアドバイスは内容によります」と言うと、ぼそぼそと話をし始めたが、何を言っているのかわからず、よく聞くと泣き声?のようで、結局何度か聞き直すうちにほぼ聞いてしまった。

 要約すると個人売買に関するトラブルのようだった。

 端的に、車検が1年ほど残っている車を下取りに出して次の車を買おうとしたらしいが、値がつかず、廃棄する方向で話を進めていたところ、その話を聞きつけた取引先の会社の先輩(年上という意味だと思う)がこの車を「譲ってほしい」と言ってきたらしい。

 もともと廃棄する予定で抹消登録にもお金がかかる。そこへこの話が来た。

 そこで車が古いから処分するという意味あいで「名義変更をしてくれるなら」という条件で車は『あげた』そうだ。

 その後、印鑑証明と委任状を渡したが、9ヶ月が経ち税金は来るし、駐車違反の通知は来るし、スピード違反の呼び出しまで来たという。

 名義が変わっていないということだ。

 税金は支払ったが(支払ったの?)駐車違反とスピード違反の案内は放置しているという状況で、最終的には今後どうしたらいいか、という相談だった。

  整備も自動車もほぼ関係ないので、申し訳ないが、と言おうとしたが電話口でむせび泣いてるようだったので情に絆されて少しだけアドバイスしてしまった。

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