「そうだよ。最初から悪い奴なんて誰もいないよ。」

これは『王様ランキング』を観ながら私が呟いた一言に返ってきた息子からの言葉でした。

若干タイムラグはあるけれど、ここシンガポールでもだいたいの日本のアニメが観れる環境にある我が家。

もともとテレビにもアニメにもそんなに興味のない私ですが、この王様ランキングの、『素直さ。裏切られてもそれを許せる心。人と人との繋がり。そして誰かを守るためだから更に強くなれる。』こういった要素に思いもよらずハマってしまいました。

感動するシーン、泣けるシーンになると、モゾモゾもしくは不自然に顔をタオルで隠したりする我が子達を横目にほぼ毎回涙する私。笑。

この『王様ランキング』もそうだけれど『鬼滅の刃」といい『ハンターXハンター』といい、昨今のアニメは悪者が悪者になってしまう過程や過去が語られていることが多いように思えます。

息子が言うように最初っから悪者なんていない。
きっとそういうメッセージを伝えているんだろうな、と感じると同時に、
大好きなアニメを通してそう言う感情を培えることに感謝。

確かに生まれた直後は皆同じスタートラインで、
歩いたり、走ったりしている間にいろんな色に染まり、それぞれがそれぞれに変わっていってしまう。

環境が個人に与える影響は計り知れない。

そしてそれが幼少の頃、自分ではコントロールのできない、どうしようもない頃から染まり始めたら、それはその個人の責任だろうかと言われたら、それは違うと誰もが思うでしょう。

そうなってしまった責任をその個人だけに負わせるのはあまりにも酷すぎる。悪者にならざるを得ない環境に置かれた悪者も犠牲者だ。
そうアニメが教えてくれていると思えます。

この『王様ランキング』、SNSでは賛否両論らしいけれど、
私は素直に好感の持てるアニメで、我が子が好んで観てくれて有難いとさえ思えます。

こちらでは第１クールが終了して、
「あ〜あ、もっと作って欲しいのに〜！！！」と嘆く息子に伝えあげたい、もうすでに第2クールはスタートして、しかも最終話を迎えて完結してるんだよ。と。