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第2回 「B面に入れたいサザンのツウな名曲」より、サザンオールスターズ「よどみ萎え、枯れて舞え」

「ザ・カセットテープ・ミュージック」#2(2017年10月13日放送)。第2回は「サザンオールスターズ『B面に入れたいサザンのツウな名曲』」。

第1回に続いて、スージー鈴木が「マニアックでありながらここまで聴くとサザンオールスターズがより楽しめる5曲」を選んだ。

そのB面・3曲目は、「よどみ萎え、枯れて舞え」(1984年)。

スージー鈴木:もう、タイトルからして、「よどみ萎え、枯れて舞え」。「何しとんねん!」っていう(笑)。意味は全く分かんないですけど、このタイトルに象徴されるように、不思議な日本語を使うというものの完成形だと思いますね。

マキタスポーツ:僕、テープで聴いてたんで、歌詞カードないじゃないですか。2番の頭のところが「アイリン何とかショウ」って言ってるんだけど、何を歌ってんのかさっぱり分かんなかったですね。

スージー鈴木:「アイリン・フーケ・ショウ」って発音してまして、歌詞カードを見ると「愛」、倫理の「倫」に、「浮気症」と書いてますね。デタラメな英語で曲を作って、後から日本語を当てはめるという作曲をしてるんですけども……。

マキタスポーツ:なるほど。

スージー鈴木:たとえばアルバム『人気者で行こう』A面の一番初めに「JAPANEGGAE」っていう曲があるんですが、耳だと「I could never」って聞こえるんですけど、歌詞カードを見たら、恋愛の「愛」に、「苦しい」って漢字書いて、「ねば」。適当な英語の発音をそのまま生かして、逆に文字上では日本語に置き換えるという、新たなる方法論!

マキタスポーツ:1人で「空耳アワー」をやってるんですよね。

スージー鈴木:そう、 「1人空耳アワー」です(笑)。

マキタスポーツ:当時僕はこの曲を聴いた時に、とにかく斬新というか、かっこよくて。音の響きだけで、詞なんか全然分かんないですよ、正直。地方の中学生でね。田舎町で丸坊主頭で、剣道やってた少年だったんですけど、この感じがサウンドとしてもとにかくかっこよくて。音の響きだけで歌詞なんか全然分かんないですよ、正直。

スージー鈴木:恐らく歌い出しのところで、「貞操」「情操」とかって日本語で韻踏んでいく感じは、これも深読みかもしれませんけど、当時出てきた佐野元春が「VISITORS」っていうチャレンジングな曲使って、「佐野くんがあれだけ都会的なことをやって日本語をこんなに響かせるんであれば、うちはもっと濡れた感じで、セクシーな感じで。でも、日本語をもっと自由にやってやるぜ」という、佐野元春を意識をしたのも少しあるかもしれないということで。

マキタスポーツ:ある種のパンドラの箱じゃないですけど、後々のフォロワーというか、椎名林檎さんとかも、系統にはきっとあるんじゃないかと。

スージー鈴木:この不思議な日本語を使って、ロックのビートに乗せて、おかしな世界を醸し出す。そういうのは、今や椎名林檎の独壇場ですね。桑田佳祐が作った細い道を今ちゃんとやってるのは、椎名林檎。そういう意味ではフォロワーですよ、僕の頭の中では。

第2回「B面に入れたいサザンのツウな名曲」(2017年10月13日放送)選曲
①「勝手にシンドバッド(Instrumental)」 ②「I AM A PANTY(Yes, I am)」 ③「よどみ萎え、枯れて舞え」 ④「茅ケ崎に背を向けて」 ⑤「Hey! Ryudo! (ヘイ!リュード!)」
マキタスポーツ今日の一曲「C調言葉に御用心」(弾き語り演奏)


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