抹茶カフェラテとライン川:社会人日記


noteに何を書いたらいいのか全然分からなくてびっくりした。

ものを書きたいとか言いながら、生み出すことが苦しいのは論文を書いた時点でもっと自覚するべきだった。とも思うけど、懲りずにこうして絞り出そうとしてる。絞り出すものがないので、今日の日記を書く。

仕事場の共有スペースとして休憩できるラウンジがあるのだが、そこのコーヒーマシンが期間限定で無料のため、同じ課の先輩たちとコーヒーを飲みに行った。私は抹茶カフェラテとかいう謎の飲み物に挑戦してみた。抹茶とカフェラテが主張し合っていてかなり奇妙な味がする。味見をした先輩たちも微妙な顔をしていた。

私たちはしばしラウンジで休憩しながら、テレビ番組は何を見たかとか、旅行とかの話をした。先輩のひとりが、おもむろに、「ドイツでライン川下りをして風がわーってして、気持ちがよかった」と話していた。

そのとき、確かに、ライン川を下りながら風に髪が揺れる先輩の姿と、光る川面が見えた気がして、はっとしたのである。

普段仕事をしているときは、仕事の話はきっと総計で何時間もしているだろうが、先輩方と雑談をする時間はあまりない。雑談をしても、当たり障りのない無味乾燥さがつきまとう。仕事をするための関係だから当たり前だが、感情がどんどん希薄になりそうだった。

けれども、普段仕事を基調とした会話が多い分、そのときは、その人の人間らしさ、その人らしさ、その人の過去の記憶のイメージの強烈さ、がより強い輪郭線で現れた瞬間 を見られた気がした。

ときたま、そういう瞬間が仕事場にある。

私はそういう瞬間を見逃さないようにしたいと思う。まるで、いちばんいい角度で写真を撮れるタイミングを見逃さないように。そうして私は自分の感情を守っていきたい。

仕事場の人たちのプライベートに必要以上に介入することはないかもしれない。けれど、また何かを飲みながら、先輩たちと話したい。今度は抹茶カフェラテじゃなくて、ふつうのコーヒーがいいかな。




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