なかむらかずや

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役に立たない個人的な話。役に立つ情報はカタパルトスープレックス(www.catapultsuplex.com) で。

最近の記事

深く悲しむということ

ボクが今日死んだとして、どれくらいの人がボクの死を深く悲しむんだろう。 「深く悲しむ」というのはどういうことか。 「深く悲しむ」というのは自分が死ぬ時、その人がそばにいないことを悲しむこと。 自分が死ぬ時に君がそばにいないことがボクはとても悲しい。 誰かが死ぬ時に。誰かが死ぬ時に、ボクがいないことを悲しむ人はいるのだろうか?

    • 田舎暮らしの福音としてのインターネット

      ボクは都会っ子で、田舎に住んだことがない。友達を作るのが苦手で、話すことが全くない日はざらだった。それでも生きていけたのは、都会だったからだと思う。物理的になんでもある場所。東京。紀伊国屋書店、タワーレコード、パイドパイパーハウス、レントゲン藝術研究所、ル・シネマ、岩波ホール、ロフトとかいっぱいの古着屋。 インターネットが普及しはじめた頃、だいたい1995年から2000年にかけて。ひょっとしたら都会じゃなくても生きていけるんじゃないかと思ったりもした。アマゾン。ボクは音楽が

      • 待てばいい

        閉まりそうなドア。電車のドアやエレベータのドア。待てばいい。点滅する信号。待てばいい。 待ち合わせ場所に人が来ない。待てばいい。何かあったかな?大丈夫かな?映画は間に合わなそうだ、次の機会でもいいや。何か一緒に食べようか。 前に戸惑っている人がいる。パスが見つからないらしい。待てばいい。ゆっくり探せばいいよ。 自分の前を横切る人がいる。横切るまで待とう。ボクは前を横切らずに待ってから、後ろを横切るけどね。急いでいるんだろう。前を横切ればいいさ。 ちょっと待つだけで幸せ

        • やめない、やすむ

          何かをある程度できるようになるには時間がかかる。英語を話せるようになるとか、ギターを弾けるようになるとか。はじめるのも覚悟がいるよね。旅行のお金やギターを買うお金。まず、バイトしなきゃとか。いろんなところからエネルギーを集めてこなければいけない。ギターをかき鳴らすキラキラした自分を思い浮かべて。 でも、実際にはじめて気がつく。海外旅行に行っても英語を話せるようにはならないし、ギターを買ってもギターを弾けるようにならない。地道な勉強や練習が必要。やだな、ブサイクだな。もっとキ

        深く悲しむということ

          サヨナラのたびに、すこしづつ死んでいく

          コール・ポーターの作品に"Ev'ry Time We Say Goodbye"がある。ジャズ歌手でこの曲を最初に歌ったのがエラ・フィッツジェラルド。その後にたくさんの歌い手に歌い継がれている。ボクが最初に聴いたのはシンプリー・レッドのバージョン。 Everytime we say goodbye, I die a little. 一緒にいる時はうれしい。別れは悲しい。別れを言わなければいけない時に、ボクは死んだ気分になるんだ。変な気分だ、音階がメジャーからマイナーに変

          サヨナラのたびに、すこしづつ死んでいく

          美味しいビリヤニの作り方

          カレー好きで、週末カレー屋までやってる身として、ビリヤニは避けて通れない。しかし、カレーと比べてビリヤニを作るのは敷居が高い。 まず材料。カレーは普通の日本のお米でもいいが、ビリヤニはバスマティライスでなければいけない。バスマティライスならベターなのではなく、バスマティライスがマストだ。また、エッセンス水が必要になる。ローズウォーターとケウラウォーター 。それでも、材料は買えばいい。大久保で売ってる。通販でもいい。ただ、使いきれるかが心配なだけ。 次にフライドオニオン。ち

          美味しいビリヤニの作り方

          美味しいコーヒーの淹れ方

          1. 美味しいコーヒー豆を買う。今日はペルーの「ゲイシャ」。 2. 豆を挽く。 3. マグとネルを温めておく。 4. マグにザルを乗せて、その上にネルを被せる。その中に挽いた豆を入れる。 5. お湯を注ぐ。 たったこれだけで、お店よりずっとおいしいコーヒーを飲むことができます。一番面倒なのはいい道具を見つけることです。

          美味しいコーヒーの淹れ方

          2つの理想の国に生きる

          ボクは女性の地位向上を願うひとりだったりする。もっと、働く女性が増えてほしい。女性の管理職や役員が増えればいい。日本にも女性の首相が生まれて欲しい。女性と男性が分け隔てない世界。それがボクの理想の世界。男も家事をやるが、女性も外で働く。そんな世界を実現するために、ボクができることがあるなら、なんでもやりたい。 彼女はお姫様として育った。無害な世界で生きるお姫様。勇敢なナイトが守ってくれる世界。純粋な世界に生きる。ボクはそんなお姫様に恋をしてナイトになりたいと思った。ボクは馬

          2つの理想の国に生きる

          幸せがいる場所

          あんなことをしたい、こんなことをしたい。そう思える人は幸せなのかも。ボクはそうだった。 とくにやりたいことはない。なんとなくなにかしたいけど、それが何かわからない。そういう人たちも、不幸ではない。幸せはそういう場所にはない。そう思えるようになったのも、最近のこと。 ボクは「ぼんやりとやりたいことを探してるけど、まだ見つからない」人たちにイラついていた。そのくせ、プライドばかり高くて、批判されたくない人たち。でも、誰だって批判はされたくない。自尊心の一つもある。そりゃそうだ

          幸せがいる場所

          もう歩いてもいいや

          やりたいことがありすぎて時間がいくらあっても足りないと感じる時期は確かにあった。時代はモータードライブ。英語や中国語で話せるようになりたい。ギターが弾けるようになりたい。プログラミングができるようになりたい。絵を描くのが上手くなりたい。なんでも習得するには時間がかかる。 ところが、習得してしまえば時間が余りはじめる。上を目指せばまだまだ行ける。上には上がいる。ただ、他人と比較しても仕方がない。「もうこれでいいや」という思えるタイミングが来る。一生懸命走ってきたけど、もう歩い

          もう歩いてもいいや

          毎日さようなら

          メメント・モリ。死は誰にでも平等に訪れる。それが、いつかというだけで。自分はいつ死んでもおかしくないし、自分が大切に思う人もいつ死んでもおかしくない。毎日さようなら、そうすればいつか本当にさようならの時に後悔しないんじゃないか。毎日さようなら、そうすれば泣かなくていいのではないか。毎日さようなら。

          毎日さようなら

          明日どこかでのたれ死んでも

          ボクは幸せなんだろう、きっと。嫌なこともあったし、辛いこともあった。悔しくて眠れないことや、不安で潰れそうになったこともあった。それでも、幸せなんだろう。 「ああ、今日はいい一日だった、幸せだった」なんて日はない。そんな日なんてない。それでも、「ああ、もう思い残すことはない」と死ねる。明日どこかでのたれ死んでも。実を言えば、もうボクの人生などすでに終わっていて、いまはオマケのようなものだ。カーテンコールは終わったんだ。 スケートボードをもっと上手く乗れるようになりたい。オ

          明日どこかでのたれ死んでも

          大人だってワンワン泣く

          朝起きてワンワン泣いている。大人だって悲しいことがあれば泣く。大声で泣く。大人になるといろいろと我慢ができて、感情のコントロールができて、何にでも冷静に対処できるイメージがあるかもしれない。そういう部分もある。でも、そうじゃない。大人にだって感情があるし、感情があふれることだってある。 ギターを弾く。ずっと楽器を弾けるようになりたいと思っていた。一曲弾けるようになる前に挫折していた。何回も挫折した。ちゃんと一曲弾けるようになったことはなかった。でも、最近になってようやく一曲

          大人だってワンワン泣く