食物連鎖

変な人を見るとワクワクする。昔からそうだ。
人間誰しも変な人を見たいと思っているはずなのに。でも犯罪者は好きじゃない。犯罪者と変人は別物だ。


僕の中で小沢は特にそうだ。

小沢の過去の犯行は・・・・・・・・・・・・・
まぁ小学生のことだし許しておこう。

何故だか分からないが僕は「小沢を〇〇で見た」とかを誰かから聞くと異様にワクワクする。でも何故だか分からないし、僕と同じ思いの人はあまりいない。

改装される前のとよじゃにいた女装してるおじさん、空き缶を持っていると欲しがる空き缶おじさん、人の家に勝手に入ってきたとおるくん、
こういう人たちに出くわしたときすごいワクワクする。

東京に来てワクワクする人はホームレスだ。愛知にいたときはほとんど見たことなかったが東京には結構いる。
街で、1人でずっと喋っているが、何を喋っているか全く分からないおじさんの後をついて行きたくなる。その人がどういう人生を送ってきて、どうなって今に至るのかを知りたい。

この前ホームレスがうつ伏せになって寝ていた。地面にホームレスの唇が完全に付いていた。よくこんな生活に耐えれるなと思った。
僕には無理だ。
「夏の猛暑に家も無しによく生きてられるな。生命力がゴキブリみたいだな。」と僕はたかし(じじい)に言った。
するとたかし(じじい)が「可哀想だよね。」と言ってきた。

僕は唖然とした。僕にはホームレスが可哀想という思考が一切なかった。

なぜならホームレスというのはどんな生活環境であったであろうと、最終的には自分の怠惰な生活によって起きている事象であるから。
だからホームレスに可哀想という言葉は似合わない。むしろ自業自得とまで言い切ってみる。

僕はホームレスの事を詳しく知らないが、
金銭的に貧しい人でもホームレスじゃない人だって幾らだっている。
僕は10、20年後もホームレスではない。
どう足掻いたってホームレスにはならない。
ホームレスに同情する余地はない。
僕はホームレスを人間の落ちぶれた姿だと思っていて、完全に下に見ていた。

すると、たかし(じじい)に「怖い。」と言われた。

僕は意味が分からなかった。
何が怖いのかが理解できなかった。
「胸がウッてなる」って言われた。
なぜたかし(じじい)がなるのか分からない。
僕はたかし(じじい)はホームレスにならないと思っている。なのになぜ同情できるのか。

でもたかし(じじい)は相当優しい奴なんだなと思った。ちゃんとホームレスも同じ世界で生きてるって思っている。

でもそうなると僕は相当性格が悪い。
自分に危害を加えられたわけでもないのに、こんな事を思い口に出してしまっているのだから。

僕はホームレスも、変な格好をしている人も、変なものを集めている人も、人の家に勝手に入ってきちゃう人も、小沢も、この世界から切り離している。勝手に脳内で下に見ていた。
直接関わることがないからこそ、そういう人たちを見たときにワクワクする。


裏では悪口を言っているのに、表では平気な顔をし普通に接する人もいる。
自分は表でも裏でも対応を変えることはない。
それは自分でも決めている。
だからといってそれを大義名分に暴れていいわけではない。
それは分かっている。
醜悪な生き物だ。



めちゃくちゃな差別主義者だ。
この多様性な社会で。




僕が住んでるこの世界の地上に、もう彼らはいない。とっくに切り離している。
下を覗くと彼らはいる。愉快だ。気分がいい。
彼らのおかげで元気になれる。僕は気分上々で
上を見上げると、僕の事を下に見ている人たちがいた。なぜだろう。僕はこの世界の地上にしがみついてるはずだ。いや、もしかして気づいてないだけで、もう既に切り離されているのか。



でもいいんだ、僕は僕で生きてるから。

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