このデザインはコンセプチュアルだ

みたいな用法でコンセプチュアルという言葉をよく聞きます。大抵の場合、デザインのコンセプトが際立っているという意味です。これ、個人的にすごくモヤります。

というのも、外来語としてのコンセプチュアルといえばコンセプチュアルアートのイメージがあるからです。コンセプチュアルアートの意味をコンセプチュアルなデザインに雑に当てはめた場合、冒頭の文は

このデザインは概念的だね

という意味になります。どちらも概念／コンセプト／アイデアが最重要という意味では似ているのですが、巷のコンセプチュアルなデザインとコンセプチュアルアートから受けるコンセプチュアルという言葉の印象はまったく異なります。

要は「コンセプチュアルなデザイン」って口にしたときに、こいつコンセプチュアルアート知らんのか？って思われてるかもしれないよって話です。

デザイナーの間で、前者の意味での使い方はかなり普及している(武蔵美のデザイン科の教授も使ってました)のでやめろとまでは言わないのですが、コンセプチュアルアートっていう言葉もあると知っておいたほうがいいのかなと思います。

おわり！

#デザイン #アート #コラム