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広告代理店を1年で退職し、見切り発車で独立した理由②

このシリーズを書くにあたって(余談)
noteはCATの制作の延長にあるから、できるだけネガティブなことは書きたくない、、、しかしえぐみがあったり、悪者がいるコンテンツはおもしろい、、、という葛藤があります。個人的に好きな物語は、悪者はいないが個々の思惑や運によって展開していく系や、悪者がいてもそいつなりの信念があったりして魅力的いやむしろ主人公より人気系です(そのままHUNTER☓HUNTERの特徴になっちゃってますが。ドラマ「獣になれない私たち」もそんなかんじでめっちゃおもろかった)。なので誇張して悪者を作らず事実を並べるよう気をつけていきたいです。

ここまでのあらすじ
お金をきっかけに、足蹴にした大学のスタッフを見返したい気持ちを燃料に、佐藤の就職活動は無事成功(少なくともこの時点では)した。果たして入社した佐藤を待ち構えていたものとは...

前回① 👉 https://note.mu/catcatcatcat/n/n6f942600631b

(佐藤にとって)茶番の3ヶ月

前提として、佐藤が入社した広告代理店の新卒には大きく分けて2種類ある。一つは総合職採用、もう一つはデザイナー採用。その違いは1~3ヶ月間の研修ののち振り分けられる職種が決まっているかいないか。デザイナー採用はデザイナーになることが決まっているが、総合職採用の場合は本人の希望はどうあれコピーライターになれるかもしれないし、営業職になるかもしれないし、ストラテジックプランナー、PRプランナー、他会社への出向など様々な可能性がある。つまり研修に対する動機が異なるのだ。佐藤はデザイナー採用のため、研修へのモチベーションは低かった。
「楽しいと思わなければいけないという同調圧力を感じた」佐藤談 

忖度の部署配属

晴れて茶番(繰り返すが本人にとっての)を終え、とうとう実際の業務が始まる。配属前にはもちろん人事と佐藤は何度か面談を行った。佐藤の希望する部署がひとつだけあった。研修中に講義を聞き、唯一佐藤が天才だと思ったクリエイティブディレクターのチームだ。簡単にいうと「新しいビジネスを作る部署」らしい。しかしそのチームは新卒が入れるはずもない精鋭集団で、当然希望は叶わなかった。実際に配属された部署は「THE広告」といった感じだった。人事いわく、「佐藤の将来を考えてのことなので、安心してください」「まずは基礎を固めましょう」。佐藤の感想「マジか・・・」

基礎は固まらなかったし佐藤は粉々になった

ここでの仕事がとにかくきつかった。不慣れな仕事、月200時間を超える残業、厳しい上司と余裕のない下請けの板挟み、寝不足による効率低下の悪循環、大好きな生活の没収、自己欲求水準の高さ。入社試験を一番の成績で突破し、いろいろな部署で取り合いになった佐藤は、いとも簡単に適応障害になった。

つづく


#デザイン #日記 #ビジネス #広告 #独立 #退職 #広告代理店

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