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アグロネメシスの紹介1


緒言

はじめまして、RAGE Shadowverse 2023 Winter ファイナリストのカテナリーです。
今回、アグロネメシスの紹介をしようと思い、筆を取らせてもらいました。構築記事を書くのは初めてなので、拙く冗長な文章となってしまいましたが、ご容赦ください。

先日行われたRAGE Shadowverse 2024 SpringのDay2でネメシスのデッキを共有して持ち込んだ、うらら選手 (@haruurara195) が見事にこのデッキを使い、プレーオフ決勝まで勝ち上がりました。
私はというとあっさりと1回戦を落とし、そのまま負けてしまいましたが。

このデッキは今回の大会に向けて組んだのですが、今までに見られていない全く新しいアーキタイプとして、簡単に解説をさせていただきたいと思いました。

大まかな動き

まず大前提として、このデッキは環境に存在する他の多くのデッキに比べてデッキパワーは大きく遅れを取っていると言わざるを得ません。採用されているフォロワー達は能力もスタッツもパッとしないのは、このデッキを見た印象の通りです。
ですが、このデッキは他のデッキが出力をしっかりと発揮し始めるターンよりも前の早期決着を狙うアグロデッキです。
具体的には 場残りのいいフォロワーを序盤から展開し、ドールズトレーニングの全体強化、レディアントアーティファクトやライルの人形を使った疾走打点で相手の体力を削り、足りない打点はマリオネットドラゴンやアーティフィシャルエデン等のバーンダメージで詰めます。
つまりこのデッキは構成要素は3つに分かれます。
1.横展開+ドールズトレーニングの全体強化
2.レディアントアーティファクトやライルの人形の追加疾走打点
3.バーンダメージによる詰め

以下ではこの3項目に分けてこのデッキの動きを解説していきます。

1.横展開+ドールズトレーニングの全体強化

1tからのフォロワーの展開を継続し、ドールズトレーニングで5tの大ダメージを狙う展開はこのデッキの最大の強みです。5コストで全体強化ができるドールズトレーニングがあることが、アグロデッキをネメシスクラスで組もうと思った最大の理由です。
特に無謬の偶像・ライルとゲートリベレーター・ラズリはこのデッキの核となるカードです。
無謬の偶像・ライルは自身も体力3で場持ちがよく、加わるトークンのライルの人形はドールズトレーニングと合わせて追加の打点にもなり、守護として他のフォロワーの場残りを1ターン伸ばせる可能性を上げる役割も持っています。
ゲートリベレーター・ラズリは優秀なスタッツに加えて、ドールズトレーニングを準確定サーチします。また後述しますが、デッキに加えるレディアントアーティファクトによって追加の打点も期待できます。

2.レディアントアーティファクトやライルの人形の追加疾走打点

追加疾走打点についてはゲートリベレーター・ラズリを起点にするコンボと無謬の偶像・ライルから加わるトークンによるものに分かれます。

ゲートリベレーター・ラズリを起点にするコンボは、デッキ内に採用するアーティファクトカードをゲートリベレーター・ラズリ1枚に絞ることで、ラズリをプレイした後に、スピネのアーティファクトや秘薬の創出者によるサーチで、わずか1コストのレディアントアーティファクトを確定で手札に加えることができるコンボになります。さらにレディアントアーティファクト自身もラストワードで自分のターンに破壊されるとアーティファクトカードをサーチする能力を持っており、レディアントアーティファクトとインテレクトサプライヤーを揃えるとわずか3コストで10点の打点となります
無謬の偶像・ライルから加わるトークン2種類は序盤からの横展開と操り人形を使用することで、早期に破壊されたフォロワー数10体を達成し、合わせて1コストで4点の疾走打点となります。また不可視の技巧は相手が守護を展開してきた場合に操り人形と合わせて、他の疾走打点が相手の体力に通りやすくなるなどの便利に使えるカードです。
これらの低コスト疾走フォロワーは単体性能も高いですが、手札に複数枚温存し、ドールズトレーニングと合わせて打点強化することも可能です。ただしあくまでもこのデッキのメインプランは早期展開から場残りしたフォロワーの全体強化です。

3.バーンダメージによる詰め

中盤のドールズトレーニングの弱点として、守護に弱いことがあります。守護突破に不可視の技巧やppを使ってしまうと、盤面から出る打点では相手の体力を削りきれない展開になりやすいです。そのため相手の盤面展開が強くなってくる中盤以降では疾走よりも守護に関係ないバーンの打点が重宝します
アーティフィシャルエデンは7コスト7点の優秀なバーンです。注意点としてはアグロデッキという性質上、相手の体力を削るのに進化権を使うことが正解になることが多いのですが、盤面によってはアーティフィシャルエデンの攻撃力を奇数にすることができない場合があり、進化権をアーティフィシャルエデンに残すプレイが必要になる場合があります
フェアリーマリオネットはこのデッキではエンハンス6,8が優秀です。手札で終盤に余っている操り人形を打点に変換してくれます。手札が8枚以上のときにエンハンスでプレイすると操り人形が手札から溢れ、打点で損することには注意が必要です。ファイアパラージには融合枚数に制限がないので、不要な手札を余計に融合し、手札を減らすというテクニックもあります。
また、ファイアパラージは相手の守護を消して、疾走を相手の体力に通りやすくするという効果と融合変身後の1コスト2打点も打点効率として優秀です。

補足

追加でこのデッキの採用カードの中で、使い方に特徴があるものを一部解説します。

秘薬の創出者

多くの人が初めて見るであろうこのカードはアグロネメシスというデッキの顔ともいえるカードです。ファンファーレで無条件にデッキに1枚しか入っていないゲートリベレーター・ラズリにアクセスできるカードであり、ラズリをプレイした後には1コストのレディアントアーティファクトをサーチすることができます。進化時能力も優秀で、希望の断片・キリエと違い守護を持っていないため、後攻3tで晴天のアマテラス、ライルの人形の守護の裏に置くことで、後攻4tに進化して相手の体力を削りながら、合計6ppの動きをすることができます

暗黒の御使い

暗黒の御使いは反転の翼と合わせて、回復、盤面処理、手札調整をするカードとしてマガチヨエルフで採用されてきました。しかしこのデッキでは全く異なる運用をします。
操り人形と合わせて使うことで、1コストでスタッツ合計2/4(進化後6/6)を用意できる優秀なフォロワーです。ただし盤面を埋めてしまうため、強い局面が限定的であり2枚の採用としています。またアグロデッキとして1tからフォロワーを展開していきたいため、1tで気軽に1/1/1のフォロワーとしても使用できます。

ディテスタブルスタチュー

3/7/7と場残りのいいフォロワーで、ドローもついているカードです。ただし、攻撃できないという大きなデメリットがあり、3tにおいてもエンハンス4のカードを採用していないこのデッキではあまり意味がありません。後攻4tの希望の断片・キリエ進化の残り3ppで使うのが最も強い使い方です。ドールズトレーニングをエンハンスで使うと9/9になってから、進化して5/5になってしまうのも少し残念です。個人的には撃針の看守や有翼の人形・ミーアの方が使いやすく、おすすめします。

操り人形

おなじみのトークンですが、このデッキでは3つの役割があります。1. 相手の盤面への干渉、2.連携、破壊数稼ぎ、3.打点への変換です。
1については特に説明はなく、今まで通りの使い方です。2は積極的に操り人形を盤面に並べ、ミカエルの直接召喚や無謬の偶像・ライルから加わる不可視の技巧の効果起動を早める役割です。盤面干渉力が弱いデッキを相手にしたときに操り人形が手札でかさばってしまうこともあり、また相手のランダム除去の囮になってくれる可能性もあるため、操り人形を一見無駄になりそうなときに使っておくことも場合によって検討しましょう。3は具体的にはフェアリーマリオネットのエンハンスやファイアパラージの融合先としての運用です。
1,2と3は手札を積極的に使う動きとため込む動きでトレードオフとなるため、自分の手札や相手の動き次第で状況判断が必要となります。

結語

今回はおおまかなデッキの動きについてだけ説明しました。近日中にrageに持ち込むにあたってのメタ読みやこのデッキの相性観、最終的に持ち込む判断となった理由についての記事も制作中です。よければそちらも読んでいただけると幸いです。

最後にこの場を借りて、大会1週間前にこんな弱そうで意味わからん奇抜なデッキをいきなり紹介して、一緒に調整し持ち込んで結果を残してくれた、うらら選手に感謝と祝辞を送ります。ありがとうございました。

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