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ガラスとそれ以外のもの

100円ショップで働いて分かったこと、気づけたことがいろいろある。
労働環境だとか時給の話はここではしない、そういうのは実際に働いてもらった方がよっぽどわかることだから。
そして意外と仕事自体は楽しい。

前の記事にも書いたが、常に1万アイテム以上のものが常に置いてあり、そして商品の入れ替わりもかなり激しい。
ちょっと前まであんなに流行ったのにという物も簡単に廃番になる。
こういう特性から、100均で一目惚れしたなら買った方がいいとよくお客さんに言っていた。
営業トークってやつだ。

お客さんの中には、流行っている収納ボックスなどをシリーズで揃えている人がよくいた。
そして前のシリーズがなくなった訳でもないのにも関わらず、流行りが変わるたびに買い替えている人も一定数いる。
毎度毎度ボックスの中身を入れ替えるのが面倒なのではないか、相当なゴミが出てそれを処分するのが面倒ではとも思ったが、自分に好みの部屋になる方がよっぽどメリットなのかなとも思った。
思っただけで理解は出来ない、自分は極度のものぐさ野郎なので。

100均で売られているものはほとんどがプラスチックと金属でできている。
そのうち壊れて処分する時が来るが、これが意外と困る。
特にワイヤーラティスの大きい物なんかは粗大ゴミのサイズになってしまって、買うより高いお金を払って処分することになる。
自分で切ってサイズを小さくするにもかなり硬くて切れない。
買った時には想像していなかったコストだ。

仕事を辞め、新しい趣味を始めようと昔好きだったシーグラス集めをしようと思い立った。
今ではシー陶器なる物もあるようだ。
最近廃プラが海を汚染していると話題になっている。
その中には、100均で買われていってお役御免になった物たちが適切に処分されなかった、という物も多くあるだろう。
買われた時は理想に夢膨らませたが、いつの間にか居場所がなくなってその辺に捨て置かれたものたち。

可哀想に

シーグラスもシー陶器も廃棄されて海を漂っていた物なのに、なぜ問題にならなかったんだろうと思ったが、それはきっと元が砂や土でできている物だから削れて海に堆積していっても元のものに戻るだけだからかもなと思った。
砂ならなんとかミクロンやそれより小さい単位の大きさにはならなそうだし。
かたやプラスチックは石油だから、元いたところに帰れるわけではない、だから悪影響が出てしまって問題なのかなと。
専門家ではないど素人の考えなので、検討外れも甚だしいかもしれないが、そう考えれば負に落ちないこともない。
一個人の感想ですってやつだ、専門家の方の意見は求めていないので議論はまったく望んでいない、なんせ私には学がないから。

ここまで散々「地球の環境問題について」みたいな話をしてきて結論が見えなくなっているのでまとめると、
「余計なものは買わない方がいい」
「処分する時までを想像して買い物をしろ」
「部屋が綺麗で紹介されてる人たちは、そもそもモノを持っていないから、100均で収納術!とか言ってるけど一般家庭ではかなり厳しい」
「なので理想と現実は違う」
と言ったところか。
これが100均に勤めてから辞めるまでに気づけたことである。
自分の中では最大の、最も有益な学びであった。

そして誤解を生んでいると大変困るのでお伝えしておくと、私は環境活動家でもなんでもない。
想像力しかないただの主婦ゲーマーである。

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