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かわいいだけじゃない

猫はかわいい
猫は至高
でも
猫の毛
お前は許さん

我が家にはつくねとささみという猫がいる。
つくねは茶白、ささみはほとんど白のキジ白だ。
ささみは少し短めの毛だが、つくねは長毛まではいかずとも少し長い。
そしてこの2匹に共通することは、とにかく服に毛が付くとものすごく目立つ。

新しい服を買い、さぁタグを切ろうと思った時にはすでに毛がついているし、冷蔵庫や電子レンジの中にもなぜか毛が入っている。
お弁当を作るのだが、旦那が食べる時に猫の毛が入っていたとよく言われる。
どれも猫本体との接点がないにもかかわらず、当たり前の様に猫毛どもは侵入している。

掃除はあまり好きではないがやはり掃除機くらいはと、ちょいちょいかけている。
ただ、掃除機をかけてあースッキリした!と思っても、階段や部屋の隅には立派な猫毛がモワモワしており、さっきまでいなかっただろ!と手で毛だまりを回収する日々が続いている。

「コロコロこまめにかければいいじゃない」と思うかもしれないが、そんなかわいいもんじゃない。
猫をサワッと撫でるだけでモサっと抜けるし、ブラッシングも永遠に毛が抜けて終わらない。
猫自身も毛繕いするが、抜けすぎて毛玉を吐く、特に換毛期。
そのせいもあって、基本的には猫毛があるのが当たり前の生活になっている。

流行りの言葉を使うなら「ウィズ猫毛」

テーブルにも猫毛、たまにコップの中に猫毛。
猫アレルギーの人は、我が家に来た瞬間死が待っている。
こまめに掃除しても毛祭りなので、ほぼ諦めているのだ。
この毛がある生活に慣れすぎて、服に毛がついていることが普通になってしまっていた。

夏が始まるちょっと前、クリーニングに出す服を準備している時、流石にこの毛はヤバい、コロコロしなきゃなと思いコロコロしていた。
これでいいだろうというくらいまで取り除き、いざクリーニングに。
「猫の毛はコロコロでもいいので取ってから出してくださいね、衛生的にダメなんですよね」
プリプリしながら言われてしまった、ごめんね、クリーニング屋さん。

かなりコロコロしたのだが、一般の人の目にはたくさん付いているように見えるらしい。
毛がついていない服を何年着ていないのだろう、小学校2年生の頃から常に猫がいる。
記憶がある頃から常に猫の毛が服についていたのだ。
猫毛が無いという感覚が完全に麻痺している。

サマーカットも検討したが、人間のエゴで毛を刈り取られてしまうのはかわいそうに思えて踏み切れずにいる。
まぁ実際毛玉を吐いているのでサマーカットしてあげたほうが、猫の健康的にはいいのかもしれないが。
前にこちらの都合で去勢して、その後の毛繕いで「あれ?ボクのωが無いぞ?」なんて顔をしていた事がある。
猫にとってはそのくらいのインパクトがあるのではないか、そんな顔をまた見るのは本当に申し訳なさすぎる。

人間なんて毛がなくて辛い思いをしていたり、無駄な毛で四苦八苦しているが、いっその事猫のように全身ふわふわの毛が生えてくれれば可愛げが生まれるかもしれない。
まぁスターウォーズのチューバッカみたいになると思うが。

今日も終わらないブラッシングをしている。
かなり猫毛が溜まってきた。
いつか猫毛フェルトという物を作ってみようと思って、前々から溜めているのだ。
猫毛ボールもいいなと思っている、このままいけばかなり大きいものが作れるだろう。
厄介な猫毛が少しだけ楽しみになってきたのだった。

ただ猫の毛よ
洗顔後に使うタオルについているのだけは
本当に許さない

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