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民謡にまつわる歴史

民謡に興味を持ったきっかけは、京極堂シリーズの『狂骨の夢』漫画版を読んでからです。

ヤットサーヤットサー、アリャアリャアリャサー、など合いの手が楽しかったり、こういった歌は民間の祝詞だったのかなあ、などという好奇心から、じゃあ歌ってみようとなりました。

祖母がテレビ番組の『のど自慢』が好きで存命中はよく一緒に観てまして、のど自慢の後に民謡の番組がありましたが、私は民謡は、どれも似た曲だと感じてた覚えがあります。

現代って民謡の音源がとても安く手に入るんですね。知りませんでした。アマゾンで日本東西の民謡CD10枚入りで千円でしたよ。

買いました。全部聴けてないですが今のところ推し曲は会津磐梯山です。

あなたの磐梯山はどこから?私は漫画『SIDOOH-士道-』高橋ツトム著から。

『私が死んだら、あの美しい磐梯山が見えるところに埋めてください。』という台詞があったので覚えました。面白いんですよ『士道』。美系の書き方がとても鋭くてツボです。

戊辰戦争、会津、兄弟、家族、力。作品中これらのキーワードが見受けられるんですが主人公兄弟に親はいないので、家族が互いだけだったんです。途中で同志の娘と結婚して赤ちゃんを授かるシーンがあります。その時、弟が『俺たちに家族が増えるなんて思わなかった』と泣くんですよ。戦闘狂で子どもらしい残酷さを持った弟が!(私は弟推しです…)それを踏まえた上で兄が『私が死んだら、あの美しい磐梯山が見える場所に埋めてください。』と言ってるシーン読むもんですから、山岳信仰と家族像がとても印象的でした。

会津磐梯山の歌詞を読むと、よーーくわかるんですがオタク語で区分させてもらうと磐梯山〈総愛され〉〈擬人化〉になるでしょうか。とにかく愛がつよいです。

○エンヤー会津磐梯山に 振袖着せて 奈良の大仏 エーマタ婿にとる

お山に振り袖着せて大仏さんお婿にしたいって、磐梯山女の子だったのね!?いや、山に雌雄があるのはわかるんですが、この歌の場合は『女の子だったら振り袖を着せたい』という愛でる気持ちが強いような…!?

また、会津磐梯山の歌詞に白虎隊への哀悼の意が要所要所にあるので、幼くして戦没した魂を、お山と一緒に偲んでいるのかも知れませんね。

そして唄はやしで急に現れる謎の人物。

 【小原庄助さん 何で身上潰した 朝寝朝酒朝湯が大好きで それで身上潰した ハァモットモダーモットモダ】

だれ?!

一応ウィキったりググったりしたんですが、はっきりした事はわからないそうです。わからないのに唄っちゃって、全国的に有名になる小原庄助さん……。怠け者が主人公の童話みたいですね(笑)

近所のお年寄りは、午前中に温泉につかると『あー、朝餉からボチャ(お湯)はいって、小原庄助さんみてぇだ。』などおっしゃいます。ハアモットモダー、モットモダー♪

民謡が好きになった時鳥より

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