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【LARPに参加してみた】フルストーリーLARP篇~NPCは良いぞ~

某海外ドラマをきっかけにLARPの沼に単身飛び込んだMEGUMIによる連載企画第2弾。
今回はCLOSSさん主催の室内LARP「闇蠢くものたちの狂宴」の模様をお送りします!

本イベントはネタバレ禁止のため、物語の核には触れずにダイジェストでご紹介。

参加者紹介(敬称略)

■GM(CLOSSスタッフ)
雛咲望月星屑

■ノンプレイヤーキャラクター(プレイヤー名)※以下NPC
佐賀屋火花/MEGUMI(※筆者)/夕陽 薙/RootA

■プレイヤーキャラクター(キャラクター名)※以下PC
ソニア(Lv1)
狼族・薬師の中衛。
お金にがめつい所があるものの、しっかり者のお姉さん。

マスラオ(Lv1)
鬼族・戦士の前衛。
鬼面と大剣を身にまとった寡黙な戦士。

マルクト(Lv1)
エルフ・魔術師の後衛。
豊富なエルフの知識で冒険者たちを冷静にフォローする。

クロウ(Lv1)
鳥族の精霊師。
黒い翼が特徴の鳥族。今回は彼女の翼が大活躍する。

ソラ(Lv2)
人間・盗賊の後衛。
突っ走りがちな冒険者たちを心配そうに後方から見守っている。

ラオ(Lv3)
猫族の精霊師。
大きなハンマーを使いこなす剛腕の持ち主。強くかつ心の優しい人物。

初のフルストーリーLARP。参加はPC?それともNPC?

LARPには初心者講習を兼ねた「チュートリアルLARP(3時間程度)」と呼ばれるイベントと、チュートリアルを終えたプレイヤー向けの「フルストーリーLARP(5時間以上)」がある。後者はイベントによっては初心者でも参加可能で、本イベントもその一つだ。

※本編前に接触戦闘の丁寧な指導が。安全に楽しく遊ぶことが重要だ。

さらにLARPでは参加前に
「PCとして参加するか」「NPCとして参加するか」
選ばなくてはならない。

どちらにも甲乙つけがたい面白さがあるものの、筆者はこのときチュートリアルすら終えていないド素人……いきなりPCで物語に挑むのは無謀と判断。

今回はNPCで参加することにした。

<補足>
■PC
自ら作り出したキャラクターを演じながら物語を進める。
キャラクターとして起こったイベントに対応しながら物語を推理するのは、思った以上に難しいものの、状況を打破したときの達成感は何事にも代えられない。

■NPC
GMが用意したキャラクターまたはモンスター(敵)を演じる。
物語を進める上でのヒントやトラップをセリフのあちらこちらに紛れ込ませて、冒険者たちが四苦八苦しているのを間近で観察できるおいしさがある。

さっそく会場に向かうぞ!

緊張の会場入り!会議室がファンタジーの世界に

埼玉県入間市で開かれた本イベントは、いわゆる多目的ルーム兼会議室といった場所で、前回の野外LARPに比べてシチュエーションの恩恵がない。

しかしGMの豊富な経験とアイディアによる演出で、そこにはRPGの世界が広がっていたのだ!

※用意された沢山の小道具。折りたたみテーブルがあっというまに冒険者が集まる酒場に

さらに注目したいのが、参加者が身に纏うこだわり抜かれたコスチュームだ。
獣人に鳥人・エルフ等のそれぞれの種族や職業を見事に表しており、全員が揃うだけでもファンタジー世界にトリップしたような気分が味わえる。

※写真真ん中、女性(ラオ)のコスチュームや武器はすべてお手製とのこと。現代の武器屋だ…!!

これは期待値が高い…
さあ開幕だ!

ついにスタート!NPCの名演技が場を盛り上げる

まずはあらすじから。

馴染みの酒場で「村で起きている事件を解決してほしい」との依頼を受けた冒険者たち。2日かけ、ようやく件の村に到着すると、なにやら騒ぎが起こっているようだ。
村人から話を聞くと、村の女性が危険な沼地に向かって行ってしまったらしいが…?

最初の場面は酒場で依頼を受けるシーン。
筆者の出番はなく、冒険者とNPCの邪魔にならないよう隅でやりとりを見守っていた。

ごく自然なやりとりで冒険者として演じながら、依頼を受けるために話を進めるプレイヤーたち。

ううむ、流石だ。

なんて感心していると、よく通る声が会場に響いた。

あ゛ぁん、やだぁ~~!!
なぁーにしけた顔してるのアンタ達~~!
仕事なさぁーい、し・ ご ・と♡

・・・ファッ!?!?

登場したのは火花氏が演じる酒場の主人だ。
GMが用意したキャラクターなのだが…

何度台本を見直してもおねェキャラだなんてどこにもかいていない。

そう、これは火花氏による完全なアドリブ…。

意表をついた演技で参加者たちの緊張を解しながらも、やるならとことんやろうぜ!という意気込みを見事に体現している。
LARPサークルMATH-GAMEの代表である火花氏。先陣をきる見事なロールプレイをみせてくれた。

用意されたキャラクターや役割・セリフであっても、それを演じるプレイヤーによって唯一無二のものとなる。

これがLARPの楽しさか!

開始5分。筆者は早くも冒険者とNPCのやり取りに魅了されたのだった。

おっと、そこは…底なし沼だぜ。

話は進んで、お待ちかねの接触戦闘!
加えて筆者演じる村の女性「イブ」の初登場シーンである。

と言ってもセリフはなく、

フラフラっとしてバタッと倒れて食人鬼の化け物にモグモグされるというお手軽さだ。筆者としてはこの上なく楽で助かったのだが、冒険者たちはそうはいかない。

目の前で助けられたかもしれないNPCが喰われているのだから、心中穏やかではない。GMによるスタートの号令がなされるや否や、持てる限りの戦闘技能をぶっぱなす冒険者たち。

特にレベルの高いラオは、無詠唱でランクの高いノックバック魔法をすぐさま使用。ゾンビ相手に予備動作なくロケットランチャーをいきなりぶちかましているようなものである。

えげつねえ……。

しかしそれだけ切羽詰まっているのだから仕方ない。なんせ喰われてるNPCは、瀕死の重症なのだから……。

邪魔なエネミーを吹き飛ばしたところで、NPCの元へ急ぐラオだったが……

残念、そこは

底 な し 沼 だ 。

※アーーーーーッ!!! 次々と底なし沼に嵌る冒険者たち。6人中3人嵌っている。

床にテーピングされた一角に1歩でも足を踏み入れたら最後。仲間に助け出されるまで行動不能となってしまう。なにか意味深なものがあるな、と気づいていたプレイヤーも居ただろうが、いざ戦闘が始まると足元まで気が回らないものだ。

事実、この底なし沼は最後の最後まで冒険者たちを苦しませていた。

次々と敵の援軍が現れ混沌と化したフィールドだったが、そこへ一石を投じたのが鳥族のクロウだった。
彼女は自身がもつ飛行能力を用いて、NPCと仲間の救出をスムーズにこなして見せたのだ。

こうしたキャラクターがもつ技能をどのように使うのかもLARPの見どころだ。

初参加ほどNPCを勧めたい

他にも語りたい場面は沢山あるのだが、ネタバレになってしまうため、残りは是非自身で体験してほしい。

※本イベントではなんとかグッドエンドにたどり着いた

また、LARPに参加したことのない人は、NPCから始めてみることをおすすめしたい。

台本があるためどうしていいか分からない!といった混乱状態にならずに済むし、なにより、冒険者たちのロールプレイを客観的に見れる唯一の立ち位置だからだ。

イベントによっては見学枠が用意されている場合があるが、NPCで参加することを強くお勧めしたい。CLOSSさん主催のイベントであれば、初参加のプレイヤーに対して十分なフォローをしてくれるし、なんたって カンペ が用意されているのだ。

ちょっとした文章を読み上げるだけで参加している気分になれる。

うん、NPC最高だな。


よく演技力がないから、コミュニケーションとるのが苦手だから、と、なかなか参加に踏み切れない人を見かけるが、心配はいらない。

みんな最初はそうだから!!!
来てみればわかる。

語弊を恐れずにいうならば、

わりとみんな同じ香りがする。

ぜひ勇気をだしてLARPの沼に飛び込んでほしい。

※かがり火(ランタンだけど)を囲んでまってるぜ!

あとがき

なにか特別な体験をしたい人
大人が全力で大人げなく遊ぶ空気感が好きな人
演じることが好き、またはしてみたい人

いずれかに当てはまる人は、
是非LARPの世界に飛び込んでみてください!
ボッチ参加は不安…という方は、MEGUMIが一緒に参りますよ。
お気軽にお声がけください!

MEGUMI
写真提供:体験型LARP普及団体 CLOSSさま

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