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天草観光1              天草キリシタン館~宮地岳かかしの里

天草観光は、エアラインサイトから飛んで産交バスの「天草ぐるっと周遊バス」(3,000円)を利用しました。
というのも、おばさんの一人旅です、こういう周遊バスで連れてってもらうのが一番手っ取り早いというのが一番の理由です。若い人だと、レンタカーで巡るのもいいのでしょう。実際天草エアラインのサイトではブルーの可愛いオープンカーがレンタルでします。そして天草はドルフィンウオッチングや釣り、窯元見学やオリーブ農園見学などいろんなアクティビティーを体験することができます。しかし、土地勘もなく道事情も全くわからない天草初心者には、寝てても観光地に連れて行ってくれる周遊バスは使わない手はありません。しかし、うたた寝する暇は全くありませんでした。

なぜって?だって、この日の周遊バスのお客様は私一人でした!
まさか、まさか!!の一人です、ですから一人でバスと運転手さんそしてガイドさんを貸し切りっての観光の贅沢をしたわけです。

空港の小さいロータリーに立っていると、9時45分に空港にバスのお迎えが来ます。

周遊バス

そこから、一旦本渡のバスセンターで受付を済ませてます。
ガイドさんにも運転手さんにも聞かれたのですが、
『どうして、天草にいこうと思われたんですか?』と。
目的の一番はみぞか号に乗りたかったこと、そして今まで遠いと思っていた天草が、エアラインを使うことで便利になってワクドキの地になったことで観光しようと思い立ったことを話ました。

観光ルートは天草キリシタン館・キリシタン墓地~道の駅・宮地岳かかしの里~天草コレジヨ館(この日は休館日でした)~津崎集落・みなと屋・津崎教会(世界文化遺産)~天草ロザリオ館・大江教会~下田温泉経由で本渡バスセンターに17時10分に帰着です。まあ、見事な行程です。この行程をガイドさんの説明付きで回れるのですから利用しない手はありません。入館料や昼食代等は別途払いますが、それでも3,000円ですからお得感満載です!

イルカをみたいとかオリーブ畑や窯元を巡りたいとか、牛深に行ってみたいとかいう方は、観光タクシーがあるのでそちらがいいでしょう。天草という島は天草下島が日本の島の大きさで第5位天草上島が第11位(沖縄や本土や北方領土を除く)という大きさなので、とにかく思った以上にデカい!そして交通手段は車が便利というところなのです。

島と言えば、沖縄の離島、水納島や渡嘉敷島や座間味島を思い浮かべる私でしたが、島と言えども大きいのです、侮ってはいかんのですよ。

運転手さん最初に「車酔いはないですか?」と聞かれたのですが、私車酔いもなければ船酔いも殆どしたことがありません。きれいな景色も多いのですが、急カーブも多いので、車酔いのある人にはちょっと厳しいかもしれませんね。余談ですが、子どもの頃父の実家(長崎の川棚という町)から長崎の外海(そとめと読む、ここも潜伏キリシタンの地でした)に行こうとして、外海の道に母と従姉と犬(ヨークシャテリアで車好きの子)が激しい車酔いの為に、泣く泣く途中で引き返したことありました。それだけ、カーブも多いし細い道も多いので、個人の運転で行く場合はかなり注意が必要です。だから周遊バス、もっと予算があるのなら観光タクシーを使うといいですね。

キリシタン館

天草キリシタン館


ここで、4館(キリシタン館・コレジヨ館・みなと屋・ロザリオ館)の共通割引入館チケットを購入します。コレジヨ館は休館日なのですがそれでも共通チケットのほうが安かった(600円)です。短いエスカレーターの先にあるのが、天草四郎の銅像

天草四郎像


早速、ガイドさんから
「天草四郎の指している方向はどちらをさしていると思いますか?」
とクイズ。
私、しばらく考えて
 「ローマ?ですか。。。。」(もうちょっと賢い答えをしたかった)
ガイドさん
 「そういう考えもありますね。。。これは、自由と平和と平等を指しているんです」

そうです、これから私が触れる天草の歴史は、キリスト教の布教と弾圧、迫害との長い悲しい悲惨な歴史があるのです。

本当にこんなに綺麗な海と空が広がっているのに、この海が血に染まり屍の山となった過去があるのです。

ロザリオ館では最初15分のビデオの後、館内をガイドさんの説明で回ります。

そしてここにはいろいろな貴重なものがあるのですが、キリシタン弾圧期の踏み絵や、マリア観音など200点余りが展示されています。その中の一つ『天草四郎陣中旗』天草・島原の乱で使われた旗で、描いたのは南蛮絵師の山田右衛門作。それを寄贈した松本高光翁の記念碑が入口にドーンと建てられています。

天草四郎陣中旗寄贈者松本高光翁の碑

余談ですが、入り口に(チケット販売するところ)に「やばいよ!やばいよ!」の充電旅、出川哲朗のサインが飾ってあります。
「本当に、この充電旅は飛び込みでやってく来ましたよ。千秋ちゃんが行きたいと言ったそうで、帰る時はすっご~い人でした。」と。

目の前には美しい海と山と町の景色、雲はあるものの晴れ間が広がってきました。
司馬遼太郎もこの地を訪れて、「島原よりも美しい」とこの景色を見て美しさに感動したようです。

司馬遼太郎もこの景色を絶賛した

天草と言えば、五足の靴も有名でたくさんの文人が天草の地を訪れていますね。

このキリシタン館の下にキリシタン墓地があります。
キリスト像の前には、島原・天草一揆での命を落とした信者たちが眠っています。ガイドさん「ちゃんと魂ぬきをしてありますから、写真撮っても大丈夫ですよ」


我が国に最初の西洋医学を伝えたアルメイダ神父の記念碑とキリスト像

アルメイダ神父は天草にキリスト教を伝えました。医師でもあったアルメイダは私財を投げうって病院を建てましたそして、アルメイダ病院としてその名を残しています。

キリシタン墓地 一揆で命を落としたキリシタンが眠る。キリシタンたちは今の世を果たして平和と思うのだろうか?

バスの中から見るだけでしたが、祗園橋(国・重要文化財)という石造桁橋では国内最大級で、全国では稀な多脚式の石橋(幅3.3m長さ28.6m)や天草・島原の乱の後重税に苦しむ人々を救うために自らの命を投げうった鈴木重成・重辰・正三の三公像も案内していただきました。祗園橋は写真を撮るタイミングを外してしまったのが残念でした(泣)が、天草の乱の時には、橋や川が血に染まりたくさんの屍が山のように積み上げられたのでしょう。そう思うと写真を撮り損ねたのが悔やまれるのでした。


道の駅 宮地岳 かかしの里

昼食も兼ねて、かかしの里へ。
ここは、廃校になった学校を利用し、道の駅とかかしの展示があります。

平成24年廃校となった宮地岳小学校を再利用してオープン
見えている人はみ~んなかかしです

かかしの里は、3月~5月に600体ものかかしが展示される、かかしまつりというのがあるそうです。お祭り期間以外は道の駅でたくさんのかかしが観光客を待っています。15年前に6体のかかしを展示したのがはじまりだとか。

かかしといえども、ここのかかしは人間に寄せて作ってあります。
泉谷さんなんてそっくり!

泉谷さんが天草にやって来た時にモデルになりました。そっくり!


そう、ここは藁人形のかかしではなく、顔は発泡スチロールでつくり
人形師さんが顔を制作し、洋服もちゃんとした服を着ているので、表情も生き生きとしています。そして教室の中ではコミュニティーがつくられてて集まった村の衆が楽しそうにしています。教室だけでなく校舎の彼方此方にいたりします。

発砲スチロールを削り上からストッキングをかぶせたかかし
ねずみ男!
かかしコミュニティー おっ!窓の外にも!!
こうやって発泡スチールから顔を作ってゆきます

頃合いもよく、ちょうどお腹が空きました。
運転手さんとガイドさんおすすめの田舎定食(1,100円)を頂くことに。

このボリュームで1,100円の田舎定食、ガイドさん運転手さんおすすめ!

田舎定食の唐揚げが美味しい!普通の唐揚げとは違うの!カツオの粉が混ぜ込んであるようです。道の駅には、ここだけにしか売っていないというカツオ粉入りの唐揚げ粉売ってました。もう、唐揚げなんて作らないから買いませんでしたけど、子どもがいればいつもと違う味で買ってたかもしれません。

ガイドさんから、天草の食べ物で「赤巻き」というのがあると教えて頂きました。本当は一本巻きを買いたかったのですが、さすがこれを一人で食べるのには無理があると思ったので、一切れにきってあるものを購入。

天草・牛深伝統のお菓子 赤巻


スポンジ生地に餡子を乗せ、赤く色付けした求肥で巻いたお菓子。赤い色なので、縁起の良い食べ物として食べられたようです。

こっぱもちの外観ね。


袋の中はこんなんです。

こっぱもち。甘藷は保存食にもなるので、蒸して天日に干して、搗いた米に包んで上白糖をまぶしたお菓子。かなり甘いです。

ある日のお昼ご飯に頂きました。

スライスしてオーブントースターで焼くと美味しいらしい。昔はこういったものが普通のおやつでしたからね。昔の甘藷はそんなに美味しくなかったと思うのですが天日に干すと甘くなる、先人の知恵ですよね。これまた余談ですが、熊本のいきなり団子、私は好きです。売っているところを見かけると、どうしても買ってしまう。私の場合、おやつというより朝ごはんにすると結構腹持ちがいいので買っちゃいます。

Break Time

天草と言えば一番の文化人は「おくりびと」の脚本家、小山薫堂さんでしょう。そして、くまモンの生みの親でもあります。後術しますが、天草エアライン再生の立役者のお一人でもあります。

小山薫堂さんがプロデュースした映画2021年公開の「のさりの島」は天草が舞台となっています。「のさり」とは天からの授かりものという意味だそうですが、天草にはたくさんの「のさり」があります。そして、今でも「のさり」を大切に守り、育てていると思います。「のさり」は自然でもあり、人と人でもあるでしょう。今回の天草の旅ではこの「のさり」をたくさん感じることができました。


天草観光2 津崎集落・みなと屋・津崎教会へと続きます。




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