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稽古始

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。


新年2日、清々しい朝であります。

中学・高校の頃は、剣道部に所属しており、2日といえば「稽古始」の日でした。


東京に来て以来、温かい正月を過ごしておりますが、私の地元は雪国。

真冬の曇天、とどまらぬ降雪、容赦無い寒冷。

その中を新年早々行う「稽古始」はなかなかに辛いものがありました。


極めつけは、冷えに冷えた体育館の床!

接地面の両足の感覚が失われて、板になるような錯覚になるばかりでなく、

心臓まで冷たさが上って来て、動悸を起こします。

体中を冷やされた血が駆け巡ります。


冷たくて重い、胴着や防具も、辛さを倍増させます。

さっきまでいた暖かい家の中がどれだけ素晴らしかったのか、思い知らされます。

箱根駅伝の選手たちが感じる寒さに勝るとも劣らない、劣悪な環境でしょう。

太陽がほとんど顔を出さない地域柄、陽光が入らない体育館という点では、室外よりも辛かったかもしれません。


おせち料理でたるみにたるみきった身体にムチを打って、(文字通り打ちつ打たれつ)「稽古始」を終えたときの快感は、何事にも代えがたいものがありました。


昨今、しっかり休みをとろうという風潮が強くなっております。

一方で私は、芸事は休まないことが上達の早道であるとも思います。

年末年始数日間の稽古を休んだからと言っても、急に下手になるわけではありません。

(かなり感覚が失われて、休み明けがもどかしいだけです)

もちろん、年始早々、稽古を始めたからと言って、急に上達するわけでもありません。

しかし、毎日続けることで、レベルを落とさずに維持し続けることができるのだと感じています。


『鏡の国のアリス』に見られる、

It takes all the running you can do, to keep in the same place.

(同じ場所にとどまるには、全力で走り続けないといけない)

は、まさにこのことを表しているのだと思う次第であります。


外国の学習、楽器の練習、仕事の感覚…

すべてに当てはまる法則だとすら思います。


さあ、「~始め」と名付けて、今年始めの行動に出ましょう!

ダラダラしている暇はない!

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