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【遊戯王OCG】2023年7月遊戯王大会結果分析まとめ【ビュー1500以上感謝御礼!!】

台風で色々と予定が崩壊しつつあります、C.Bです。
毎月300~500の大会情報をTwitterから拾って、その集計ならび報告を行っています。

7月はリミットレギュレーション変更が行われ、環境に変化が発生したとともに、数多くの強カードが排出されたパック『エイジ・オブ・オーバーロード』が発売されました。

そんな新たな環境でどのようなデッキの優勝が多かったのか、X(旧Twitter)にて #からふだ にて公開されたデッキを元に傾向を見ていきましょう!


7月優勝統計

7月優勝統計

7月優勝報告のあったデッキ数は386でした。
多くのデッキを集計させて頂いて感無量です。

優勝シェア3位【ティアラメンツ】

シェア3位の【ティアラメンツ】は6月から2位→3位と順位DOWNしておりますが、シェア率は上昇しております。
上記3デッキが特に優勝数が頭一つ抜けています。
【ティアラメンツ】は今までかなりの規制を受けてきていますが、それ故融合を軸とした様々なデッキと組み合わせたり、シンクロを戦術に組み込んだりと広い視点で組まれたデッキとなっているのが特徴です。
運が絡む分安定性に不安はありますが、上位3デッキ中展開力は随一です。

展開系なのに「ニビル」が効かないという恐ろしさ

優勝シェア2位【R-ACE】

シェア2位は【R-ACE】です。
6月からはシェア1位→2位とこちらも順位DOWNしておりますがシェア率は上昇しております。
群雄割拠と言われた最近の環境も、徐々に固まりつつあるようです。
【R-ACE】もリミットレギュレーション変更での影響を受けておらず、『エイジ・オブ・オーバーロード』で登場した「ディアベルスター」によって大きく構築への影響が発生したデッキです。
展開力への強化が度々入っており、構築にも
・「ディアベルスター」を入れるのか
・「沼地のドロゴン」を入れるのか
・「幻獣機アウローラドン」を入れるのか

という分類が発生しております。

優勝シェア1位【ラビュリンス】

優勝数は【ラビュリンス】のシェアが1位となりました。
6月からは4位→1位と大幅に数を伸ばしました。【ラビュリンス】は今回のリミットレギュレーション変更で影響を受けておりません。
【ラビュリンス】は登場時から手を変え形を変えながら徐々に数を伸ばしてきたデッキという印象ですが、まだまだ形を変え得るポテンシャルを持っています。
『エイジ・オブ・オーバーロード』でも「白銀の城の執事 アリアス」が登場したことで【ラビュリンス】には
・「スキルドレイン」等を採用した永続罠型
・「白銀の城の竜飾灯」等を採用した家具型
・「白銀の城の執事 アリアス」を採用したアリアス型
といった分類が産まれました。
今回も【ラビュリンス】デッキの採用カードを以下の記事のように統計を取っておりますのでお楽しみに!
【哲夏祭を分析する】哲夏祭2023大会結果分析|C.B (note.com)

その他環境の変化

6月から大きく数を減らしたデッキとしては、【ピュアリィ】【斬機】【超重武者】です。
数を減らした理由は主にリミットレギュレーション変更によるものでしょう。
【ピュアリィ】は展開手段の1つであり主なリソース回復手段であった「ピュアリィ・スリーピィメモリー」が規制されたとともに、サイドデッキに多くのメタカードが入れられたことにより優勝数が減っていった印象です。
「エクスピュアリィ・ノアール」というエースカードが余りにも強すぎる故、対策カードの採用率の高さでメタゲームで優位に立てずマッチ戦で勝利しにくかったのでしょう。
6月まではそれでも「ピュアリィ・スリーピィメモリー」によるリソース回復で戦えていた部分もありましたが、それが封じられたことで盤面を返された後のリソース不足が目立つようになり、数を減らしたのだと考えられます。

【斬機】【超重武者】は明確にキーカードを規制されました。
その結果これらを軸にしたデッキが激減しております。
ただ完全に環境からこれらのカードを見なくなった訳ではなく、メインカテゴリーを補強するサブカテゴリーのカードとして採用されている姿を見かけます。
例えば【コード・トーカー】には展開を伸ばしたり手札誘発を踏み越えたりするためのカードとして【斬機】が採用されています。
【超重武者】も「超重神童ワカ-U4」による召喚権を使わない展開は健在です。

7月環境振り返り

全体的にまとめると「【ラビュリンス】【R-ACE】【ティアラメンツ】で環境がまとまり始めている」という感じでした。
環境がまとまる中でどのデッキも追加の展開力、突破力を求めた結果墓地を利用することが多くなってきつつあります。
そこを突いて新たなメタゲームが展開されるのではないでしょうか。
【エクソシスター】も増加傾向にあるため、今後の展開に注目です。

流行している手札誘発

7月手札誘発トレンド

5月、6月、7月と手札誘発の採用数が多かったカードは継続して「増殖するG」「灰流うらら」「無限泡影」でした。
「増殖するG」「灰流うらら」は採用率が80%を超えていることから如何にこの2枚が多くの支持を受けているかが分かります。
その下の「無限泡影」「エフェクト・ヴェーラー」は広く様々なデッキに有効な上に遭遇率の高い【R-ACE】が苦手としているカードであるためよく採用されております。

平均の合計枚数は8.18枚、6月は8.86枚だったため平均は減少しております。
おそらく【ティアラメンツ】の優勝数が増加したため平均が下がってきたのではないかと考えております。
実は【ラビュリンス】は手札誘発の採用数が最近非常に増加してきております。7月中どのように手札誘発が増えていったか、グラフ化して推移を追っておりますので是非ご覧下さい。

まとめ

7月になり環境がまとまりつつありますが、『エイジ・オブ・オーバーロード』により様々な環境変化が起こりつつあります。
「厄災の星ティ・フォン」「S:Pリトルナイト」などの強力なEXデッキのカードの登場や、【マナドゥム】の強化、【ホルス】という新たな墓地活用デッキの登場、【奇跡の魔導剣士】による新たなペンデュラムカードの強化と環境を揺るがし得る要素がいくつも登場しております。
8月の優勝シェア率がさらに細分化されるのか、それとも最強デッキを決めるべく環境がまとまり始めるのか。
来月もお楽しみに!

詳細分析

ここからは定番の!環境に多い各デッキの分析を行っていきます。
今回はTOP3デッキである【ラビュリンス】【R-ACE】【ティアラメンツ】について分析しております。
各デッキのレシピを集計し
・メインデッキに採用された手札誘発
・メインデッキに採用された汎用カード
・サイドデッキに採用された手札誘発
・サイドデッキに採用された汎用カード

をまとめております。
このデータを見れば
・各デッキ特有の手札誘発採用トレンド
・各デッキが何を意識してサイドデッキを構築しているのか
・構築の難しいサイドデッキをどう組めばいいのか

などデッキを構築する上でいつも頭を悩ませる要素への大きなヒントになります!

また、【ラビュリンス】【R-ACE】に関しては『エイジ・オブ・オーバーロード』発売後からのデッキレシピ統計についても語っていきます。
7/22~7/31の間で優勝した【ラビュリンス】【R-ACE】デッキ全てのデッキレシピを集計し
・メインデッキの各カードの平均枚数、採用率
・EXデッキの各カードの平均枚数、採用率
・サイドデッキの各カードの平均枚数、採用率

をまとめております。
哲夏祭の記事でも述べた以下について
・【R-ACE】は「アウローラドン型」と「ドロゴン型」どちらが多いのか
・【R-ACE】はどれくらい「ディアベルスター」との混合型がいるのか
・【ラビュリンス】デッキにはどれくらい「白銀の城の執事 アリアス」が採用されているのか
全国規模での統計がどのようになったか、哲夏祭記事からいらっしゃった方は是非比較しながらお読み頂けたら非常に嬉しいです!

【ティアラメンツ】統計

メインデッキに採用されている手札誘発

デッキの純度を高めて「ティアラメンツ」の効果がなるべくヒットするため、メインデッキに採用される手札誘発は非常に少ない【ティアラメンツ】。
平均合計枚数は3.5枚と全デッキ中最も少ないです。
しかし6月からの比較として「無限泡影」「エフェクト・ヴェーラー」を採用しているデッキがいくつか見られるようになりました。
それだけ【R-ACE】の数が増えてきているということでしょう。

「G」はどこにでもいる

メインデッキに採用されている汎用カード

メインデッキに採用されている汎用カードの平均合計枚数は0.62枚
1枚も汎用カードを採用せずデッキを組んでいる人が主流となっております。
多くは「ティアラメンツ」「イシズ」「シャドール」を入れて完成、場合によっては「シンクロン」を入れたり「ディアベルスター」を入れたりとデッキを回すためのカードだけで構成されているため、「墓穴の指名者」すら入っていたらレアケースとなっております。
7月になってからの変化としては「ハーピィの羽根箒」「レッド・リブート」といった環境デッキに対抗するためのカードがメインデッキに採用されるデッキも見られるようになったことです。
全力前のめりな体質の【ティアラメンツ】にメインデッキから対策カードを積ませるとは【ラビュリンス】【R-ACE】恐るべしといったところでしょう。

サイドデッキに採用されている手札誘発

最も採用が見られたカードとしては「ニビル」でした。
これはこの後リストアップされる「サイドデッキに採用されている汎用カード」込みでサイドデッキに一番多い枚数採用されていたカードとなっています。
【R-ACE】は「幻獣機アウローラドン」による大量展開という通したら敗北必至な先攻展開があり、それ以外にも【マナドゥム】は「赤き竜」+「カラミティ」というフィールドで発動する効果の一切を封じる強力無比な先攻展開を行います。
それらへの後攻からの対策としてサイドデッキに採用されているものと思われます。
その他【R-ACE】を睨む「無限泡影」や【マナドゥム】【エクソシスター】などのサーチを多用するデッキへの対策として「ドロール&ロックバード」、【ティアラメンツ】ミラーで活躍する「深淵の獣」が人気となっております。
ただし、最も採用されているカードでも30%程度の採用率となっており『【ティアラメンツ】のサイドデッキと言えばこれ!』というカードは多くないようです。
【ティアラメンツ】自体がなるべく不純物を入れないように構築されるデッキのため、サイドチェンジで交換するカードが少ない性質上おのおのの環境に合わせたメタカードを採用しているのでしょう。

こんなに隕石が落ちてくるゲームって遊戯王くらいでは?

サイドデッキに採用されている汎用カード

汎用カードとしては「墓穴の指名者」が最も多い枚数採用されていました。
「増殖するG」「灰流うらら」「屋敷わらし」など止めたい手札誘発は多いため先攻を想定したチョイスでしょう。
そして採用率で見た時に最も採用されていたのは「ハーピィの羽根箒」「レッド・リブート」となっております。
これらは【ラビュリンス】【R-ACE】へ有効なカードであり、サイドデッキのカードがバラついている【ティアラメンツ】でも対策を意識した採用はされていることが分かります。
対策という意味では「エクシーズ・オーバーディレイ」等【ピュアリィ】を意識したカードも散見されます。
各プレイヤーの環境に合わせた"色"がここに出ていますね。

【R-ACE】統計

メインデッキ-主軸

【R-ACE】からは全優勝デッキの平均採用枚数、採用確率も載せました。
では見ていきましょう!

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