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そのデザインのグラフ、伝わっていない人達がいます

数値や情報を直感的に伝える方法として、インフォグラフィックがあります。インフォグラフィックとは、

情報、データ、知識を視覚的に表現したものである。 インフォグラフィックは情報を素早く簡単に表現したい場面で用いられ、標識、地図、報道、技術文書、教育などの形で使われている。

多くの社会人が目にするであろう、グラフは最も一般的なインフォグラフィックの一つです

例えば、「今月の売上は1192万円で、先月は794万円、先々月は415万円で...」と説明されるよりも、下図のように棒グラフで示されたほうがわかりやすいです。

どれぐらいの上下があるのか、どんな傾向があるのかということが掴みやすくなります。

このように、インフォグラフィックは、データや数値を言葉で説明するよりも、直感的に多くの情報を相手に伝えることができるのが大きなメリットです。グラフィック、UI/UX系のデザイナーには欠かせない手法の一つだと思います。

デザイナーでなくても、会議につかう資料などで日常的にグラフを作成している社会人は多いのではないでしょうか?

しかしこのインフォグラフィック、色覚異常者から見ると罠がいっぱいです。

色の組み合わせによっては、ほとんど読み取れない図になってしまっていることが多々あります。色覚異常者かつデザイナーである筆者は、「このグラフ、ここを変えるだけで全然読み取りやすくなるのになぁ・・・」という資料を何度も見てきました。

色覚異常者は男性であれば10〜20人に1人必ずいます。なので、皆さんがつくる資料を見る人の中にはほぼ確実に色覚異常者がいると考えて良いと思います。もちろん、インフォグラフィックをつくるプロであるデザイナーは配慮しないわけにはいきません。

今回は色覚異常者にとっても読み取りやすいインフォグラフィック、特にグラフをつくるには具体的にどうしたらいいのかを、実際にグラフィックを交えて説明していきます。

題材としては色覚異常者にとって、最も読み取りづらい折れ線グラフをメインに説明します。ただ、折れ線グラフにしか使えない話かというとそうではありません。汎用性の高いTIPSになっていると思います。

今回はノウハウ的な内容ですので、初の課金noteです。

色覚異常者自らこのような記事をつくっているのを、自分は見たことがありませんので、資料としてはそれなりの価値があると自負しています。内容については適時ブラッシュアップできるところがあればアップデートしていきます。

UI/UXデザイナーはもちろん、グラフをよくつくるビジネスマンや学生、教壇に立つ仕事をしている皆様には参考になるかと思います。

話を聞くついでにレッドブルを奢ってやった、くらいの気持ちでご購入いただければ幸いです。

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