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やはりオーケストラは一般職より1000倍しんどいが楽しい話

オーケストラのリハや本番をやるたびに思います。なんてしんどい仕事があるものかと。
ふつうに仕事した方が1000倍楽です。笑

おそらく、音楽のしんどさを味わうと他の仕事は生ぬるく感じます。逆に言うとその世界に浸ってしまったが故に音楽から足を洗う音楽家も多数存在します。私はどちらかというと足を半分浸かっている人間です。
どんな荒波でも第一線で活動されている音楽家の皆様には到底叶わないなと思いながら片手間でやっているところです。

今回はオーケストラのなにが大変で、それでもなんだんだ続けられている理由を書いていこうかなと思います。

○オーケストラのなにがしんどいか?
大きく分けて自分自身と他の楽器に対しての2つのカテゴリーですが、

自分
・音程
・相対的な音量
・フレーズ感
・アンサンブル(アインザッツ)
・弓の都合
・シフティング
・身体の使い方
・ここ本当にこれで良いのか?(弓順やシフティングはギリギリまで悩んで突然変えることもある)
・変な物音立てない

他の楽器
・指揮者の要求
・ステージが大きいので時差を考える
・他の楽器の歌い方に寄り添う
・想定外の事態に対応(「急にそうくる?」みたいな)
・どのパートにつくか
・同じパート内でもバラバラなときにどこを狙うと客席で聴くとちょうど良い場所なのかを狙う
・特定のパートが暴走したときについていくかorなだめるか(いつもはAのパートについて行っているけどBのパートに味方につこうとか)
・収集がつかなくなった時にどこで元に戻すか

ざっとこんなことを考えながら2時間過ごしています。
ふつうの生活ではここまで考えないと(寄り添わないと)思います。
それをオーケストラの村社会では1対50でやっているわけです。

○コントラバスという楽器の立場上、責任重大(いうて管楽器ほどでもないかも)
『通常のオケ』ではコントラバスは複数人いますが、私が行く現場は私だけとか私が主席だったりが多かったです。なので精神的負担も結構かかってくるのですが、責任重大な故にコントラバスから始まるフレーズなんかは上手く決まると、この仕事やってて良かったと10年間の喜びを噛み締めるわけです。やっている最中はドキドキで上手くはまって良かったという不安と安堵が入り乱れているんですけどね。

○昔はビジュアルも意識していたけど(楽しそうに弾くとか)、今はもう無理
私の大好きな仙台フィルの助川大先輩のように弾けるようになりたいと思っていましたが、無理ですね。
私の師匠が真顔で(楽しいところはたまにニヤッとする)弾かれるのもわかります。門下を聞かれて答えると「あーやっぱりね。師匠に似ているもん」と返されるオチ・・音楽を感じながら演奏すると必然的にそうなりますよね。

○自分のこと好きじゃないと務まらない
リハなど自分の演奏風景を録画して分析しているのですが、ここ良かったなと思えるところはとことん好きで、ついスマホを開いて見てしまうほど好きです。自分の演奏に惚れ惚れしてしまうのは気持ち悪いですね。
あとはインスタに載せたりも客観的に考えて自分に自信がないとできないことですからね。(大学当時SNSガチ勢宣伝をかけて)

○周りの評価
言われたこととtwitterに転がっていたのでまとめさせていただきます。ありがたや。
本番前に言われたことで、「前に一緒になったときより音が良くなったね」や「一般職ついたのもったいな!」などありがたいお言葉を・・!
こういうお声があるとやりがいに繋がりますね。

数ある楽器の中から脇役のことを書いてくださるのはコントラバス冥利に尽きますね!

Instagramにて今回の演奏会の関連動画をあげています。
・フィンランディア

・考えていることを言語化してみた動画

・このPizz.のために10年ささげた。的な


拙い文章ですがお読み頂きありがとうございます! 私の詳しくは https://t.co/c3ikR7p8Ht インスタ: https://www.instagram.com/cbyoshida/