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PCのスペシャリスト! 開発支援課流ファイルの移動術!!

みなさん、こんにちは開発支援課マネージャーの「樫野」です。

今回は PC で作業する時によく使う、ファイルの移動・コピーについて私が気を付けている事について紹介します

開発支援課では古い PC から新しい PC へのデータの引越し作業や、保管用のバックアップ作業など、ファイルの転送(移動・コピー)を行う事が多くあります。

特に会社で使用しているファイルサーバーを新しいサーバーマシンに移行する場合や、開発が終了したプロジェクトのデータを保管用にバックアップしたりする場合、ものすごい大量かつ大容量のファイルを転送する必要があるため、なるべく短期間で効率良く作業出来るように考えます。

なんといっても一番の問題は対象のデータの総容量が数十TB~数百TBもあるため転送するのに時間がかかる事です。(数日~数週間)

同時にファイル数やフォルダ数もかなり大量にあるのも問題です。


<ポイント①> 複数あるデータを圧縮する!

通常ファイルを転送する場合、総容量が同じでも、大容量のデータを数十ファイル転送するのと、容量の少ないデータを数万ファイル転送する場合では、圧倒的に大容量のデータを数十ファイル転送したほうが短時間で終了できます。

解決の手段としては複数あるデータを圧縮する事で、データの容量を小さくして1ファイルにまとめてしまう方法があります。

バックアップの場合は圧縮したファイルを、そのまま保管する事で保管用のストレージ容量も節約できて便利です。


<ポイント②> 階層構造やファイル名をテキストで記録する!

もちろん、どういったファイルが圧縮されているのかフォルダの階層構造と収録されているファイル名をテキストファイルに記録を取っておきます。

巨大な圧縮ファイルを展開せずに開いて確認するよりもテキストファイルで確認したほうが早くて便利だからです。


<ポイント③> どういったデータなのか把握する!

データを圧縮する際は、対象のファイルがどういったデータなのかを把握しておく必要があります。

圧縮ファイル(ZIP等)や画像・映像ファイル(JPEG/MPEG等)は既にデータが圧縮されているファイルの場合がほとんどです。

そういったファイルをさらに圧縮しようとしてもほとんどサイズが変わらないので圧縮作業に時間をかけるのが無駄になってしまいます。

それでも、複数のファイルを1つのファイルにまとめる行為はファイルの転送時間を短くするのに有効なので、そういった圧縮済みのファイルを集めたフォルダなどを圧縮ツールで圧縮率を0(圧縮を無効)に設定して実行しています。

※無圧縮の画像・映像ファイルをZIP等で圧縮した場合、画質が劣化してしまうと勘違いしている人もいるようですが、ZIP等のファイル圧縮は可逆圧縮(元のデータに完全に戻る)なので、JPEG/MPEG等の非可逆圧縮(元のデータに完全に戻せない)とは違い、無圧縮の画像・映像の画質が劣化する事はありません。まぁ、圧縮したファイルを完全に元に戻せないとただのデータ破損ですからね。

過去に正しく圧縮できていなかった事や、展開する時にファイルが壊れてしまう事があったので、ファイル・フォルダ比較ツールでしっかり確認をしています。


<ポイント④> あえて圧縮しないデータも!

旧ファイルサーバーから新ファイルサーバーにデータを引越し(移動)する場合などは、データの圧縮時間+データの転送時間+圧縮ファイルの展開時間を予測して、圧縮+展開の時間が、圧縮によって削減できると予想されるデータの転送時間よりも時間がかかりそうな場合は、敢えて圧縮などを行わずそのままコピーする場合もあります。

圧縮ツールやファイル・フォルダ比較ツールを使っている時には、別の問題が発覚する場合もあります。


<ポイント⑤> データを圧縮するときの注意点!

パスが長すぎる問題やファイル名の文字コードの問題で、エラーが発生する事です。

パスが長すぎる問題は、Windows のエクスプローラーなどのアプリケーションでパスの長さの上限が259文字なのに、ファイルシステム上のパスの上限が32,767文字もあるためです。

ファイルシステム上は存在できるパスの長さのファイルが、エクスプローラーの上限259文字の制限に引っかかりエラーとなって開けない状況が発生して圧縮ツールやファイル・フォルダ比較ツールの処理が中断してしまいます。

ファイル名やフォルダ名を短くする事でパスの長さが259文字以内に収まる場合は良いのですが、フォルダ名やファイル名の変更が事情により出来ない場合は、1~2階層上のフォルダ以下を丸ごと圧縮して、元のフォルダのあった階層に圧縮したファイルを置いて置くなどの回避策を取っています。

(圧縮ファイルを上の方の階層で展開する事でパスが短くなるのでファイルが開けるようになります)

ファイル名の文字コードの問題は主に Mac で作成されたファイルのファイル名に、濁点、半濁点がある場合に起きていて、「バ」や「パ」のような文字が Mac では「ハ」と「゛」、「ハ」と「゜」の様に2文字扱いになっているためです。

例:「スタートボタン」、「セーブデータ」

Windows のエクスプローラーなどで見た場合、1文字なのか2文字なのかの見分けがつかないので厄介です。

何かのツールを使用した際に、便利な自動変換機能で2文字から1文字変換されてしまうと、ファイル・フォルダ比較ツールで別ファイルと認識されてしまいます。

そういったファイルが大量にあると修正や確認作業で時間がかかってしまい大変です。


ここで気を付けている各種方法は個人レベルの PC で作業する場合でも有効な手段なので、普段のちょっとしたファイルの受け渡しの際にも活用できます。

サイバーコネクトツー福岡本社 開発支援課
樫野