アメリカンガール型紙での失敗を踏まえ、身長だけではなく、パーツサイズの似たような人形ならば少しはいいのではないかと考えた私、サーチしまくった結果、有名どころの人形（トナードール）のバスト、ウエスト、ヒップサイズ等が明記された表を見つけました。

ブランカのサイズと照らし合わせれば、シリーズで一番大きいものとほぼほぼ一緒。このお人形たち、ものすごくマニアなファンがついていますので、型紙も豊富に出ているのです。ああ、これでついに希望の型紙を入手か！と思いつつも、なぜか一抹の不安が、、、。

そう、その人形の名は「アメリカンモデル」。サイズ脇に描かれたイラストではどうといったことなかったのですが、実際に見てちょっと目眩が！なんでしょうか、この麗しい凹凸は！まさにまさにのモデル体形！

かたやうちのブランカはアンティーク。それも、頭部、胸部は陶器製、それすなわち、いわゆる人型ではない！凹凸なんて必要？なんか問題ある？みたいな。確かにサイズはほぼほぼ一緒だったけど、これはもしや、やってしまったか。しかし今はその到着を待って、まずは作ってみるしかない。

というわけで、届いた型紙を元に、せっせと作り始めました。これがまた、ものすごく手が込んでいます。5枚はぎの身頃なんて初めて縫いました。さらに装飾はオプションなので、どこまでも凝ることができますが、不慣れな私はちょっと見栄えのいいリボンを貼ったりが関の山。

それでもいい感じに進んでおりました。総裏の、すばらしく立体的な、ああ、なんて素敵なドレス上部、うん、誰が着るかは別として。そうです、もうこの時点で「いけない」と確信していました。やめるべきか、縫い続けるべきか。

なぜなら、前身頃の立体感がものすごかったんです。それはブランカにはないもの。お客様、矯正下着を付けていただければ、、、いえ、無理です。だってそんなことになれば、さらに胸囲（トータル）は膨れ上がって、後ろは完全に合わなくなるでしょうね。

私は思い知りました。そう、私たちは立体、それはただの数字だけでは表せないものなんです。まさか人形の世界にもそれが適応するとは。昨今の人形たちが少々スーパーすぎるのかもしれませんが、どうにかなるかもなんて舐めてましたね、私。すいません、なるわけがない。

そんなわけで、このドレス上部はお蔵入りです。首に掛けたオーガンジーのリボンを前で大きく結び、それを全部、胸元に突っ込むという方法も考えましたが、果たして上手くいくかどうか。かなり苦しいでしょうね。しかし型紙自体は可愛いので、いつの日かブランカサイズで再挑戦したいと思います。いつの日か、ええ、いつの日か。

そしてついに外野から、もう腹を括れ、立体裁断だろう！と励ましの（一応そう思っておく）声がかかり、既成型紙フェチの私もいよいよ重い腰をあげました。キッチンペーパーを切り刻み、ブランカに合わせて細くテープで張り合わせたものを、最終的に切り開くという荒技です。少々強引ですが、確かにこれならどうにかなりそう。単純ではありますが、ブランカに合うだろう型紙（上部）を編み出せたように思います。

型紙を追い求め、落胆多しの涙ぐましい日々の連続でしたが、ついに第一関門を抜けた感が。もちろんリサーチは続けます。参考になるものはいくらあってもいいですからね。日本製の少女型人形の型紙を作ってる方からも、1つ取り寄せてみました。

出来上がり写真を見る限りではいい感じですが、これもどこまでフィットするかは、作ってみなければわかりません。でももう、ぴったりでなくてもがっかりすることはありません。ブランカ用に作ったものに、その型紙のいい点をプラスしていけばいいわけですから。

本当、なんでも一筋縄ではいかないものですね（当たり前）。しかし、この努力はきっとどこかで実を結ぶはず（信じるものは強し）。もしかしたら、近い将来、チャイナヘッドドールのお洋服はお任せください！なんて、言っているかもしれません。いや、ないですね。基本、自分以外のことには面倒くさがり屋なんで。すいません、つい嬉しくて、大きなことを言ってしましました（笑）。

それはともかく、ブランカのドレスだけは上手に作れるようになるはず。それを信じてその日まで、気にいっている布は使わずに置いておく予定ですから、それまでブランカは、二度三度お着替えがあったとしても、ちょっと地味なもの（練習用なんで）を着用することになるかもしれません。でも、私の4倍近い年月を暮してきたブランカですから、青二才の奮闘をきっと暖かく見守ってくれることでしょう。

まずは上の青い花柄のドレスの続き。今回作った型紙で、とりあえず完成目指して頑張ってみるつもりです。ちょっとデザインは平凡になってしまうでしょうが、致し方ありません。少しでも素敵なのを着せてあげたいですしね（今は例の白いさらしドレス）。というわけでこの後も、ブランカのドレス作りは細く長く、続いていく予定です。

前回までのチャレンジをご覧になりたいかはこちらです。
☆「人形ドレス製作記録」こぼれ話と予告
☆　Blanca's Dress まずは試作からスタート
☆　Blanca's Dress 2 次は私の作った型紙
☆　Blanca's Dress 3 小物作りは結構楽しい