ニオイスミレ摘み

4月最後の日、スミレの砂糖漬け

ニューヨークの短い春は花をどっさり咲かせながらも、いつもあっという間です。レンギョウ、アシビ、モクレン、サクラ。バラがまだ目覚めたばかりのローズガーデンでも、水仙、ムスカリ、ヒヤシンス、チューリップとこの短期間のうちに咲き競います。

そこに加わるのが野生のスミレたち。零れ種から広がって、念願の小さなスミレ畑を展開中。今年はローズガーデン内にも広がっています。いよいよ待望の「スミレの砂糖漬け」の始まり。私とスミレの物語はこちら。

さあ、秋のバーモント旅行で買ったミルクガラスのバスケットを持って、張り切ってスミレ摘み。しかし!可愛いと一人にやけたものの、晴天下の白がどれだけ被写体として厳しいかを実感するの一コマも。

雨続きだったので既に傷んでしまった花も多く、思ったほどの収穫はなかったのですが、それでもどうにか今日の分を取り終え(撮り終え)ほっ。

まずは綺麗に洗いましょう。後ろに見えているパッケージは乾燥卵白の粉末です。生卵?ロッキー?なこの国では、スーパーで買った卵が何ダース冷蔵庫に入っていようと、やっぱり生で使う気にはなれませんから。

洗った花はしばらく乾かしますが、実はこれ数日後の写真。後ろに見えるもの、それが最初の写真のスミレたちです。雨降る午後には砂糖漬け作り、そう思って準備していたら、ケンタッキー州で開催されていた 2019 VEX Robotics World Championship に出場している長男たちのチームの試合がオンタイムで配信されたため、それどころではなくなってしまったのです。

スクリーン下ろして大歓声の2日後には、花はすっかり乾燥しすぎて立派なドライフラワーになっておりました(汗)。でも大丈夫、きっと使える、多少見た目は変わっていても・・・そう信じてこれも使います。

乾燥卵白に水を入れてかき混ぜ、接着剤としての卵白液を作ります。そこに花を浸して(ってこれが乾燥しすぎていてなかなか難しかった、やはりドライになったものはきついですね)砂糖の上に広げます。

上からもパラパラと砂糖をふりかけて、、、出来上がりはこんな感じ。これは1日経過したところ、もう1日ほど、冷蔵庫でこのまま乾燥させてます。砂糖のキラキラ感がなんとも言えません。可愛い。

そんな朝にもうひとつ可愛いもの。雨上がりのローズガーデン、テーブルの上のヴィオラたちも水滴をまとって砂糖漬けの仲間みたいだったんです。まだ暗い空の下、キラキラキラキラ。思いがけず素敵なプレゼントをもらうっていいですね。スミレの砂糖漬け、第2弾もできるかなあ。

4月の最後、いつになく雨の多い春になりましたが、駆け抜けていく1日を、大切に閉じ込める作業ができたような気がします。

この記事が参加している募集

サポートありがとうございます。重病に苦しむ子供たちの英国の慈善団体Roald Dahl’s Marvellous Children’s Charityに売り上げが寄付されるバラ、ロアルド・ダールを買わせていただきたいと思います。