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インサイドセールスが向いているのかもしれない。

最近の営業手法は大きく2つに分けられる。
「フィールドセールス」と「インサイドセールス」である。
前者は取引先の会社に訪問し、商談をするスタイルの営業、後者は別名内勤型営業と言い、メールや電話を使って顧客とコンタクトをとる営業手法のことだ。

従来は足を運んで顧客とFace to Faceで話をし、信頼関係を築いていくフィールドセールスの割合が高かった。一方、インサイドセールスというのは元々国土の広いアメリカで生まれた手法であり、フィールドセールスと違い、足を運ぶ手間と工数を削ることにより効率的に見込み発掘から受注まで対応できるメリットがある。

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わたしは圧倒的に、フィールドセールスになりたかった。
安直だけれど、そちらの方がかっこいいし、受注の喜びも大きいだろうし、なにより顧客と信頼関係を築く経験をしたくて、飛び込み営業もある会社に入社を決めた。

結果的に飛び込み営業はしていないが、新規開拓を主とする部署で働いているため、顧客は基本的には自分で見つけ出すようになった。新規開拓なんて絶対大変でしょ、と言われる。それに対するわたしの答えはyesではない。もちろん、電話をかけ始めた最初のうちは口から上手く言葉を発せられずに悩んだし、アポイントがとれない自分に悔しくなった。


ただ、ちょうど6月頃、電話のみでクロージング、受注までを経験したことによって、見える景色が変わったのである。
極端に言うと、「会わなくても売れる」と気づいたのだ。

もちろん、顧客とそもそも接点があって、顧客に課題意識があって、製品選定をして、相見積もりをとって、一番安いところから買う。この流れが変わることはないのだけれど、この一連の流れに必ずしも「顧客とFace to Faceで話す」という工程は必要ではない。


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最近ではアメリカにならってインサイドセールスを主として営業活動をする会社も増えてきている。特に、サブスクリプション形式の製品が増えてきたこともあり、売って、「ハイ終わり」ではなく、その後も継続して接点を持ち続け、その製品を長く使ってもらうことが会社の業績を上げるためにも必要になってきたのだ。ここで必要になるのは商品販売単価を上げていくことよりも、多くの会社と接点を持つことである。

フィールドセールスは1つの顧客との関係を深く掘れることが魅力の1つだが、デメリットとしては訪問するまでの工数がかかってしまうため、より多くの顧客へ販売しようとなると数に限りが出てくる。

たとえば1つの商談で90分かかるとして、移動時間をドアドアで1時間と仮定した場合、多くても1日3社しか訪問できないことになる。3社訪問って結構しんどいけど、フィールドセールスの場合はこれが限界である。

ところがインサイドセールスは社内で電話をかけたりメールを送ることが営業活動になるため、接点を持てる社数は大幅に増える。
もちろん接点数の多さが直接売上につながるわけではない。基本的にインサイドセールスの得意分野は見込み客発掘や、取引が休止していた顧客へのアプローチ、アポイント取得、キーマン探しだ。

インサイドセールスがアポをとり、フィールドセールスが訪問し、クロージングする。これが最も効率の良い営業手法なのではないかとわたしは思う。

そして、インサイドの特徴は「どこにいてもできる」ことだ。日本全国に顧客がいようと、メールはどこにいても打てるし、電話だってできる。インサイドセールスに女性が多いのはそういう利点があるからだ。子育てをしているママさんが営業したいとなると、わたし個人の意見としてはインサイドセールスがおすすめである。

要するに、フィールドセールスとインサイドセールスの役割は大きく異なっているし、得意な分野も違う。
どちらも得意な人はいるかもしれないが、潜在ニーズを洗い出すインサイドセールスがいれば、その分フィールドセールスの負担も減らすことができる。


会社の売上を増加させるのにはどちらのセールスも必要になるだろうが、より多くの顧客と最初の接点が持てるインサイドセールスが、わたしは好きだ。
わざわざ訪問して名刺交換をして、そこから深耕していく営業は、時代とともに減るだろう。これは会社のセキュリティ的にも、効率的にも限界があるからだ。(ただ、絶対にクロージングさせたいだとか、超大手企業専任のセールスがいるならフィールドも必要になると思う。)


主観的な考えを書くと、既存顧客訪問よりも新規顧客へのテレアポの方が難易度高そうでかっこいいかも、なんて思ってきている。
新規開拓のインサイドセールスは断られることも多くてしんどくなるが、そこを何とも思わない人、より具体的に言うと鈍感な人はインサイドセールスに向いている気がする。

加えて、新しい顧客との関係を深める方がワクワクする。これからどんなビジネスができるんだろうと想像が膨らむし、電話の途中で色々な製品のニーズを引っ張り出すテクニックも身につくようになる。

長くなってしまったが、まとめると、フィールドセールスだけがホンモノなわけではないし、インサイドセールスだから売れないわけでもない。
最初はフィールドセールスに憧れていたが、実はインサイドの方が向いているし、なんだか楽しいかも?なんて思っている。
自分にどんな営業が向いているのか分からない人は、是非インサイドも経験してみてほしいな。

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