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【今日のバッハのカンタータは?】2024/4/7(日)クアシモドゲニティ

WHICH BACH CANTATA TODAY?" (「今日のバッハのカンタータは?」)の 2024年4月7日の記事の和訳です。以下,一部訳注やリンクの追加をしている以外はほぼ直訳です。原文の著者Michealの許可を得て翻訳や画像引用をしています。

復活祭後の第1主日(クアシモドゲニティ)

2024年4月7日 - 今日は復活祭後の最初の日曜日で、低日曜日(? Low Sunday),復活祭第八主日(Octave Day of Easter)とも呼ばれる。復活祭の8日間を締めくくる日だ。ラテン語では "Quasimodogeniti "(クアシモドゲニティ)と呼ばれ、これはペトロの聖句の冒頭にある "Quasi modo geniti infantes"(生まれたばかりの幼子のように)に由来する。バッハはライプツィヒ時代に、この日のためのカンタータを2曲作った。

どちらのカンタータも、この日の朗読であるヨハネによる福音書に基づくもので、弟子たちの前にイエスが現れた様子とともに、イエスが自身の前に現れるまでは他の弟子たちを信じようとしなかったトマスのエピソードが描かれている。

「イエス・キリストを記憶にとどめよ」《Halt im Gedächtnis Jesum Christ》BWV 67は、1724年の作品で、ライプツィヒにおける1年目のカンタータ・サイクルの作品の一つだ。この年には直近の聖金曜日のためにヨハネ受難曲を書いているが,その後に書いた最初のオリジナルな作品である。復活祭期間中の他の日には、ケーテンとワイマールの作品を再利用していた。オーケストレーションには、バッハが3つのカンタータでしか使用していない「コルノ・ダ・ティラルシ」("corno da tirarsi")が使われている。しかし、そのような楽器のコピーも、説明や写真も残っていない。そこで、よく知られている「トロンボ・ダ・ティラルシ」("trombo da tirarsi")に基づいて、仮説的な楽器が作られている。スライドトランペットの一種だ。

「されど同じ安息日の夕べに」《Am Abend aber desselbigen Sabbats》BWV 42は、その1年後、1725年の作品だ。その年の復活祭には、トマス教会の合唱団とオーケストラは、聖金曜日にヨハネス受難曲の第2版を演奏し、復活祭期間中には新しいカンタータ(BWV 4と6)と復活祭オラトリオを演奏するなど、多くの仕事を抱えていた。そのためか、このカンタータの冒頭には、おそらくケーテン時代に作曲されていた管弦楽組曲が置かれている。現存する多くの原典版には、写し間違いが多く、このカンタータが深刻な時間的プレッシャーの中で作曲されたことを示唆している。

Music for today

  • Halt im Gedächtnis Jesum Christ, BWV 67
    (first performance 16 April 1724, Leipzig period)

  • Am Abend aber desselbigen Sabbats, BWV 42
    (first performance 8 April 1725, Leipzig period)

追加情報

オランダ・バッハ協会のウェブサイトに、BWV42と67についての詳しい情報と演奏が掲載されています。

https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-42/
https://bachvereniging.nl/en/bwv/bwv-67/

Playlist

WBC31-1st Sunday after Easter or Quasimodogeniti

このプレイリストは以下のストリームサービスからどうぞ。

Image of the day

1601年から1602年にかけてイタリアの画家カラヴァッジオ(Caravaggio)が描いた「聖トマスの信じられない気持ち」。サンスーシ絵画館(Sanssouci Picture Gallery)、ポツダム、ドイツ

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