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育児のつらさが育児そのもので解決することはきっとない

育児のつらさを育児そのもので解消できたことがほとんどない。つらい時に「なんでだろう?どうしてだろう?」とあれこれ考え試行錯誤をくり返しても、結局不毛に終わることの方が多いのだ。

つい数日前まで、またしても悶々とした日々を過ごしていました。事の発端が何だったのかさえわからなくなるほどに、ぐるぐるぐるぐる、頭の中でずっと考えていた。

子ども達がやらないで欲しい事ばっかりやるから?
息子のトイレトレーニングが全然進まないから?
娘がベッタリで1日中離れられないから?
今日も味噌汁をカーペットにこぼされたから?

…いや違う。本質はそこじゃない。これはどれも、自分の心の状態が良好な時はほとんど気にならない事ばかりだから。

私にとって、育児のつらさの正体はいつだって“孤独”だ。社会的にも、現代の日本において育児環境が極度に孤立しやすい状態であることは知られてきている。それはもちろんわが家も例外ではない。だからこそ、普段から意識して抱え込まず多方面に頼るようにしている。にも関わらずつらくなる時があるのは、何故だろう。

育児というものは、本来チームで取り組むもの。それは親だったりご近所だったり社会だったり。そして、そのチームの根幹を担うのが夫婦。その夫婦間で、このところほとんど心が通っていなかった。

実務的な家事や子どものお世話をどれだけ互いに協力してやっているかは、実は夫婦仲の良し悪しには直結していないと私は思っている。(もちろん大切な事ではあるけれど。)それ以上に大切なのは、お互いの気持ちに想いを馳せる事。そして自分と向き合う事。

日々の育児に奮闘していると、お互い一生懸命になるあまりについ子どもにばかり目が行き、気がついたらしばらく夫の顔をちゃんと見ることさえしてなかった自分に気がつく時が、よくある。

子どもが生まれる前は穴が開くほど互いに見つめ合い、鼻毛の伸び具合や耳アカのたまり具合さえチェックし合っていたのにも関わらず、今ではヒゲを剃っていなくても気付かない時さえよくあるのだ。

要するに、お互いマジメすぎるのだと思う。

“親”という任務を遂行しようとするあまりにそこばかり求め、親以外の、もともとは好きだった人としてのその人を見失ってしまうと、とたんにすべてが色を失ってしまう。

育児のつらさが積もって、その怒りの矛先が子どもに向かうのは、弱い者いじめの構造と同じだ。

本来はパートナーと向き合い、自分と向き合うべきはずなのに、それができないばっかりにその鬱憤を弱い者にぶつけている。その事に気づかず、「アナタが言う事を聞かないから悪いのだ」とばかりに正義顔で子どもに怒りをぶちまける自分がニョキリと出てくることがたまに(いや、けっこう)ある。サイアクだ。

育児をする上で最も大切なのは育児書を熟読することでもなければしつけをきちんとすることでもなく、夫婦関係を良好に保つ事だと思っている。

“良好”の定義は人それぞれ。

ニコニコラブラブなのが良好だという人もいるだろうし、程よい距離を保ってお互い好きなようにやる方が上手くいくパターンもあるだろうし、離婚した方がかえっていい関係でいられる場合だってある。そこはそれぞれの着地点を見つけられればいいと思うのだけど。

最大の難儀は、“保つ事”。そこはもう、お互いに本質を意識することでしか乗り越えられない。

子どものお世話の方法やしつけ方等は時代によってどんどん基準が変わるし、「この方法が正解」というものはあり得えない。ただどこで自分と子どもが納得できるかがあるのみだ。しかし、夫婦関係というものは違う。それは、子どもの自己肯定感に決定的な影響を及ぼす上に、自分にとっても育児が楽しくなるのかつらくなるのかが大きく変わる。

子どもにとって親は、自分がそこに存在する証そのものである。その証同士がいがみ合ったり互いに無関心だったりすれば、それは子どもの存在意識に直結すると思うのだ。

育児というものは本当に大変だ。それは紛れもない事実。

日々のお世話は留まることがないし、さっき片付けたばかりの部屋はもう散らかっている。子どもの成長は待ったなしで、1週間前に悩んでいた事が、もう新しい事に変わっている。しかしそのつらさを解決する方法は育児そのものではなく、本当は別のところにあるのかもしれない。

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