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野茂英雄 運か実力か

1994年、映画『メジャーリーグ2』に出演した石橋貴明。
1995年、ロサンゼルス・ドジャースに移籍した野茂英雄。

この2人の”運”と”実力”にまつわる話。


『GATE7』(2022.8.21)
ゲスト:吉井理人

石橋:野茂みたいな、あんな独特なフォームなんて、ついついコーチがさわりたくなっちゃうような時に…でも権藤さんいなくても、野茂はさわらせなかったんですね。
吉井:はい。野茂は自分しっかり持ってるんで。はい。

野茂英雄の特徴でもあるトルネード投法。
コーチもフォームを矯正しなかった。

石橋:本当に(自分を)曲げないですよね。
吉井:はい。
石橋:本当にね、野茂英雄の、もうあの頑固さはね、ものすごいですよ。「運が実力を呼ぶのか、実力が運を呼ぶのか」で3時間ぐらい話してますからね。
吉井:ふふふふ(笑)
石橋:曲げない曲げない(笑)。俺が、「運が9割で実力1割で、俺は芸能界で来た」って言ったら、「なんでですか」つって。「タカさんは実力があるから運を引っ張ってきたんですよ」って言うので、夜中の1時から朝4時までしゃべった事あります。曲げない曲げない。本当、曲げないですよね。
吉井:曲げないですね、はい。
石橋:すごいっすよ、野茂英雄。

とんねるずが売れたのは”運”が9割だと言う石橋貴明。
それを真っ向から否定する野茂英雄。
2人の考えは正反対。


この話は野茂がメジャーリーグに行った後、26年前にも語られていた。


『うたばん』(1996.10.29)
ゲスト:小沢健二

石橋:すごくね、(小沢が)野茂選手が好きだって。
中居:野茂投手つったらタカさんよ。
小沢:本当、うらやましくてしょうがないですね。

野茂は近鉄に入団した頃からとんねるずの番組に出ていて、石橋と親交があった。


メジャー移籍から1年

小沢:今、試合で投げたら「こんな成績」って、段々伝わってくるじゃないですか。それで、本当に「ローテーション入る!」とか言って、「投げた!」とか言って、「勝った!」って、どんどんこう…なんでしょうね、ドキドキしますよねえ。

野茂がアクションを起こす度にニュースになる。
そして歴史に刻まれる。

石橋:ねえ。ちゃんとNHKもね、野茂の登板をリアルタイムでオンエアーしてくれるしねえ
中居:そう、あれスッゴい事ですよね!
小沢:もう本当に。
中居:好きなんだあ、野茂さん。
小沢:すーごい好きですね。

野茂が投げる試合は放送するという、当時としては異例な対応。



運か実力か

石橋:良い奴よ、野茂はすごく。すんごい”This is B型”で、「これだ!」って思った事は絶対曲げないんだよね。
中居:ああ、一貫するところがあるんだ。

石橋は”This is A型”。

石橋:小沢くんが売れたのは、中居くんが売れたっていうのは、“運”だと思う?“実力”だと思う?
小沢:あの、全部“運”だと思っちゃうと、自分のやってる事があんまり信じられなくなっちゃうから、それは嫌なので。自信は持っていようと。

運だけではなく、自分がやっている事に対しての自信は持つようにしている小沢。

石橋:中居くんはどう?
中居:“運”か“実力”だったら、僕はやっぱり“運”だと思います、僕は。

中居は運の方が大きいと。

石橋:俺も“運”が9割ぐらいだったと。俺らがやってる時って、俺らよりおもしろいお笑いの人とかたくさんいたの。でも、俺たち売れたでしょ。「やっぱ俺ら、実力はアイツらの方があったよな」っていうグループ何人もあったし。俺はね、“運”が9割ぐらいだと思うの。だから、「“運”9割で“実力”1割だな」、っていう話を野茂にしたの。したらね、アイツと知り合って約8年ぐらい?初めて俺に反論したね
小沢:ふーん。
石橋:「それは違いますよ」。

初めての反論。野茂が曲げられない信念。

石橋:「お前が近鉄辞めて、ドジャース行って、アメリカで成功してとかなんとかっていうのだって、お前“運”とかそういうのあるだろ?」って。そしたら「実力ですよ」。
小沢:すごい!ああ、カッコいいなあ。

この年、1996年9月17日には日本人初のノーヒットノーランを達成。

野茂英雄がメジャーリーグを実力でねじ伏せた。

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