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WordPress移行は簡単にはオススメしない!:その3つの理由

政治関連のとあるネット戦略チームでWEB担当をしていますが、この界隈でWEBをやってますと、色んなところでTwitterのグループチャットに呼ばれます・・・。
そこで時折聞く話が「ブログサービスからWordPressに乗り換えた方が良いよ!」ってお話です。
現在、私は主に3つのCMSを使っていて、メインサイトは今、QuickCMSというポーランド製のCMSで運用しています。
いくつかのCMSを運用しているから思うのですが、正直なところ、今までブログサービスでやっていた人に対し、WordPressをオススメできるかと聞かれると、正直できません。
その理由を3つお答えしましょう。

①操作を覚えるのがとても大変
②セキュリティ管理がやや大変
③ブログサービスは被リンクを取ってくるのは強い

まず一つ一つを見ていきますね。

CMSの操作は手軽ではない

まず大前提として、この認識は持っていて欲しいと思います。
現在、WEB入門者向けのbaserCMSの電子書籍を執筆していますが、改めて書籍用原稿を書いてみると、入門だけでもCMSの操作はやることが多いです。
いくらWordPressの普及量が多く、ノウハウがGoogleに蓄積されていると言っても、CMSの操作を覚えるのは楽ではありません。
まず、CMSの場合、ブログサービスの様な見やすくて精度の高いアクセス解析がありません。プラグインで導入するにしても、その時に「わからないことの調べ方」がわからないと、先に進むことができなくなってしまうわけです。
なんだかんだでブログサービスは『どんな素人でも説明書要らずで快適に操作できる』ように設計されているので、HTMLやCSSの知識0でも、ブログサービス側で用意してくれてるテンプレートを使えばなんとか出来ます。
ついで、WordPressを快適に使っていくためには、ある程度のHTMLやCSSのスキルは必要になります。
特にスマートフォン向けサイトをやるとわかりますが、デスクトップ版のデザインと違い、画像はズレるわ背景に画像を設定すると動くわで、まず思い通りにいきません。
こうした操作を習得するためには学習コストがかかり、WordPressに乗り換えることによるコストは高くつきます。それをペイできる見込みがなければ、ブログをWordPressに移行する必要はないでしょう。

WordPressは狙われる

WordPressに変えた場合、もう一つの懸念材料はセキュリティです。
先ほど、WordPressは世界で一番出回っているCMSだと言いました。日本におけるCMS事情は海外以上にWordPressが半・独占状態です。
すると何が起こるかと言えば、セキュリティー的に狙われやすくなるんですよ。
Windows10なんて半年に一回、大規模なアップデートをするでしょう?
流通量が多いということは、ハッカーにとってはアタックするために解析したい対象になるわけです。
WEBの世界には動的サイトと静的サイトというものがありまして、URLの最後が.htmlとなっているのは恐らく、拡張子が.htmlな静的HTMLファイルのページです。一方で、WordPressは動的サイト。
PHPというコンピュータ用言語を使い、リンク先などを動的に作り出しています。
動的サイトの場合、都度都度HTMLファイルを払い出すというものではなく、データベースの中にコンテンツ(記事)や会員情報を保管しているんですね。

まぁ、ざっくりWordPressの仕組みを言うと、こうなっているわけです。
そして、貴方が書いたコンテンツはMySQLというデータベースに預けられ、かつ、この中には例えばWordPressにログインできるユーザー情報ですとか、会員サイトなら会員情報も入っており、いわば情報の宝庫なわけです。
繰り返し言いますと、WordPressは流通が多い分、セキュリティーの脆弱性を狙われやすいです。
しかもデータベースはレンタルサーバー会社側でも「自己責任でやってくれ」と言ってるケースも多いです。対するブログサービスは、ツール提供事業者が勝手にアップデートをしてくれるわけです。
ブログサービスの規約的な面で、オフラインにも絡む仕事を取ってくる必要があるときは、WordPressへの移行が必要になると思います。
ただ、アフィリエイトのように終始、オンラインだけで完結するモデルであれば、無理にWordPressに乗り換える必要は無いわけです。

ブログサービスは被リンクとよく取ってくる

やっぱり法人用CMSを主体で使うようになってから、ブログサービスからの被リンクはグッと減りましたね。というか、ありません。
livedoorブログで作られたまとめサイトとか見るとわかりますが、本当に他ブログへの発リンクが多い。
そしてlivedoorブログをやっていた時、やはりよく拾われていたんですよね。何かブログサービスでクローラー持ってるのかどうかわかりませんが、少なくとも法人用CMSでWEB運用している今は、そう言った恩恵めいたものがありません。

そもそも私が完全にCMSへ切り替えたのは、SSL化をしないことでChromeやSafariの場合、警告が出るようになったというのが原因です。それまではlivedoorブログとbaserCMSでWEB運営をしていました。
それをSSL化対応必須になった段階から完全にCMSに切り替えたわけですが、正直、WEBが好きでもないと、なかなかWordPressを使うのは大変なんじゃないかなと思います。
冒頭の画像は私が運用しているJoomla!でのサイトですが、ああした内部リンクを貼っていくにも知識が要るのに対し、ブログサービスはタグ、カテゴリ、アーカイブで自動的にどんどんリンクを作ってくれ、かつシステムのセキュリティアップデートはブログ運営会社がやってくれるわけです。
はてなブログもhttps://でのブログを持ってスタート出来るようになりましたし、ある程度WEB制作が好きな人でもなければ、無理してWordPressに切り替えず、ブログサービスを使った方が安全と言えるでしょう。少なくとも、アフィリエイト可なブログサービスであれば、オフラインも絡んだビジネスなどをしない限り、そうそうWordPressにしなければならない必要性は、薄いと言えるでしょう。

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