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Bad boys

「俺たちはバッドボーイだがそんなことは関係ねぇ、一緒にこのラップを唄ってお前らも学べ」


今回はロマーリオとエジムンドによる最悪のコンビを紹介


伝説の始まり


時代は1995 年

その1シーズン前、ロマーリオはアメリカで開催されたワールドカップでブラジルを優勝に導き、大会のMVPにも輝く。

一方、エジムンドはパウメイラスの中心選手でブラジレイロ(全国選手権)とパウリスタ(州選手権)を制覇しこちらも勢いに乗っていた。


そんな中でフラメンゴはロマーリオ、サビオに加え、勢いに乗るエジムンドと契約をして夢のトリオを実現させる。

そしてエジムンドの加入によって実現した夢のコンビに対してロマーリオは最高のリオスタイルで歓迎する。

それがこの伝説のラップ

"Rap dos Bad Boys"

エジムンドのフラメンゴ加入の会見中に正式にリリース
その様子とラップの内容がこちら


Lê, lê, lê, lê, ô, lê, lê, lê, lê a
Com bad boys no seu time já pode comemorar
(バッドボーイズがお前らのチームで騒いでやるぜ)
Somos bad boys isso não tem nada a ver
(俺たちバッドボーイだがそんなこと関係ねぇ)
Cante com a gente esse rap que você vai aprender
(お前らも一緒にこのラップを唄って学べ)

Esse é o recado dessa dupla bad boy
(これは俺たちからのメッセージ)
Eu saí do Jacarezinho e eu sai lá de Niterói
(俺はJacarezinhoを出た、俺はNiteroiだ)

Romário e Edmundo pedem a paz para a nação
(ロマーリオとエジムンドが国の平和を実現するぜ)
Pare com a violência e não arrume confusão
(暴力はやめろ、トラブルを起こすな)
Ganhei o mundo, eu sou tetra campeão
Sou Romário bad boy sou artilheiro do mengão
(おい、お前ら、俺は3度のチャンピオン取った、フラメンゴのトップスコアラーのバッドボーイロマーリオだ)
Sou Edmundo bad boy de Niterói
(俺はNiteroiのバッドボーイエジムンド)
Fiz a festa lá no Vasco e no Palmeiras sou herói
(ヴァスコとパウメイラスでフェスタを開いたヒーローさ)

Jogo bola porque gosto, jogo bola por amor
(サッカーが好きで愛してるからプレーしてるのさ)
Meu amigo Edmundo eu vou ser teu professor
(俺の友達エジムンド、お前の先生になってやるぜ)
Romário meu amigo sou Edmundo animal
(俺はエジムンドアニマル、ロマーリオは友達さ)
Posso aprender contigo tu é o mestre ideal
(俺はお前の理想のマスター、一緒に学んでいくぜ)
Fazer gols é a nossa diversão e o point preferido
Quiosque Viajandão
Onde encontro a rapaziada
Tem muito futevôlei e o pagode é da pesada
(俺たちゴールを決めるのが楽しいのさ、キオスクが俺たちのお気に入り、野郎達が集う場所、そこにはフッチバレーやパゴージあるぜ)

Lê, lê, lê, lê, ô, lê, lê, lê, lê a…….続く

Rap dos Bad boys

フラメンゴ時代


殴られるエジムンド

このようにラップまでもが作られて、二人の強力な才能にフラメンゴサポーターのみならず、全世界からも注目を浴びた。

しかし、結果はあまりにも酷いことになった。

夢の攻撃陣は全く機能せず、ゴールも決まらず結果もでない、名門フラメンゴがブラジレイロでは降格を争う危機にまで陥った。


23年フラメンゴvsベレス

その中、かろうじてベスト16にまで進んだコパリベルタドーレスでの試合で両チーム間に現在まで遺恨が残る大事件が起こった。

アルゼンチンの強豪ベレスとの一戦でフラメンゴは0-3でリードをしていた
そのリードした状況の中、エジムンドはベレスのディフェンダーのザンドナに対してブラジレイロ特有の挑発するようなプレーと共に自分から平手打ちを繰り出す悪行にでる。
それに対してザンドナはブチギレ、平手打ちをやり返し、さらに後ろからパンチを喰らわせる。

もうこうなったら止まらない、そのザンドナに対してロマーリオが背後からライダーキック

両チーム乱れての大乱闘に、、

見たほうが早いのでこちら↓
暴力的な映像なのでリンクを貼ってますのでYouTubeに飛んでご覧ください

トラブルも絶えず、フィールド上でも上手くいかない中で選手間の関係も崩れ始めた。
互いに罵声を浴びせプレーもエゴを押し出した最悪の状態になる。

そしてサポーターからもブーイングの嵐

結局、夢の攻撃陣は僅か6ヶ月しかプレーせず、世間からは”世界最悪の攻撃陣”と称される。

その後ロマーリオはバレンシアに、エジムンドはコリンチャンスに移籍。

この頃から彼らBad Boysの関係は悪化していく。

関係悪化の始まり

98年ワールドカップ

98年のワールドカップ、ロマーリオは代表から外れた後、代わりにエジムンドが選ばれた。
惜しくもブラジルはフランスに敗れ2位に終わる

そんな中、ロマーリオはリオにバーをオープンした。
そのバーのトイレのドアにエジムンドがしぼんだボールの上に座る巨大な風刺画を置く

ロマーリオは冗談だと主張したが、エジムンドは気に入らず、メディアに対して”私は彼との友情を終わらせることに決めたました”と語り、メディアも炎上に油を注ぐ形になって益々二人の関係は悪化の一途をたどることになる。

現在の関係

フルミネンセ時代

その後はヴァスコやフルミネンセで共にプレーをするもPKを譲らなかったり、キャプテンを剝奪させたり、メディアを通してお互いを攻撃するなど二人の不仲を伝える逸話はここでは紹介しきれない程多くある


ここ最近でも、エジムンドがポッドキャスト内でロマーリオに対して”自己中な野郎”と発言

それに対してロマーリオもメディアを通して”嫌な奴、くそ野郎”と反応するなど現在も争いは続いている

喧嘩するほど仲がいい

現在に至るまで互いを攻撃し合う二人だが、かつてはエジムンドがヴァスコのユース選手で、ロマーリオがチームのスターだった頃、二人は切っても切れない関係であった。

そしてエジムンドは"彼は私にとって兄のような存在でした"と後に語った。
ロマーリオの回想も同様で、最近彼はエジムンドを”サッカー界で唯一の友人”とも呼んでいる。

当時は二人ともリオのビーチで日中はフットバレーをし、夜はパーティーに明け暮れ、トレーニング以上に女遊びを楽しんだ

実際ロマーリオが初めてフラメンゴに行ったとき、ブラジルで「夢の攻撃」と呼ばれる最前線でトップのパートナーとしてエジムンドを連れてくるようクラブ幹部に懇願したほどだった。

引退後も互いのバースデイパーティーに招待したり、フットバレーの大会に参加するなどの親交も深めており、犬猿の仲と呼ばれてはいるが実際は何でも言い合える仲でエンターテインメントを提供してくれてるのかもしれないですね


今回はブラジルが誇る名コンビを紹介しました、まだまだ彼らの逸話は沢山あるので是非調べてみてください

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