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【鑑賞記録】青磁ー世界を魅了したやきもの

作品返却作業がスムーズに終了したので出光美術館で開催中の「青磁ー世界を魅了したやきもの」展を拝見しました。

青磁の歴史が通覧できる展覧会なのにほとんどが出光美術館の所蔵品で構成されていて、所蔵品の豊富さに感嘆します。それだけではなく青磁といえばあの作品と言われる作品も借用されていて大変満足度の高い展覧会でした。根津美術館の青磁筍花生や青磁筒花瓶 銘大内筒、東京国立博物館の青磁茶碗 銘馬蝗絆(上写真)なども見られます。

展示は越州窯から始まり徐々に青味強くしていく青磁の変遷がよくわかります。青く見えたり緑に見えたり青磁の色味を存分に楽しめる展覧会です。

越州窯は中国浙江省にあった陶窯のことで、灰褐色やオリーブ色の青磁が作られました。

(参考画像)重要文化財 青磁水注 越州窯 京都国立博物館蔵(未出陳)

越州窯青磁の展示品には表面に雲文のような文様が施されているものもありました。南宋時代の青緑色の青磁にはあまり見られないと思います。神亭壺には小さな人間がたくさんついていて色んな姿が見られます。神亭壺は明器といって副葬品として使われたと考えられています。

大内筒を手にしたらどんな感じなのかなと想像するのも楽しかったです。


青磁透彫唐草文箱 東京国立博物館蔵
高麗青磁の作品

中国の青磁だけでなく高麗青磁や東南アジアの青磁まで範疇とする一大展覧会でした。2024年1月28日まで。