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53歳から始める鉄拳8 その6

ネット対戦してみた。

初めての対戦の前に、「あなたの鉄拳力を測定します」というお題目で、何もしてこないでくのぼうのようなポールを相手に練習試合をさせられた。このポール、ぼーっと突っ立っているだけで何もしてこない。ごくまれにワンツーとか出してくるようだが、基本的にはガードもせずにそこにいるだけのうすらとんかちである。

こんなモンを相手に戦って測定する「鉄拳力」なるものがどういうパラメータなのかよく分からなかったが、とりあえずワンツーだけで1本、投げだけで1本、浮かせ技からコンボで1本と、今の私の「鉄拳力」をフルにアピールしつつ、分からないなりに倒してみた。

そしたら「あなたの鉄拳力は100です」と来た。

・・・これ絶対何やっても最初は100になるんじゃねーのか? と怪しいサイトのIQテストのような感想を持ったが、まあ100だと烙印を押されてしまったのでしょうがない。このなけなしの100の鉄拳力を持ってしてネット対戦の荒波に漕ぎ出そうではないか。

ほんで対戦した。

対戦後の状況が以下である。

初段になった。

6人と戦って2勝できた。負けた対戦でも2本までは取れたものもあったので、そこまで絶望的な状況ではなかったと言える。コンボもまあまあ入れられたし。

で、おおまかに負け試合を振り返ると、敗因の多くは、「手を出してはいけないところで手を出してしまう」ことだと言える。プラクティスで自キャラの技やコンボは練習しているものの、30以上いる他のキャラの技や連携に関してはほとんど無知に近く、特に連携がどこで終わるのか分からないため、感覚的に手を出してしまい、そこに痛いコンボを食らうことが多かった。

また、これはスト5・6上がりの私の癖だと思うのだが、「相手の連携中、こちらのガード硬直の時、割り込みを期待して小技をつい擦ってしまう」ことが、こと鉄拳においては非常にまずいことなのかもしれない、と感じた。

ストシリーズでは、相手の連携が連続ガードになっている場合、ガード硬直中に攻撃ボタンを押しても攻撃は出ずに強制的にガードが継続される。また、確かガード硬直中はレバー操作も受け付けず、強制的にガード継続だったような記憶がある。もちろん先行入力としての受付はしているのだが、硬直中なので実際の動作への反映は硬直が解けてからだったはずだ。

だが鉄拳においては、連続ガードになるような連携でも、うっかり攻撃ボタンを押したりレバーを前に入れたりすると、律儀にそれを受け付けてガードが解けてしまう、ような気がするのだ。

だから、連携をガード中に、「どっかで割り込めるはずだからしゃがパン連打しとけ!」みたいな感じでボタンをおしてしまうと、たとえレバーでガード操作をしていても攻撃を食らってしまい、一度喰らえばそこから先はあれよあれよと喰らい続けることになり、「なんだよ! 俺ガードしてたじゃん! なんで食らうのよ!」みたいになってしまう。

プラクティスでこの辺りをもうちょっとしっかり調べたいとは思うのだが、多分こういう仕様で合っていると思うので、ガードと攻撃の切り替えをもっと意識的にしっかり区分けしないといけないように思った。

おじさんはもっとリリを華麗に使いこなしていきたい。

で、とりあえず鉄拳8のネット対戦を初めてやったわけだが、戦った人たちはほとんどが「同じ連携を執拗に繰り返してくる」人ばかりだった。多種多様な技で攻め立てる、というよりは、己の得意な組み立てでひたすらゴリ押しし、うまいこと相手が食らったらそこからコンボを入れる、というパターンである。だから、その連携に対応できれば勝つし、対応できなければ負ける、という単純な図式になってしまっていた。

これはスト5時代から続く私の悪癖だが、どうしても「相手の技を防いでから(硬直中に)安心して攻撃したい」という守備的な思想がそうさせているように思う。鉄拳はゲーム設計として「攻めたほうが強い」ような気がするので、この悪癖はできるだけ早く改めていきたい。

さて、相手が同じような攻撃ばかりだと上から目線で舐めたような口を聞いている私だが、もちろん私も同じで、いろいろと技を覚えたのだが、対戦になってしまうと多様な技を使い分けるということが全然できていない。まあいきなり多彩な手管で相手を華麗になぎ倒す、なんてことは無理だと分かっているが、せめて、こういうときはこう、ああいうときはああ、またこうなったらこっちで、ああなったらあっち、みたいな、状況別でベストとは言わずともベターな選択肢を取れるよう、リリの技について理解をもっと深めていく必要があるだろう。

また、やはり下段攻撃は今の段階ではかなり当たる。私も相手も、下段は食らいまくる。私のエーデルワイスも、何度か繰り出したがガードされたことは一度もなかった。出しているこちらとしてはかなり恐る恐るな心情で、こんなゆっくりじゃ見切られちゃうよなあと思うのだが、そこはまだ鉄拳力不足なのか、いいようにヒットした。考えてみれば自分のゴーストが出してくるエーデルワイスも私はガードできなかったわけだから、人間の対応力なんてのはこんなものなのかもしれない。

だから、私も相手の下段を喰らいまくった。ただ、少々下段を食らったからといって、しゃがんでばかりいるとなおさら酷い結果になることは火を見るよりも明らかなので、下段は必要経費と考えて立ちガード中心でいるように心がけた。

対戦した相手の一人が、キャラは何か忘れたがスペシャルスタイルの人で、この人は体力優位になると下がりつつ下段キックばかり出してくる人だった。逃げる相手を追っては下段キックをくらう、とワンパターンな相手とワンパターンな自分にイライラしながらも、「そういや9LKって下段をすかせるよな」と思い出し、にじり寄りながら相手が動いたら9LK、とやってみたら面白いようにヒットして逆転勝ちできた。これはかなり鉄拳力が向上した印と言えるのではなかろうか。

ただ、馬鹿の一つ覚えで立ちガードばかりしていても、投げ抜けがまったく意識にない今では投げられまくってしまうし、こないだ見た動画の中でプロが「みなさんもワンツーをガードしたらしゃがむと思うんですが」みたいなことを言っていたので、やはりしゃがみガードもここぞというときには使っていかなければいけないのだろう。

やはり投げ抜けは練習するべきだろう。

ちなみにこれが「ステータスオープン」した私の現状である。試合数が少ないので何の指標にもならないとは思うが、それでも多少の傾向は見て取れる。手数が1なのは積極的に攻めないからだろうし、ガードが1なのは連携の途中で無意味に手を出して食らうからだろう。投げ抜け0ではこの先の苦労が目に見えているし、多彩が1なのも納得である。

でもまあ20数年ぶりの鉄拳なのだから、初日で2試合取れたのは幸先がいいと思っておくことにする。まだ自分でも、リリを思い通りに操作している感、はかなり薄く、いまだにダウンしている相手に向かって1LKでハイキックを出している始末だし、コンボが壁に到達してしまうと何をしていいか分からずに右往左往しているのだから困ったものだ。

ともあれ、今後に期待ということで、引き続きがんばっていきたい。

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