お金を貸してお金と友だちを失ったけど勇気までは失わなかった話#3
皆さんは誰にならお金を貸せますか?
①家族?
②恋人?
③親友?
④お金を増やして返してくれそうな人?
私がお金を貸したのは③でした。
彼は中学からの友達でした。
足がとても早く、サッカーがうまくて、中学の時は都道府県のサッカーの代表に選ばれるようなヤツでした。
家は事業をやっていてお金持ちでした。
お金に苦労したことがない感じで、サッカーのスパイクはいつも最新のものでしたし、キーパーでもないのに当時高かったキーパーグローブを持っていました。
他のみんなは今はなくなってしまった「YASUDAスポーツ」の黄色の軍手に青いゴムが貼られているようなキーパーグローブしか持っていなかったのに彼だけはガンダムの手のような大きなキーパーグローブを持っていました。
中学生の頃、みんなで出かけた時にファミレスに行きました。
みんなはハンバーグやスパゲティ等、そこそこのものを注文しますが、彼はいつもステーキを選ぶタイプでした。
「一番高いものを選ぶ方が結局得だと思わない?」
と言っていたのをよく覚えています。
そんな彼ですが高校時代はサッカーもそこそこにやる感じで卒業すると家の内装業の手伝いをしながらJリーグが始まった時期でもあり再度サッカーのプロを目指し社会人チームに参加するようになりました。
「イタリアに留学しようかなと思っているんだよね」
という話を100回くらい聞いて「行けばいいじゃん」と200回くらい答えた気がします。
その後、500回くらい聞いたのが
「中華料理屋やりたいんだよね。俺のつくるチャーハンマジうまいから。」
これにも1000回くらい
「やればいいじゃん」
と答えましたが、もちろんやることはありませんでした。
とにかくなんか言うけど全然やらないヤツでした。
それでもなんとなく応援したいと思っていたのはなんなんだろう。
今思えばよくわからないけど、友だちだったからなんでしょう。
「友情」とはよく言ったもので「情」と言うのは言葉でうまく言い表せないものです。
<教訓>
・金銭感覚を甘やかされて育った人にはお金を貸さない
・子供の金銭感覚は意識して鍛えないと将来自分の財産を食い潰される
→実際、彼はこの後実家の事業資金のうち2000万円を溶かしてしまいます
・やらない奴は結局やらない。お金を渡してもやらない。
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