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ファミレス

地元のスーパーで流れてくるような、安心感のあるbgmと
全く知らない人たちの色々な話を小耳に挟みつつ

私はチョコたっぷりのデビルサンデーを頬張る。

普段はメインを食べてから、デザートを選ぶから躊躇して頼めないのに。
今日はこれをメインに頂くという背徳感。

こんな幸せな独り占めはないな、と思う。
糖分が全身を駆け巡る。チョコの甘さが全身に染み渡る。

本当はゆっくり食べたいのだけれど、徐々に溶けていくアイスに寂しさを覚える。気づいたらもう、しなしなになったコーンフレーク達が顔を出し始めていた。

何となく自分の手相を見つめながら、淡い希望を抱いて線を書き足す。もっと、この線伸びれば良いのにな〜。
他には頼まないと決意したのに、誰かが注文したハンバーグの匂いに負けそうになったり、
もう入っていない空のグラスを、意味もなくかき混ぜてみたり。
既に溶けてしまった余韻も、最後まで味わう。
そんなたわいもない行動が愛おしく感じる空間だった。


夜ご飯を食べるには早いし、でもお腹が空いたなーと思って、家族を待っている間の暇つぶしにふらっと入りました。私は、普段あまりファミレスは行かないのですが、気軽に長居したいなと思うと、カフェよりも先にファミレスが頭に思い浮かびます。
でも、この日は行きたいカフェがあったのです。営業時間も確認しました。でも、私の勘違いでした。お店が開いておらず、ガッカリしてその代わりにと選んだのがこのコテコテなパフェです。
普段だったら、遠慮して選ばないものをここぞとばかりに頬張りました。同時に、読書も試みたのですが、周囲の何気ない会話に気を取られ、頭に入っているんだか、いないんだか…の私でした笑。


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