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【コラム】消費税その③「デフレ」


前回の続き、というよりまとめです。


その②では「消費税がもはや必要のない税金なのではないか」という話をしました。これは殆ど定説みたいなものなので、興味のある方以外は読まなくてもいいと思います。むしろもっとわかりやすく説明されている先生方がググればたくさんでてきますので。

これをもう少し目に見える範囲の経済状況に当てはめてみたいと思います。


※ここからはあくまでも個人の見解です。


まず、現在の日本の不景気の原因は「デフレ」によるものであり、デフレの脱却のためには「消費」を促進する以外ないということを前提としたいと思います。


これまで、散々消費税の悪口を言ってきましたが、そもそも、導入するタイミングによっては効果的な課税の方法ではあるのです。


ただし、今じゃないだろ。って話です。


消費活動が活発になりすぎていった結果、インフレが起こります。この原因である消費活動を抑制するための消費税は価値があると思います。

ですので、現段階で消費税を撤廃した後、消費活動が導入時の数値くらいに戻った時点で再導入すればいいのです。


2018年、現在、僕の短い人生の中では最高にデフレを感じています。

じとっこ(居酒屋チェーン)みたいなお店でちゃんとしたハイボールが190円飲める国って世界にそうそうないです。

これ、日本スゴイ案件みたいな感じでテレビでやってましたけど、ようはただの貧困国です。

なんか外人が「わーお日本ではこんな安くおいしいものが飲めるのかい?」みたいなこと言ってる内容のテレビをみると悲しくなります。多分この人たちは500円でも安い!と喜んでお金を払える経済圏からのお客様です。ちょっと前の日本人が東南アジアで繰り広げていた光景とおんなじです。にもかかわらず、日本人にお金がないので、それに合わせた190円でハイボールを飲まれます。これが、同じ日本人の中でも、格差として毎日存在するのです。


そしてこの流れ。これが、個人店に及ぼす影響は計り知れません。薄利多売の大型店はまだしも、20席くらいしかない小型店が対抗してハイボール190円なんかでやってたらもはや意味が分かりません。絶対に乗ってはいけない波です。


ただ、悲しいことに五井駅前、もう始まってます。ドリンク値引き戦争。泥沼のデフレマインドが引き起こす、血で血をあらう悲しい戦争です。

永久中立国を謳う当店は、この戦争に参加しないことをここに宣誓いたします。


いやまじで、やめたほうがいいです。個人店の皆様。生ビール290円とか、ハッピーアワーとか、半額!とか・・・

今後、消費増税に伴い、どんどんお客様の可処分所得が減っていく中で、安易な値引きは確実に事業者の首を絞めます。これは確実です。


では、どうすればいいのか。確かに「安さ」は消費の動機の中では上位です。

うちは結構「安いね」って言われることが多いんですけど、僕は別にそうとは思いません。だって生ビール(もうないけど)500円だったし、今は瓶ビールで600円から900円で販売してます。ハイボールは400円、日本酒は600円スタートです。お通しは300円いただいてます。つまみはどんなに安くても400円くらいですし。


この金額の構成でも安いとおもっていただけるには「この内容で、この値段なら安い」と思っていただくしかないんです。


具体的には「実際に支払うお会計が、提供された内容と比較して適正もしくは安く感じる」ことを目標に個人店は努力するしかないんです。創意工夫で何とかなる範囲は、おそらくどこのお店にもまだまだ残されてます。


これを目標とせず、じとっこは190円でハイボールがのめるなら・・・うちはなんと180円!とかは絶対にやっちゃダメなんです。博多劇場が290円で生が飲めるならうちも300円くらいにするか?とかもう正気の沙汰じゃないです。

これに加えて、消費税10%を考慮しながら値段設定をしなければならない現状はどう考えてもおかしいです。消費税を「一時的」にでも廃止した社会と10%に上げた社会のどちらが活発な消費行動を呼ぶのか。想像してみてください。


「消費税」は私たちの生活に最も直結する税金の一つです。子供からお年寄りまで等しく負担する税金です。なんだか麻痺してますけど、ほぼ毎日とられる税金が上がるんです。


デフレ脱却にむけ、仮に消費税が10%になってしまっても、消費を促せるように、小規模な個人店が率先して考えていけたらいいなって思います。


やっとおわり。またね!

#飲食店 #コラム #消費税









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