よかったね、よかったよ、

親愛なるうさぴーへ

 noteを書くモチベーションって、ものすごく波がありますね。なんでも波があると信じている人種なのですが、これはとりわけ山と谷の差が激しいように思います。今のうちにたくさん書いておきましょう。いつもより日記色が濃い、つもりです。
 今日はなんとなく、時間がゆったりと流れるいい日でした。朝は部活のイレギュラーというやつで餌やりに行って、買い物をした後に帰って昼飼いまで寝て、知り合いが学生指揮者をしているオケのコンサートが大学であったので見に行こうとして、それから勉強をしました。オケ、結構見に行きたかったんですけど、結局あんまり見られなくてよかったかな、と思います。昨日見たら申し込みが必要でもう満員だったので、GPだけでもと思って行ってみたのですが、立ち入り禁止の紙があって人がいて、とてもではないけれど潜入できませんでした。ステージの裏がガラス張りで音が漏れていたので、近くのベンチに座って作業を少し。その時もすでに眠くなりかけていたので、きっと客席に入ったら起きていられなかったに違いありません。なんでも結局あれで一番よかったな、と思えるのは良い日です。

  午後は、Essential 細胞生物学という本を読みました。分子生物学とか細胞生物学とかの本がいくつかあるのですが、どれも値段がはる上にどれを読んだらいいかわからない、とお悩みのそこのあなた!私たちの自主ゼミいいですよ。ミクロ系の3冊の本を分担して読む会です。なぜかクラスの子が先輩にもらったといって、英語版だけど、とPDFを参加者にくれました。1週間で1チャプターずつ読もう!と初めは勢い込んでいたのですが、みんな思ったより時間がなくて、初回はちゃんと読めたのは1人。もちろん私は読めなかった側だったので、申し訳なかったです。その子はスライドまで作ってきてくれたのに。次回はなんとしても読んでいきたいものです。
 大学に来て、まじめさが冷たい目で迎えられない風潮がいいな、と思います。高校までは、勉強してないアピールというか、勉強していないヤツがかっこいい、というような雰囲気があったんじゃないかな。一応進学校(しんがっこう、で変換が出なくて焦りました、今。)なので根はまじめな人が多いくせに。あとは女子で特に、おばかな方がかわいい、みたいな流れ。大学に上がるまで、それが明確な違和感として上がってくることはありませんでしたが、今は少しむずがゆく思います。自分の学問的な興味とか知的好奇心とかを隠さずに生きていて、自分と合う人を見つけて語り合う、そういう人が大学にはたくさんいて、嬉しかったです。私自身はそれほど1つのことに詳しかったり逆に博識だったりするわけではないので、周りの議論をみておもしろがっているだけなんですが、それでも。私も興味があることをもっともっと勉強しよう、と思わせてくれます。ただ現実はなんだかんだそんな悠長なことを言っていられないのだけれど、まあいっか。とりあえず考え方だけでも、です。
 この気づきの弊害は、クラスで高校までと同じようなことを声高に言っている人がいると少し近づきづらくなってしまうことでしょうか。ちゃんと知り合う前に負のイメージを持つことでいいことは1つもないと嫌というほど学んだはずなのですが、やっぱりそういう集団には入ってゆきにくいんです。学科は約50人で、女子は20人強でしょうか。まだ半分ちょっとしか顔と名前が一致しないうちから、大きく2つに分かれていたように思います。声が大きくてきゃぴきゃぴしていておしゃれもがんばっている子たちと、ほんわかしている子たち。言うまでもなく、私は後者と一緒に行動することが多いです。まだお互いに緊張とか遠慮とか探り合いがあるけれど、概ね居心地はいいのです。
 この間学科のBBQがあって、普段話さない人たちとも少ししゃべる機会がありました。一対一で話せばみんなすごく楽しいし、絶対にいい子なんですが、やっぱりちょっと疲れてしまいました。意外と落ち着くところに落ち着くものなのだな、という印象です。たまたま来た時間が近かったので授業で隣に座ったり、知り合いと一緒にいたから一緒にしゃべったり、トイレで会ったり、いろんな偶然が折り重なって最初の人間関係はできてゆきます。私も、一部を除いて最初に知り合ったのは、名前の順で同じ班になった子たちです。でもかれらとまだ仲良くできているのは、やっぱり気が合ったからなんだろうな、と思います。偶然に見えて必然があるとはよく言ったものです。そして、良く振ったドレッシングの上に浮かぶ小さな油の粒のように散らばっていた私たちは、時間が経つにつれて1つ、また1つとくっついていって、ゆるいかたまりが2つできたんだと思います。本当は、かたまりとくっついては離れて、時には繋いで、という生き方をしたいのですが、初めからそれをやると心地よさよりも疲れが勝ってしまうのをこれまでに学びました。
  あ、さっきの話ですが、決して、2つ目のグループがかわいくないと言っているわけではないんです。でも正直に言うとおしゃれさにはなんだか差があるように思うのはおもしろいですね。もちろんおしゃれで気が合う子もいるのは嬉しい限りですけれど。なんとなく、私は人の外見に対する興味が極端に薄いようです。仲良しの友達が髪の毛を染め直しても髪を切っても、気づくのにしばらく時間がかかっていつも怒られます。やっぱり外見でもなんでもほめられて嬉しいことには変わりないし、比較的ほめやすいことなので最近はちゃんと見ようと頑張っているんですが、あんまりうまくいっていません。それよりも、その人の考え方を知りたいという気持ちが勝ってしまっているんでしょうか。反省です。生まれ持った外見よりも、しぐさとか立ち姿とかに興味があります。ただ、ファッションが大事なアイデンティティになりうることはもちろんここで認めておきたいです。
 学科のことでもう一つ。今のところ、なまじ男女比がちょうどよいばかりに男の子との交流がすごく少ないのが残念です。別に男の子と特に知り合いたいというわけではなくて、単純に気が合う人に出会う可能性が2倍になるんですから、嫌な言い方ですけれど。それから高校の時に思ったのですが、男の子同士のさらさらした付き合いが、好きです。変に男女を気にせずに、同じように友達になれる人になりたいなというのは前からずっと思っていることです。でもこういうことを考えている時点で、多少気にしているんですよね。昔から、男の子には私を男の子と思って接してほしいくらいの気持ちでいます。

 ここからは、少し時間が経ってから続きを書いています。前半が長すぎるけれど、短くなりませんのでどうか許してください。

 こういう満足感のある日に限って、家に帰るとふと空虚な気持ちになるのは不思議です。
 でも、部活の夜のミーティングで人間のすごく怖い部分、とげとげの部分を目の当たりにしてしまって、そのあと別ですごくあたたかい部分に触れて、そのおかげでまた色が戻ってきました。体操の時に、肩を思い切りすくめてからすとん、と落とすときみたいに。みなさんにありがとう。おやすみなさい。

―――それは、しゃぼん玉のはじけるような、ちいさなちいさな声でした。

2020/05/21

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