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エッセンボンノック

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日々考えていることや旅での気付きを言語化したエッセイ集。迷言から名言まで、言葉の宝探しを。写真は旅先での1枚。気が向いたら有料化します。
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記事一覧

下書きまみれ

下書きが大量だ。増える一方である。

ふと言葉が思い付いて、書きなぐる。スコールのように一気に押し寄せ、引いていく。そして、たまっていく脈絡のないデコボコな言葉たち。

いつか世に出るのだろうか。光を浴びることなく、埋もれていくのか。

思えば、僕は下書きだらけの人生である。何かを思いつき、動き出す。でも、形になる前にまた別の何かをしている。ハマっては、飽きるの繰り返し。この世界に僕の下書きが増え

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理不尽が愛おしい

理不尽が愛おしい

僕はいま、理不尽のシャワーを浴びている。

ここ数年、いろんな意味でフリーだった僕。日常がイージーすぎて、飽きてしまった。好きなことをやるだけの生活はあまりにも簡単すぎる。

デザートばかりの日常に胃もたれしてしまったのだ。簡単は心地よい。けど、おもしろくない。その結果、

「理不尽の海にダイブしたい」

と思うようになった。社会の波に揉まれ、さまざまな理不尽と戦いながら生きるのは刺激的でおもしろ

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渋滞へまっしぐらな大衆

渋滞へまっしぐらな大衆

毎日がゴールデンウィークの僕にとって、今回のゴールデンウィークも変わらない日常に過ぎない。

むしろ、普段よりも外出を控え、家で読書や映画を楽しんでいる。友人や家族との旅行はゴールデンウィークとは別のタイミングで。

なぜ多くの人が同じタイミングで休むのだろう。旅先は混み合うし、ホテル代や飛行機代は普段よりも高くなるのに。せっかくの休みなら、人混みを避け、リーズナブルに楽しみたいものだ。

休みを

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モチベーションという名の幻想

モチベーションは幻想である。

ちまたでまかり通っている「モチベーションを上げよう」という発想はナンセンスだ。人は興味があれば、自然と行動するから。

仕事も勉強もしかり。野球に興味があれば、野球の練習をするだろうし、英語に興味があれば英語の勉強をするだろう。興味の有無であり、そこにモチベーションどうこうは関係ない。

なんにも興味がない。何に対してもモチベーションがわかない。という人がいる。

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根拠のない自信の正体

根拠のない自信の正体

僕は、なぜだか自信に満ち溢れている。幼少期からずっとそうだった。特に走るのが早い訳でもなく、頭が良いのではなく、かといってイケメンでもない。けれど、自分に自信しかない。

「なんで、そんなに自信満々なの?」と聞かれる。僕でも長年、謎だった。けれど、最近わかった。幼少期からずっとやってきたことが、溢れんばかりの自信を支えていたのだ。

「読書」である。

本の中に、全てといっていいほど、「人生の答え

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日本に住むの、イージーすぎる件

日本に住むの、イージーすぎる件

道路は整備されてるし、インターネット環境は整ってるし、スリを気にせずに繁華街歩けるし、何よりも日本語通じるし‥。

日本に住むの、イージーじゃん。

俺はいま、地元の札幌に住んでいる。読書に映画鑑賞に友達との飲み。執筆で稼いだお金は、一部を家族にパスしつつ、残りのお金で友人と遊ぶ日々。めっちゃイージー。

でも、俺が過去に訪れた12カ国はイージーじゃなかった。特に東南アジアにおいては。タイでは屋台

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ワスレモノ

ワスレモノ

俺はよく忘れ物をする。生まれてから、いまでもそれは変わらない。

小学生の時は、野球道具一式をグランドに忘れ、手ぶらで帰宅した。中学生の時は、ジャージを地下鉄に忘れ、後日忘れ物センターに取りに行った帰り道にまた忘れてしまった。大学では、登校しようと家を出ると、手ぶらだった‥。

時には、モノをどこに置いたか忘れてしまい、探していたものの、何を探していたのかさえ忘れてしまうことだって。

俺は忘れる

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ニートとナマケモノ

ニートとナマケモノ

僕はニートよりのフリーランス。一応、仕事があるものの、家でだらだらしている時間の方が長い。

生活スタイルはニートそのもの。

大学を卒業後はフリーで「ガンガン稼ぐぞ!」なんて思っていたものの、気付けば普段のニート生活に戻ってしまう。昼前に起きて、読書や映画を見始めたら、1日が過ぎ去ってゆく。

自分には少し働いて、たくさん遊ぶスタイルが合っているようだ。遊ぶといっても、読書に映画鑑賞、友人とのキ

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言葉と人格の距離

言葉と人格の距離

「思ったより〇〇だね。」

俺の記事やSNSでの発信を知ってから、実際に対面すると、よく言われる言葉だ。

俺は 言葉=人格 という方程式は成り立たないと思っている。言葉と人格には少し距離があるのだ。距離があるというより、言葉には言葉の人格があり、独立した存在ともいえる。

俺の言葉のようで、俺の言葉ではない。毎日のように言葉と向き合っていくと、そんな不思議な感覚に陥る。

たまに言葉だけがひとり

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言葉が思い出となる

言葉が思い出となる

言葉を介したエンターテイメント

ぼくは最近、時間を要する言葉遊びにハマっている。インターネット環境さえあれば、僅か数秒で友人や家族にメッセージを送れる時代‥。

だからこそ、今さらの文通は楽しい。

ぼくの言葉が海をわたり、空をとび、あなたの元へたどり着く。そして、あなたの言葉が旅をして、ぼくのところへやってくる。

言葉を介したエンターテイメントだ。

友人からの手紙を待つぼくは、まるで遠足前

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帰宅部をバカにしていた

帰宅部をバカにしていた

帰宅部はつまらないと思っていた。

スポーツや音楽、研究に熱中するのではなく、ただ友人と雑談を交わし、異性を追っかけ、少しばかりの時間をもてあます帰宅部たちを。

僕は小学3年生から高3の夏までずっと野球部に所属していた。ただひたすらに野球が好きだった。1日の大半を野球に費やしていた。

大学時代は野球漬けの日々から一転したものの、サークル活動に熱中した。

何かしらの組織に所属し、目の前のことに

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夢を叶える速度

夢を叶える速度

夢を叶える速度。そもそも即効で叶えられるものって夢じゃない気がする。

夢には夢なりのスピードがある。M-1グランプリ2021では、錦鯉が優勝した。世間的には遅いかもしれない。けれど、彼らには彼らなりの速度があった。

中には早く到達できる人もいるだろう。僕もまだまだ夢への道のりは遠い。けれど、確実に近づいていることは確か。

このエッセイだって、夢への小さな一歩。

僕には僕なりの速度があって、

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ちょっとした元カレの誇り。

ちょっとした元カレの誇り。

先日、僕が数年前に内定を辞退した企業が上場を果たした。

海外進出に積極的で、先進技術を取り扱うイケイケの企業。平均年齢は若く、オフィスにはカフェのようなオシャレスペースがある。絵に描いたようなイケイケベンチャー企業である。

僕は就活で面接を受けた企業は1社のみ。しかし、その1社すらも辞退してしまった。

結果的に僕は間違いで、正解。

入社していたら、それなりに働き、それなりに充実した会社員生

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僕は雪かきが好きだ。

僕は雪かきが好きだ。

僕は雪かきが好きだ。雪かきとは、雪国に生きる人々の義務であり、「雪を運ぶ」ただそれだけのことだ。

それは、刹那的な作業である。

なんの生産性もない。雪かきをしたところで、マイナスがゼロになっただけ。けれど、雪かきをしなければ、家のドアは開かなくなってしまう。

極論、生きるためには、雪かきが必要だ。

今朝雪を書いても、夜にはまた雪をかかないといけない。前日に雪をかいたのに、翌日には雪がとけて

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