心の檻

とりあえずって何だろう。

とりあえずの先に何がみえるのか。

親はとりあえず、就職しろ。とりあえず、会社に入ったらわかるなどと言ってくる。

確かに、会社に入ってからじゃないとわからないことはあるかもしれない。でも、会社がどうとか、業界がどうとか、僕はそういった話をしている訳ではない。もっと広い話をしているのだ。

生き方の話。会社というのは、組織の形態の一つだ。

会社に入るということは、組織に属するということ。組織に属するということは、僕にとってはある種「檻の中」に入れられた気分になる。

僕にとっては、苦痛でしかない。いままでの学校生活もそうだったから。友達と話すのは、楽しいし、部活動で仲間と汗を流すのも楽しかった。でも、学校という「檻の中」でさなければならない生きづらさを感じていた。毎日決まった時間に授業を受けなければならない、先生の話を椅子に座って聞かなければならない、宿題を提出しなければならない…

学校という「檻の中」じゃなくたって楽しいことはできるし、友達だって作れる。やっと気付けた。

「ノミとコップ」の話がある。ノミは自分の身長の150倍ジャンプすることができるそうだ。しかし、彼らをコップの中に入れ、しばらく時間をおき、コップから開放してみる。そうすると、コップの高さまでしかジャンプできなくなる。

僕ら人間もそうじゃないか。

学校という檻の中、会社という檻の中に入っていると、檻の広さの中でしか行動することができないし、考えることができない。

まるで、紙コップの高さまでしか飛べなくなったノミのように。

だったら、僕は檻から抜け出したい。紙コップの世界から脱出したい。檻の中では、一定の餌を与えてもらったり、天敵にあったりもしない。その一方で、檻の外は、自分で狩りをして餌を確保しないといけないし、今までみたこともない天敵と遭遇することもあるだろう。

さぁ、狩りの時間の始まりだ。




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