家に居場所がない生物学的女性に必要なColabo


家に居場所がなく、声をかけてくるのは悪い大人だけ

「親から暴力や虐待を受けて、街をさまよう少女たちがたくさんいます。しかし、そんな彼女たちに声を掛けるのは、悪い大人だけという場面を何度も見てきました。その状況を何とかしたいと思って始めたのが、Colaboの活動です」

そう語るのは、代表の仁藤さんだ。

自身も家に居場所のない高校生時代を送ったという仁藤さん

Colaboに寄せられた10代女性からの性被害に関する相談は、2019年で約600件、2020年では約1,500件にも上る。2倍以上の増加については、Colaboの活動が多くの人に認知され、今までバスカフェに立ち寄っていた層以外の少女たちが増えたのに加えて、コロナ禍による貧困の拡大も大きいと仁藤さんは言う。

「もともとは、自分から『助けて』という声を上げられない女の子たちのために活動をしていました。こういった子たちは、日常的に虐待や暴力を受けて育った経験があり、声を上げるのを諦めてしまっていることが多いんです。また、今日泊まる場所もなく、生きることに必死で、将来を見据えてアクションすることが難しい状態にあります。しかし、コロナの影響で貧困が進み、自分からアクションを取れる子も助けを求めてバスカフェに訪れるようになりました。全員の話をしっかりと聞いて手助けできればいいのですが、人員的にも非常に苦しい状況なのが正直なところです」

バスカフェを訪れる層が変わったことで、自らSOSを発信することができない少女たちの足が遠ざかったのも事実だ。久しぶりに顔を出したと思ったら、妊娠8カ月目で医療にもつながっていなかったケースもあったという。

そんな少女たちの背景には、大半の大人たちの無関心や一部の大人たちの悪意、そして制度的な欠陥があると仁藤さんは指摘する。

「よく『海外の話みたいだ』と言われることが多いのですが、私たちの暮らしている日本、東京やそれ以外の地域でもこのような子たちがいることを多くの方に知ってもらいたいし、関心を持ってほしいんです。女の子がTwitterで『泊まる場所がない』とつぶやくと、たくさんのメッセージが送られてきますが、そのほとんどが性売買の斡旋などを行う大人や、性搾取を目的とした大人からのものです」

最近では、実家でゲームをしようと安心させながら、急に家族が帰ってくるからなどと場所を変更し性暴力を振るうなど、誘う手口も巧妙になってきているという。

「また、『公的制度を頼ればいいのに』という声も聞きますが、そのためには自ら役所の窓口へ行って申請を行う必要があり、ハードルは高いです。中には児童相談所に相談しようとする子もいますが、職員の数に余裕がなかったり、幼い子が優先されたり、少女たちが自分の意思で選択をすることが難しい状況にあります。そもそもこれまで困難な目に遭ってきた少女たちにとって、大人に頼ってみようと思えるものではありません」

「助けて」と言えない少女たちのための居場所を

自ら声を上げられない少女に出会うために、夜の街に繰り出してのアウトリーチ活動(※)を行うようになったという仁藤さん。2018年からは移動バスによる10代女性無料の夜カフェ「Tsubomi Café」をスタートし、取り組みを強化した。※ 積極的に対象者のいる場所に出向いて働きかける活動


「『全ての少女に衣食住と関係性を。困っている少女が暴力や搾取にいきつかなくて良い社会に』というスローガンのもと活動をしています。バスカフェやアウトリーチ活動を行う際に大切にしているのは、『支援する側とされる側』みたいな関係性でなく、『今、実はこうなんだよね…』と気軽に相談できる関係性づくりです。例えば、多くの支援機関や支援団体では、机を挟んで両者が並んで話をすることが多いですが、そういった格式張ったやり方では、女の子たちが話したいときに話をするのが難しいのではないでしょうか」

https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2022/67046
2022.02.01

【10代の性と妊娠】行き場のない少女たちを狙う性暴力や性的搾取。Colabo・仁藤夢乃さんが目指す全ての少女が安心できる社会




コロナの影響が深刻化し、長期化していることから、居場所がない10代の女性たちが、普段に増して苦しい状況に追いやられています。Colaboは、4〜5月の2カ月間、ホテル経営をしている企業と連携し、緊急ステイ先を10ベッドほど確保し、支援体制を広げます。4/7〜、企業の協力により、50ベッドに受け入れ態勢を広げました。

虐待などを背景に、家が安心して過ごせない人にとって、自粛要請によって家にいる時間が長くなることは、暴力や性虐待を受けるリスク、危険が高まり、精神的な負担も増大します。また、10代であっても、アルバイト代で自身の生活費や学費を稼いで生活している人も少なくありません。そうした人たちも、コロナの影響で、シフトを減らされるなどし収入が激減しています。

家にいられない、帰れない、帰りたくない状況の中で、仕事もできない、お金もないとなると、ネットカフェなどに滞在することも難しくなります。そうした状況に、性搾取を目的とした業者や買春者などがつけ込んでいます。

Colaboでは、2015年から、一時シェルターでの緊急保護・宿泊支援(現在2ヶ所)や、シェアハウスとして運営する中長期シェルター(現在3ヶ所、2ヶ所増設準備中)で住まいの提供、生活支援などを行ってきました。今後、コロナの影響がもたらす状況により、生活が困窮したり、虐待や性暴力被害のリスクが高まるなどし、安心して過ごせる居場所がなくなる10代女性が増えると思われます。

そこで、ホテルを運営する企業と連携し、緊急的に一時ステイできる部屋増やして、対応していきます。利用する女の子たちや、ホテルのスタッフさんなどの安全確保のため、企業名を公表することができませんが、支援を名乗り出てくださいました。

協働団体の「東京アンブレラ基金」(https://umbrellafund.tokyo/)の助成も活用しながら支援を行う予定ですが、継続していくためには、金銭的な支援も必要です。以下より、ご支援をよろしくお願いします。



サポーター会員になる、寄付をする
1口6000円〜/年 で支えるサポーター会員になってください!
詳しくは



https://colabo-official.net/support/



現状が取り上げられました。
性的虐待、ネグレクト…10代少女たちが新型コロナ「外出自粛要請」に怯える理由 https://www.businessinsider.jp/post-210144




(写真)妨害に来た男性ら(奥)を囲む有志の女性たち(いずれもColabo提供、画像を一部加工)

 居酒屋や風俗店が並ぶ新宿区歌舞伎町。この日もピンクのバスの周囲にいすなどを置き、少女たちを受け入れるバスカフェが始まりました。

バスに近づき

 午後9時すぎ、数人の男性がバスの前に。中にはすでに20人以上の少女たちがいました。

 男性らは「ただ通るだけ」と言いながらも、バスカフェを覗き込みカメラを回します。

 その男性たちはこの日以前にも数回バスカフェを訪れ、怒鳴ったり動画を撮影したりしてきました。

 「女の子たちが怖がるからやめて」「早く向こうへ行って」―。

 そう説得しながら、バス前や周囲で待機していた女性たちが、男性らをバスに近づけないよう囲みます。

 女性たちに対し男性らは「ブス」「ババア」などの暴言も。ある男性は自慰行為の仕草をしながら「風俗王」だなどと叫びます。

 押し返されながらも執拗(しつよう)にバスに近づこうとする男性らに女性たちは詰め寄り、コールしながら、じりじりと遠くへ追いやりました。

 一方で、バスカフェから離れたところに「Colaboに連帯します」「デマはやめろ」といった自作のプラカードを持つ男性たちの姿が。

 その一人は「本来行政がやるべき支援をコラボがしているのに、デマを流し、妨害を楽しんでいる。ヘイトクライムの域だ。女性をたたいて面白がっているのはグロテスクだ。今連帯の意思を示さないと」と話します。

 静かに立つ理由は「コラボの活動の邪魔をしたくないから」といいます。

 「コラボは女性が主体でやってきた。男性が近くにいるだけでも、少女たちがバスカフェを利用しづらくなってしまうかもしれない」

相談件数減る

 この間、コラボや代表の仁藤夢乃さんに関するデマや中傷がネット上で広がり、事業への直接の妨害に発展。少女たちが安心してバスカフェを利用することが困難な環境になっています。相談件数は減少。仁藤さんは「本当に支援が必要な女の子につながれていないかもしれない」と憤ります。

 これまでバスカフェには▽開設前から複数の男性が無言で立つ▽バスカフェの前でライターを片手に「火つけたろか」とつぶやく▽陰から望遠レンズで撮影する▽撮影したものをネットに投稿し、中傷する▽バスカフェの利用者や関係者を特定する―などの嫌がらせが多発しています。

 そんな状況を「見過ごすわけにはいかない」と1日から有志で集まった、議員や弁護士も含む女性たち。夜が深まるにつれ気温が下がる中、体を小刻みに動かしたり、コートの襟やマフラーを締め直したりしながら見守りを続けています。

 仁藤さんは「女性たちだけでコラボの活動を守ってくれるのは大きな力だ。一緒に声を上げ、連帯し、行動してくれる女性たちの存在を、女の子たちも喜んでいる」と声に力を込めます。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2023-02-15/2023021513_01_0.html
少女の居場所 妨害撃退

東京・歌舞伎町 Colabo「バスカフェ」

女性ら「壁」 活動守る


Colabo叩きするのは簡単、では居場所のない10代等未成年の生物学的女性を、悪い大人による搾取からどうやって守る。Colabo叩きでは日本の人権状況はよくならないですしColaboさんの代わりとなる団体は、存在しない。
居場所のない生物学女性を搾取する悪い大人達から身の安全守る事業としてColaboさんは、必要というのが私の持論です。


https://www.shinfujin.gr.jp/up/newspaper/11980/


家に居場所がなく、夜の街をさまよう10代の少女たちに寄り添い、共に歩む活動を都内で続ける一般社団法人Colabo(コラボ=仁藤夢乃代表)が、執拗(しつよう)な攻撃にさらされています。ネット上で広がった「コラボが公金を不正受給している」などのデマが、昨年12月以降、直接の妨害行為にエスカレートし、少女やスタッフの安全を脅かしています。自民党や日本維新の会などの国会・地方議員らがコラボに不正があるかのように描く質問を続け、攻撃をあおっていることも見過ごせません。

声をかけて、つながる

 コラボは新宿・歌舞伎町や渋谷の繁華街の一角で月数回、夜間から深夜の時間帯にバスとテントを設置し、無料の「バスカフェ」を開いています。カフェでは食事、スマホの充電、必要な物品や衣類、泊まる場所のない少女には宿泊場所を提供するなどして継続したつながりを作る活動をしています。

 夜の街にいる少女たちの多くは、自分からは助けを求めません。助けを求めてよいと知らなかったり、行政や大人は信用できないと思っていたりするためです。そうした少女たちに「一人?」「泊まるところあるの」と声をかけるのは、もっぱら買春者か性搾取業者にあっせんするスカウトです。コラボは少女たちを性暴力や性搾取から守るために、少女たちと年齢が近いスタッフが組を作って街を歩き、困っていそうな少女を探して声をかけてつながるアウトリーチ活動を先進的に行ってきました。

 昨年、超党派の議員立法で成立した「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」(女性支援法)は、コラボのような活動の重要性を認めています。居場所がない少女の支援は本来行政の仕事ですが、少女らが公的支援につながりにくいことを踏まえ、関係機関と民間団体との協働で切れ目ない支援を実施すると定めました。

 コラボは、東京都が国の補助金を受けて行っている「若年被害女性等支援事業」を委託され、2021年度は年2600万円の委託料を受けています。22年、その会計報告に「不正がある」として住民監査請求が行われましたが、監査の結果コラボに対する公金の過払いは1円もありませんでした。それどころか実際には多額の自主財源の持ち出しがあり、同事業には年4000万円超かかっていたことが確認されました。

 不正がないことが明らかになったにもかかわらず、コラボへの攻撃はやむどころか悪化しています。複数人の男がバスカフェ周辺に立ちはだかりカメラを回す。男たちが夜回りに出たスタッフを取り囲み、動画撮影しながら「税金返して」「何で逃げるの」と嫌がらせをする―。これらの攻撃はコラボに少女たちがつながることを妨害し、性搾取や性暴力の危険にさらす、許しがたい人権侵害です。

力合わせ逆流はね返そう

 東京地裁は14日、妨害の中心人物の男性にバスカフェとスタッフへの接近禁止などの仮処分決定を出しました。行政や警察は少女の安全と事業の円滑な遂行を守るために妨害を断固排除すべきです。

 コラボへの攻撃の本質は、女性支援法の成立などのジェンダー平等の前進を嫌い、女性差別や性搾取などの温存を狙うバックラッシュ(逆流)です。連帯して声をあげ、逆流をはね返しましょう。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2023-03-19/2023031902_01_0.html
主張

若年女性支援事業

卑劣極まる妨害から活動守れ